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ブラジルからロシアへ ~代表選手、大会を振り返る~
2014年06月28日
日本代表選手たちは現地時間6月25日、サンパウロ州イトゥ市のチーム本拠地で、志半ばで終わった2014 FIFAワールドカップを振り返り、悔しさを滲ませながら、今大会で見つけた課題などについて触れ、それぞれの考えを語りました。
5大会連続5度目となるワールドカップの舞台で、日本はコートジボワールに1-2で敗れた後、ギリシャと0-0で引き分けましたが、最終戦のコロンビアに1-4で負けてCグループ最下位に終わり、2大会連続でのセカンドラウンド進出はなりませんでした。
トレーニングパートナーとして指宿合宿からチームに帯同した坂井大将選手(大分トリニータU-18)と杉森考起選手(名古屋グランパスU-18)には、刺激的な経験になったようです。
坂井選手は「毎日が充実していたので長いと感じなかった。結果は残念ですが、戦う姿勢をしっかり目に焼き付けたので、次のワールドカップや五輪にぶつけたい」と話しました。
杉森選手は「近くで観させてもらって勉強になったので、これを今後活かして、一日も早く代表に入って活躍できるようにがんばりたい」と、自分の目標へ決意を新たにした様子でした。
コメント
FW 香川真司 選手(マンチェスター・ユナイテッド/イングランド)
初戦のような苦しい展開や思うようにチームが動かない時に、自分たちのペースに持って行くことをこの4年間、なかなかできませんでした。一度ペースが狂ったり相手のペースにのみ込まれた時に失点する傾向は、課題としてすごく感じていたし、初戦のコートジボワール戦でも出てしまいました。ゲームの流れを読む力など、本当にいろいろな課題を感じました。本当のトッププレーヤー、相手に脅威を与えられる選手の存在やチームの雰囲気で、世界的強豪と対戦した時には差が出てしまっている。そこをつかみ取るには、もっと厳しい環境で1人1人が所属クラブで勝ち取っていくしかないとすごく感じます。この4年間とこの結果を受け止めて、しっかりと自分の中で整理するところからスタートして、少しずつ期待を持ってもらえるように結果を出していきたいと思います。
FW 本田圭佑 選手(ACミラン/イタリア)
昨夜はいろいろなことを考えました。一番辛かったのは、4年間、新しいと思ってやって貫いてきたことを結果として否定せざるを得ないことです。内容で負けて、自分たちが納得のいく試合ができなかった以上、何らかの時間を要して一から自分自身の物差し作りをしないといけないのかなと考えました。質と精度が、我々以上に上回っている現実。それを補うために、我々が相手以上に人数をかける。人数をかけないと自分らしさを出せないということも知っている。ただ、第1戦はそれができませんでした。結果としてついてこない難しさは感じました。でも、やはり世界一(になるという目標)は諦められない。むしろ、世界一になるための作業が過去4年間違っていたのであれば、正解は何なのか。それを一から見つけたいと思っています。
FW 清武弘嗣 選手(ニュルンベルグ/ドイツ)
こんなところで終わると思っていなかったので、終わった時は頭が空っぽになりました。出場機会は少なかったですが、出られない選手がどれだけやれるかというのもチーム力だと思いますし、みんな最後までチームのために闘い抜いたと思う。必ずチャンスはあると思って日々の練習をしっかりやろうと心掛けていました。ワールドカップに来て感じたことはたくさんあります。それを活かして今から成長していけたらいいですし、ロシアでは自分たちの代が中心になってやらなくてはいけないという気持ちの方が強いです。もうスタートしていると思うので、今朝もその組でボール回しをしました。チーム力は負けていなかったと思いますが、個のレベルが世界とは縮まっていなくて、そこで負けたのかなと思います。個のレベルを世界の選手と同等か超えるぐらいにならないと、グループステージ突破は難しい。どのチームにも絶対的エースはいる。そういう選手に自分もならないといけないと感じました。
MF 遠藤保仁 選手(ガンバ大阪)
結果は満足のいくようなものではないですし、ワールドカップのために4年間やってきたといっても過言ではないですが、この4年間、日本としても成長できたし、日本の力を少しずつでも世界に示して来られました。コンディションも悪くなかったですし、チームとしても大会へと一つになっていたので、僕は決して間違った部分は特にないんじゃないかと思っています。試合はやってみなくては分からないと言うのがありますが…。ワールドカップで結果を残せなかったことは、みんな悔しいと思いますし、いろいろな面で世界との差を痛感したと思います。このメンバーでもこれが最後。もう少し長い期間できればうれしかったですが、この結果を生んだのも自分たち。この結果をしっかり受け止めながら全員が次のステップに向けてやっていくしかないと思います。
DF 吉田麻也 選手(サウサンプトン/イングランド)
日本人のレベルは非常に上がって、欧州でやっている選手も増えましたが、僕を含めて自分の力を100%出しきることが出来ません。すごい選手はこういう舞台でも活躍します。僕たちもどんなプレッシャーの中でも自分たちの能力を100に近い状態で、高いアベレージで出せる回数を増やしていかないとなりません。監督は攻撃的サッカーを目指していましたが、守備をおろそかにしていたわけではありません。ただ、失点は4年間を通して多かった。そこのバランスは難しいですが、守備の選手は失点を防ぐことをもっと意識すべきです。今季、所属クラブで試合にあまり出ていない選手たちに、監督は頭を悩ませたと思います。欧州のレベルの高い選手たちと毎週対戦することをもっと当たり前にして、もっと成長して相手を上回っていかないと差は縮まりません。たくさんの経験を積む必要があると思います。