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SAMURAI BLUE、ベネズエラ代表と1-1ドロー ~キリンチャレンジカップ2018(11/16 vsベネズエラ代表@大分)~
2018年11月17日
SAMURAI BLUE(日本代表)は11月16日(金)、大分スポーツ公園総合競技場で行われたキリンチャレンジカップ2018でベネズエラ代表と対戦し、DF酒井宏樹選手(オリンピック・マルセイユ)の前半終盤の得点で先制しましたが、後半終盤にPKで失点を許して1-1で引き分けました。
森保一監督の下で新たなスタートを9月に切って以来、3戦3勝と結果を残している日本代表ですが、今回は試合前に思わぬアクシデントに見舞われました。大分市内のホテルから試合会場への移動途中に交通渋滞に巻き込まれ、試合開始まで45分を切っての会場入りでした。ベネズエラ代表も審判団も同様で、ウォームアップの時間がほとんど取れない状況でキックオフを迎えました。
日本の先発は「10月のウルグアイ戦をベースに」(森保監督)した布陣で、代表デビューのGKシュミット・ダニエル選手(ベガルタ仙台)と代表戦2戦目のDF冨安健洋選手(シントトロイデンVV)、左サイドバックにDF佐々木翔選手(サンフレッチェ広島)を起用。それ以外は、1トップのFW大迫勇也選手(ベルダー・ブレーメン)や、ここ3戦4得点のMF南野拓実選手(ザルツブルク)ら、ウルグアイ戦と同じ顔触れです。
試合開始から前半暫くは、短時間のウォームアップの影響か、日本選手の動きが重く感じられ、サイドから仕掛けるMF堂安律選手(FCフローニンゲン)やMF中島翔哉選手(ポルティモネンセSC)にいつものスピードとキレが見られません。
その中で最初に見せたのが20歳の冨安選手でした。前半12分、イングランドでプレーするFWサロモン・ロンドン選手にゴール前に抜け出され、間合いを詰めたGKシュミット選手の鼻先で軽く浮き球のシュートを放たれると、ボールは無人のゴールへ。しかし、そこで冨安選手がゴールマウスに飛び込んで掻き出し、ゴールを守りました。
ベネズエラは若手主体のチーム編成で、大柄ながら速さもあり、組織的な守りと選手の個を活かした攻撃を見せ、右サイドバックのDFロベルト・ロサレス選手の攻撃参加や、MFダルウィン・マチス選手の仕掛けで得点チャンスを作りますが、前半半ばを過ぎると日本が決定的なチャンスで相手ゴールに迫る場面が増えます。
26分には縦パスを受けた大迫選手がペナルティエリアで相手DFを引き付けて、相手マークの外れた堂安選手へパス。堂安選手が右足を振りましたが、シュートはわずかに枠の外へ外れました。
34分には大迫選手のスルーパスに中島選手が抜け出してGKと1対1になり、チップキックでゴールを狙いましたが、相手GKが足を伸ばしてこれを阻止しました。
待望のゴールは39分でした。中島選手の右サイドでのFKにDF酒井選手が右ボレーで合わせてゴールネットを揺らしました。酒井選手はこれが代表戦49試合目での初ゴールです。
日本は44分にも大迫選手のパスを受けた中島選手がペナルティエリア左から中へ切れ込んで相手ゴールを脅かすもゴールは奪えず、1-0リードで前半を終了。後半も52分に中島選手が相手2人のマークをすり抜けて堂安選手にパスを出すと、堂安選手が大迫選手と絡みながらシュートに持ち込みます。その5分後には堂安選手が右サイドで相手DFを完全に振り切る場面を作り、再び33,364人の観客を沸かせます。
選手交代で状況打開を試みるベネズエラに対し、日本も68分にFW北川航也選手(清水エスパルス)とMF原口元気選手(ハノーファー96)、77分にFW杉本健勇選手(セレッソ大阪)とMF伊東純也選手(柏レイソル)を投入。原口選手はドリブルでペナルティエリアに切り込んで近距離からシュートを狙いましたが、相手GKに止められました。
再び試合が動いたのは81分でした。カウンターで反撃を試みていたベネズエラは、交代出場のMFルイス・ゴンザレス選手がペナルティエリアに持ち込んだところでファウルを受けてPKを獲得。数少ないベテラン勢の一人、トリノでプレーするMFトマス・リンコン選手が冷静にこれを決めて同点にしました。
