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SAMURAI BLUE U-24日本代表との対戦を3-0で勝利
2021年06月04日
SAMURAI BLUE(日本代表)は6月3日(木)、札幌ドームで東京オリンピックへ向けて準備中のU-24日本代表と対戦し、橋本拳人選手、鎌田大地選手、浅野拓磨選手のゴールで3-0の勝利を収めました。
当地で予定されていたキリンチャレンジカップ2021ジャマイカ代表戦が、対戦相手の一部選手の来日が間に合わずに中止となり、急遽設定された異例の対戦でしたが、SAMURAI BLUEがフル代表としての質と経験の高さを示す形になりました。
この試合でSAMURAI BLUEはJFA創設100周年記念の特別ユニフォームでプレー。先発メンバーは5月28日のFIFAワールドカップカタール2022アジア2次予選突破を決めたミャンマー戦の先発を中心に、2列目左にMF原口元気選手(1.FCウニオン・ベルリン)を起用。OA(オーバーエイジ)でU-24日本代表へ合流したDF吉田麻也選手(サンプドリア)、DF酒井宏樹選手(オリンピック・マルセイユ)、MF遠藤航選手(VfBシュツットガルト)に代わって、橋本選手がMF守田英正選手(CDサンタ・クララ)とボランチを形成。右サイドバックにDF室屋成選手(ハノーファー96)、DF谷口彰悟選手(川崎フロンターレ)がDF植田直通選手(ニーム・オリンピック)とセンターバックを務めました。
一方、U-24日本代表の先発にはOA選手は入らず、MF久保建英選手(ヘタフェCF)らこの年代の選手で固めましたが、その若手にSAMURAI BLUEは開始早々から違いを見せます。
キックオフからの攻撃で右CKを獲得。鎌田のCKをニアサイドに入ったFW大迫勇也選手(ヴェルダー・ブレーメン)が頭で流し、ファーサイドにノーマークで走り込んだ橋本が左足で合わせて、開始2分でゴールネットを揺らしました。
U-24日本代表は激しくボールを奪いに来ますが、SAMURAI BLUEの集中力と強度の高いプレーの前になかなか攻撃の形を作れません。それでも20分にFW田川亨介選手(FC東京)がスピードを活かした攻撃からシュートを放ち、25分にはMF板倉滉選手(FCフローニンゲン)がクリアボールに反応してゴールを狙いますが、前者は枠を捉えることはできず、後者はDF長友佑都選手(オリンピック・マルセイユ)がゴール前で阻止します。
SAMURAI BLUEは守田選手がサイドチェンジのボールを繰り出し、前半途中から南野選手と左右のポジションを入れ替わった原口選手が相手の裏を突く動きを狙うなど、相手を揺さぶる仕掛けを見せます。
2点目は前半41分でした。橋本選手の縦パスを南野選手が頭で落とし、これに反応した鎌田選手が左足を振ると、ゴール右隅に吸い込まれました。
2-0リードで前半を折り返すと、後半開始から5人の選手を交代。GK中村航輔選手(ポルティモネンセSC)、DF小川諒也選手(FC東京)、MF古橋亨梧選手(ヴィッセル神戸)、浅野選手、MF伊東純也選手(KRCヘンク)を投入します。
すると投入から7分で小川選手と浅野選手がスピードを活かしたプレーを披露。小川選手の左クロスに、ゴール前にスライティングで入った浅野選手が右足で合わせ、相手GKに当たったこぼれ球に、浅野選手は鋭く反応して押し込み、3-0とリードを広げました。
SAMURAI BLUEは60分過ぎにMF川辺駿選手(サンフレッチェ広島)、MF坂元達裕選手(C大阪)を送り出し、坂元選手は代表選手として初出場を果たしました。さらに70分にはDF昌子源選手(G大阪)を投入します。
一方、ボールを持つ時間が徐々に増えてきたものの、ゴールを脅かすまでには至らないU-24日本代表でしたが、78分に途中出場した遠藤航選手が投入直後に起点となって攻撃。右サイドのDF菅原由勢選手(AZアルクマール)からゴール前へ鋭いクロスが入りますが、得点には至りません。
押し込まれる場面が続いたSAMURAI BLUEですが、終盤の86分には浅野選手が足を活かしてカウンターで攻め上がって相手ゴールを脅かし、89分には伊東選手、古橋選手が連続シュートで相手ゴールに迫る場面を作ります。
粘りを見せるU-24日本代表も、途中出場のFW林大地選手(サガン鳥栖)が89分にペナルティボックス右からシュートを狙い、後半アディショナルタイムにはCKに頭で合わせましたがゴールを割ることはできず、試合はSAMURAI BLUEの3-0勝利で終わりました。
なお、この試合のキックオフ前には選手たちから新型コロナウイルス感染症と戦っている医療従事者の方々へ感謝の拍手が送られました。また、投げ銭のウェブシステム「KASSAI」を利用した募金活動も実施。募金はコロナ禍での試合開催にご協力いただいた北海道および札幌市に寄付し、医療活動などに役立てていただきます。
SAMURAI BLUEの次の試合は、7日(月)に大阪・吹田でのアジア2次予選のタジキスタン代表戦です。
監督・選手コメント
森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
U-24日本代表にOAの選手が最初から入っていたら全く違う展開になっていたかと思いますが、日本代表の選手たちはスタートから勝つために戦ってくれて、U-24の選手たちもスタートは日本代表の選手に圧倒されるところがありましたが、徐々に自分たちの攻撃を発揮してくれました。試合全体を通して激しく厳しく、お互いに勝ちと局面の戦いにこだわって、最後までしのぎを削るいい試合だったと思います。
