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イラク勝利で準々決勝進出へ前進 ~AFCアジアカップ第2戦~
2015年01月17日
AFCアジアカップ2015オーストラリア グループステージ第2戦
2015年01月16日 19:00キックオフ 試合時間 90分
Brisbane Stadium (オーストラリア/ブリスベン)
SAMURAI BLUE(日本代表)1-0(前半1-0、後半0-0) イラク代表
得点
23分 本田圭佑 (SAMURAI BLUE)
スターティングメンバー
GK:川島永嗣
DF:長友佑都、森重真人、酒井高徳、吉田麻也
MF:遠藤保仁、香川真司、長谷部誠
FW:本田圭佑、岡崎慎司、乾貴士
サブメンバー
GK:西川周作、東口順昭
DF:植田直通、太田宏介、塩谷司、昌子源
MF:清武弘嗣、今野泰幸、柴崎岳
FW:豊田陽平、武藤嘉紀、小林悠
交代
63分 遠藤保仁 → 清武弘嗣
63分 乾貴士 → 今野泰幸
89分 本田圭佑 → 武藤嘉紀
マッチレポート
SAMURAI BLUE(日本代表)は1月16日、オーストラリアのブリスベンで行われたAFCアジアカップ2015のグループステージ第2戦で、前々回優勝のイラクをFW本田圭佑選手(ACミラン)のPKによる得点で1-0の勝利をあげ、2連勝で勝点を6に伸ばしました。本田選手はこの試合のMVPに選ばれています。
Dグループのもうひとつの試合ではヨルダンがパレスチナを5-1で下して今大会初めて勝点3を手にしました。
この結果、2試合を終えて日本はDグループ首位をキープして、勝点3の2位のヨルダンと3位のイラクに3差でリード。グループステージ最後のヨルダン戦(20日、メルボルン)に引き分け以上を収めれば、グループ1位での準々決勝進出が決まります。
初戦のパレスチナ戦と同じ顔触れで臨んだ日本は、MF遠藤保仁選手のパスで攻撃のリズムを掴みます。
前半11分、右サイドの本田選手からパスを受けたMF香川真司選手がペナルティエリアに切れ込んでシュートを狙いましたがゴールは枠の外へ流れます。その6分後、には本田選手がDF長友佑都選手のクロスに合わせたヘディングは右ポストを直撃します。
試合が動いたのは前半22分でした。遠藤選手のスルーパスを受けて左サイドを切り込んだFW乾貴士選手の折り返しを香川選手がシュート。相手GKジャラル・ハッサンが弾いたボールを受けた本田選手がペナルティエリア内で相手選手2人に倒されてPKの機会を得ます。その1分後、本田選手自らPKを蹴り、GKの逆をつくキックでゴールネットを揺らし、リードを奪いました。
その後も乾選手、香川選手の縦に速いプレーで相手ゴールに迫り、前半31分にはDF酒井高徳選手のクロスに岡崎選手が頭で合わせますが、シュートは相手GKに止められました。
イラクは前半15分、右CKにアーメド・イブラヒム選手がヘディングで合わせ、前半43分にはアムジェド・カラフ選手のマイナスのクロスボールに、2007年大会得点王でMVPのユヌス・マフムード選手がピタリと合わせましたが、いずれもGK川島永嗣選手が好セーブをみせて難を逃れます。
後半に入ると1点を追うイラクが反撃を試みますが、日本は後半早々に本田選手がミドルレンジからのシュートがバーを直撃。主導権を手放しません。
日本は後半65分にも香川選手の仕掛けから、交代出場のMF清武弘嗣選手がクロスをあげ、本田選手がファーで合わせましたが、右足の一撃は再び枠に嫌われてしまいます。
さらにその2分後には香川選手がドリブルで持ち込み、巧みな体の切り返しで相手DF陣の間を抜けて左足を振り抜きますが、GKハッサンに阻まれました。
その後も日本は攻め込みながら、決定力を欠いて追加点は奪えませんでしたが、勝点3を積み上げ、大会通算5度目の優勝と連覇を目指して、ノックアウトステージ進出へ一歩前進しました。
試合終了後、チームメイトと共にゴール裏の日本サポーター席の前へ行った遠藤選手は、代表戦通算出場記録の「150」と入った代表ユニフォームと花束を手渡され、さらにチームメイトから記録更新祝福の胴上げを受け、4度宙を舞いました。
監督・選手コメント
ハビエル・アギーレ 監督(SAMURAI BLUE 日本代表)