勝てば新体制発足後初の4連勝となる日本は攻撃の手を止めず、90分に原口選手のドリブルでの切り込みから北川選手が近い距離からゴールを狙い、後半アディショナルタイム2分にはDF吉田麻也選手(サウサンプトン)がヘディングでゴールネットを揺らしましたがオフサイドの判定。直後にも北川選手がシュートを試みましたが相手に阻まれ、日本は再びゴールを割ることはできず、1-1で試合を終えました。
日本代表は11月20日(火)に愛知県豊田スタジアムにてキルギス代表と対戦します。
監督・選手コメント
SAMURAI BLUE(日本代表) 森保一 監督
ホテルからスタジアムに来る途中で渋滞に巻き込まれ、試合に間に合わないのではという状況でしたが、大分の警察をはじめ多くの方々のおかげで時間までに到着して試合をすることができました。いろいろな方々のサポートに感謝いたします。ベネズエラは非常に技術があり、球際も厳しく、いい守備からいい攻撃をするチームでしたが、我々の選手たちがウォーミングアップの時間がほとんど取れない状況でも、集中して試合に臨み、その集中を切らさずに、我々のベースの走って戦うプレーを実行してくれました。先制点も獲れて優位に試合を進められたことは良かった。チャンスもしっかりつくれたので、無失点のまま追加点を奪って勝つことができれば一番良かったのですが、相手も非常に力のあるチームです。1点を返された部分は、これからチームが勝ち切るための課題として取り組んでいきたい。選手たちはゴールに向かうプレーをする中で、アグレッシブに戦ってくれて、幅とゆさぶりを持って攻撃する部分も、試合を重ねるごとに掴みかけてきていると思います。代表初試合のシュミット選手は、足元の技術を使ってGKからのビルドアップで落ち着いて良いチャレンジをしてくれました。
DF #22 吉田麻也 選手(サウサンプトン)
久しぶりの九州での試合で点が取れればよかったですし、勝たないと…。チームは少しでも良くない試合が続くと調子を落とす可能性もあるので、大事なのはここでもう一回這い上がることで波を少なくする。落差の少ない波をつくることがいいチームの基準になると思うので、そういう意味でも次の試合で勝たなければいけないと思っています。
DF #19 酒井宏樹 選手(オリンピック・マルセイユ)
(ゴールは)中島選手のボールが素晴らしかった。あそこに蹴ってくれと練習から言っていて、ピンポイントできました。でもサイドバックとしてはアシストの方が重要ですし、DFとしては失点しない、その2つが一番の仕事です。その意味で今日は完璧とは言えません。勝点1で終わったのはもったいなかった。しかも、自分が与えた失点で冷静さを欠いていました。ウォームアップの時間が短くて前半はきつかったですが、相手も同じ状況です。それでも勝つチームにしていかないといけません。
FW #13 北川航也 選手(清水エスパルス)
相手が結構前から来て、ボールを保持していても寄せてくるところがあったので、大迫選手のように(プレーしよう)というところはありました。ゴールが決まっていれば最高でしたが、次の試合でも前を向いて仕掛けて、ストライカーである以上、シュートを意識したプレーをしたいと思います。
ラファエル・ドゥダメル ベネズエラ代表監督
レベルが高く、コンパクトでダイナミックなプレーをする日本に対して、彼らの出方を十分理解した上で選手がよく戦ってくれました。前線の選手にロングボールを出すことで、日本にやりづらくさせようとしました。日本の切り替えが早く、DFの判断ミスでかわされるところもありましたが、後半は修正できたと思います。内容を反映した結果に満足していますし、大きな手応えを得ました。
スケジュール
11月16日(金) 19:30キックオフ(予定)
大分/大分スポーツ公園総合競技場
SAMURAI BLUE(日本代表)vs ベネズエラ代表
11月20日(火) 19:20キックオフ(予定)
愛知/豊田スタジアム
SAMURAI BLUE(日本代表)vs キルギス代表
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