日本代表のディフェンスラインは非常に良かったと思う。2日間の全体練習で守備の確認は昨日だけでしたが、選手たちがチームのコンセプトを共有しながら、強度を高く、個々の局面、球際のところを戦いながら周りがどうカバーしていくか、責任と組織的に連動する守備を見せてくれていました。今できるベストを選手たちが発揮してくれたと思います。
U-24日本代表は、日本代表で常連組の実力はある程度把握しているので、そうでない選手たちがどれだけできるかを把握するのに非常に有意義な試合になりました。日本代表の選手たちが激しく厳しくインテンシティ高く戦ってくれた強度の中で、自分のプレーができるか、個の力を見る最高の機会になりました。守備については(今回の合宿で)まだほとんど練習できていません。これから個の部分の責任やチームとしてチャレンジとカバー、連係連動を高めなければならないところが試合に出ました。日本代表の選手たちは、相手の連係がうまくいっていないところを見逃さず、そこをしっかりつくことをやっていたと思います。今日のメンバーすべてではないですが、物足りないところが多かった。今日の強度でしっかり自分のプレーを発揮できなければオリンピックでのメダル獲得という目標達成は難しいですし、しっかりプレーできる選手でなければ、最終選考で代表メンバーに入って行くには難しい。ただ、今日の強度にかなり刺激を受けたと思うので、今回のU-24の活動期間で「変わったぞ」という姿を見せてほしいですし、私もそれを映像などで確認したいと思っています。
札幌では2018年9月に予定されていたキリンチャレンジカップ2018の試合が、北海道胆振東部地震で流れてしまったので、多くの方々に今日の試合を見ていただけて、感慨深かったです。いいゲームをして、北海道の皆さんに恩返しをして、全国へコロナなどで大変な思いをしている人たちに、アグレッシブに戦う姿を見せて元気や勇気を届けたいと思っていました。今日の試合がお世話なった方々へのお礼になれば、うれしく思います。
MF #7 守田英正 選手(CDサンタ・クララ)
日本代表にはリスクがついてくる相手でしたが、そういう気持ちと闘いながら、日本代表の意地と良さが前面に出たかと思います。U-24にはうまい選手が多いので、90分間ずっとこちらのペースでできるとは思っていません。ただ、立ち上がりから強度を高く保ちながらしっかり先制したことで、U-24は少し面食らう形になったと思います。強度の部分、インテンシティ、球際や切り替えではこちらが有利になると感じていましたが、思った通りの試合展開だったと思います。
MF #13 橋本拳人 選手(FCロストフ)
みんなでいい入りをしようと話していたのですが、ゴールを獲れていい入りができました。みんな気持ちも入っていて、試合前から負けられないと話していたので、そういう気持ちを出せたと思います。自分にとっては毎試合がラストチャンスなので、ゴールやゴールの起点になるところで貢献できたことは良かったですが、90分間戦えなかったことなど改善点は多くあります。守田選手とは常にコミュニケーションを取って、試合の状況を見ながらプレーできたと思います。押し込まれた時間帯もありましたが、「耐えろ」という声がみんなから出ていたので、そこまで悪くはなかったと思っています。今日は勝てたことが一番ですし、最後までゼロで押さえることができました。次のワールドカップ予選につながっていくと思います。
MF #9 鎌田大地 選手(アイントラハト・フランクフルト)
得点場面は南野選手がいい落としをしてくれて、いいトラップができました。シュートはボテボテでしたが入ってよかったです。特に考えることなく体が勝手に動いた感じです。U-24日本代表との対戦は本当にやりづらかった。思っていた以上に日本代表の選手もすごく気合が入っていましたし、1回相手に削られてボールを獲られて「ヤバイな」と感じて、改めてスイッチが入りました。いいインテンシティで、いい内容でお互いにプレーできたと思いますし、試合内容としては良かったと思います。この後はワールドカップ2次予選ですが、目の前の試合でいい試合をすることを意識して、いい内容で自分たちがやりたいことを表現して、なおかつ勝つということをやらなければならないと考えています。
FW #15 大迫勇也 選手(ヴェルダー・ブレーメン)
先制点の場面はフリーでヘディングできてスムースに行きました。橋本選手がいいところに詰めてくれました。せっかくならOAの選手にも出てほしかったですし、イメージもしていたので、正直残念な気持ちが強いです。(U-24日本代表は)OAの選手が入ると全く違うチームになると思います。試合の入りどころ、締めどころでOAの3人がしっかりやってくれると思うので、全く問題ないと思います。僕たちは最終予選でもっと強く激しい相手が来ると思うので、その中でしっかりと自分たちのプレーをすることが重要ですが、南野選手も原口選手も鎌田選手もすごく動いてくれたので、僕はすごく助かりました。キャプテンでしたが、経験のある選手が多くてしっかりプレーしてくれるので、僕もしっかり自分のプレーに集中していました。
SAMURAI BLUE 対 U-24日本代表
2021年6月3日(木) 19:30 キックオフ(予定)
会場:北海道/札幌ドーム
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