イラクの守備が良く、われわれは高いところに侵入することができず、非常に難しい試合でした。点差を広げる決定機が2~3回ありましたが決めることが出来ませんでした。でも勝点3をとって、怪我人が出なかったことは良かったと思います。パレスチナ戦と比べて、クロスの本数は減りましたが質は上がりましたし、攻撃のリズムが良くなって、少ないタッチ数で効果的なプレーが出来ていました。イラクの中盤が非常に良かったので、遠藤選手と香川選手に相手ボランチのところをケアするように指示を出しましたが、良くやってくれました。2人はボールを持った時にも良いプレーを見せてくれたので、満足しています。チームは非常に落ち着いていると思います。4年前の大会を経験した選手たちに、若手にその経験を伝えてくれと話していたのですが、長谷部(誠)選手などをはじめ、4年前に苦しんだ選手たちがしっかりとチームを引っ張っていってくれています。
MF 遠藤保仁選手(ガンバ大阪)
(試合後のサプライズは)知りませんでした。勝たないとできないことなので、勝ててよかったです。代表は目標のひとつですが、ここまで代表でやれているとは想像していませんでした。誇りに思います。常に代表で活躍したいという思いはありますし、試合を積み重ねることで出来る限り記録を伸ばしていこうという思いはあるので、まだまだ止まるわけにはいきません。前を向いてやっていきたいです。試合は前より低い位置でプレーして、形もよかったですし、守備も安定した戦いが出来ましたが、次のヨルダンに負けるとグループステージ突破がどうなるかわかりません。勝って1位通過を決めたいです。
FW 本田圭佑選手(ACミラン)
大事な時間帯で先制点を取れてよかったですが、まだまだいいプレーを出せたと思うので、満足はしていません。(枠を叩く)ビッグチャンスを3回作れたのはうれしいですが、決めないといけません。次は決めたいと思います。コンディションは少しずつ上がっていますし、手応えはあります。酒井(高徳)選手は両足を使えるのが魅力で、後ろでどしっと構えて相手にチャンスを作らせていません。試合を重ねるごとに(連係面で)良いプレーができていると感じています。
DF 森重真人選手(FC東京)
後ろはゼロに抑えるというのは最低限のことで、そうすることでグループステージ突破につながると考えていました。それがしっかりできて良かったと思いますが、欲を言えば2点目を早く取れればチームも楽になれたと思います。目的は最低限達成できたので、決定機のところを決めることに、もっともっとこだわってやっていきたいです。暑さは相手も同じだと思うので、足を止めずに最後まで闘うということが一番重要です。90分通して声を出すことが今日の試合ではすごく大事でしたが、最後までみんなが声をかけながら出来たと思います。前の試合よりも今日の試合よりも、3試合目が良くできるように、1試合ごとに良いゲームができるようにやっていきたいです。
MF 清武弘嗣選手(ハノーファー96)
途中出場でしたが、スペースがあったので自由に動いてボールに触りました。1-0で勝っていたので、しっかりと守備から入るように、今野選手と2人で指示を受けていたので、そこは意識しながらプレーしました。それほど危ないシーンもなかったので良かったと思います。1点決められればDF陣を楽にしてあげられたと思うので、獲れればよかったのですが、リードしていたのであまり焦らずに、相手が出てくるところをうまく攻められたと思います。次の試合にも気を抜かずに同じモチベーションで行きたいです。
ラディ・スワディ イラク代表監督
日本は良い試合をしたと思います。強いと分かっていたので、戦術を研究して試合に臨みましたが、日本はモダンなサッカーをして、こちらの攻撃陣にプレッシャーをかけ、ウィングを含めた攻撃の6人が危険な存在でした。多くのチャンスを作られて、われわれもチャンスはあったのですが活かすことができませんでした。チームは現状で出来る限り最高のプレーをしたと思いますが、大会への準備期間が短く、選手を同じレベルに揃えられなかったので、何人かは90分持ちませんでした。準々決勝進出が最終戦にかかってくることは読み通りです。難しい試合になると思いますが、選手レベルを出来るだけ引き上げて、ベスト8に進めるように最善を尽くします。