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SAMURAI BLUE森保監督、2次予選最終節キルギス代表戦へ「無失点での勝利を目指す」

2021年06月15日

SAMURAI BLUE森保監督、2次予選最終節キルギス代表戦へ「無失点での勝利を目指す」

SAMURAI BLUE(日本代表)の森保監督は6月14日(月)、FIFAワールドカップカタール2022アジア2次予選グループFでの最終戦となるキルギス代表との対戦を翌日に控えてオンラインで公式会見に臨み、「無失点に抑えて勝利する」と抱負を語りました。
すでに2次予選突破を決めている日本は、キルギス戦に勝利すれば8戦全勝で9月からの最終予選へ駒を進めることになりますが、日本代表指揮官はこの試合でもチームの底上げを図ります。
「メンバーはタジキスタン戦をベースに」と述べて、セルビア代表戦からメンバーを入れ替えて臨むことを明かし、前節7日のタジキスタン代表戦(4-1)での失点を反省材料に、「アグレッシブにボールを奪いにいってほしい」と語っており、グループ2位のキルギスを無失点に抑えての勝利で2次予選を締めくくりたい意向を示しています。
対戦するキルギスは、ここまで3勝1分3敗でタジキスタンと勝点10で並びながら、得失点差で2位に付けていますが、今月大阪での集中開催では厳しい状況を戦い抜いてきています。
7日のモンゴル戦を前に新型コロナウィルスの検査で選手1人が陽性となり、試合当日にGK3人を含む選手5人が濃厚接触者に認定され、DFアイザル・アクマトフ選手がGKを務める事態に直面しました。キルギスはこの試合を0-1で落としましたが、11日のミャンマー戦では急造GKを擁しながら8-1で勝利する底力を見せました。その後、日本戦へはGKパベル・マティアシュ選手を招集しています。
2019年11月のビシュケクでの対戦では、日本がMF南野拓実選手(サウサンプトン)のPKとMF原口元気選手(1.FCウニオン・ベルリン)の得点で2-0の勝利を収めましたが、キルギスは3バックの最終ラインから前線サイドへボールを展開して日本を苦しめました。
今回の来日メンバーには前回の対戦で先発したMFファルハト・ムサベコフ選手や先日のミャンマー戦でハットトリックを決めたFWミルラン・ムルザエフ選手らが健在です。
森保監督も「アウェイでは我々が何度もピンチになった。非常に力のあるチーム」と警戒を緩めていません。
その相手に日本は異なる顔ぶれで臨み、選手たちには今後の代表チームでの生き残りをかけたアピールの場となります。
チームはこの日、夕方から試合会場で冒頭15分以外を非公開として試合へ向けた最終調整を実施。23選手全員が元気に体を動かし、非公開の部分では戦術の確認を行いました。
セルビア戦に先発したMF橋本拳人選手(FCロストフ)は、「前の試合では自分の良さが出せなかった。オリンピックが終わるとU-24代表の選手たちが入ってくる。自分は成長を続けないと代表に生き残れない」と危機感を示し、気持ちを引き締めています。
また、過去3度のワールドカップに出場しているDF長友佑都選手(オリンピック・マルセイユ)も、「試合に出た選手が活躍することで競争が激しくなる」とチーム内競争の激化に言及し、「10年以上日本代表にいるが、近年稀に見るほど。自分自身も危機感を持ってやりたい」と話して、意気込みを新たにしていました。
日本代表はこの試合で今回のシリーズを終了。同日にはアジア各地で行われている2次予選各グループの戦いも終わり、最終予選へ進出する12チームが決定します。最終予選は9月から始まる予定です。

コメント

森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
キルギスは非常にハードワークして、個々の局面で球際に強くセカンドボールへの反応も鋭い。組織としてやるべきコンセプトがはっきりしています。2次予選前半戦での対戦では、このグループで一番強いという印象を受けました。我々はワールドカップ2次予選の前節タジキスタン戦で1失点しましたが、そこを良い教訓にして、キルギス戦では無失点に抑えて勝利することを目標にしています。
守備戦術で一番大切なことは、相手にゴールをさせないことで、セルビア戦でも無失点で試合を終えることができました。ただ、単に守るだけの守備ではなく、アグレッシブにボールを奪いに行ってほしい。局面でボールを奪いに行って相手に激しく厳しく制限をかける。ファースト・ディフェンダーがプレッシャーをかけることで、次の選手やその次の選手が奪えて、チームが連係連動できます。
セルビア戦の前半も、もっとスムースに攻撃できればよかったですが、いつも自分たちの理想的な戦い方ばかりができるとは限りません。セルビアの強固なDFをこじ開けられず、リズムを掴ませてもらえない中、ミスはありましたが、チームとしての考え方にブレはなかった。うまくいかない中でも無失点で試合を進めて、流れを掴みとることができるようになったことは、非常にポジティブです。毎試合勝利を目指して戦う中で、選手たちは互いにいいプレーをして個の価値、チームの価値を高めることを目指し、最善を見つけようと意見をぶつけ合うこともしています。非常に良いことです。感染対策として国内組と海外組で活動エリアが分かれている中でも、より一層コミュニケーションを取ろうとしています。
コロナ禍で感染対策をしながら長期間の大会を行うことはとても大変で、精神力が問われますが、我々の選手たちはそこでもベストで闘ってくれていて本当に頼もしい。一般の方々が困難な状況にある中で、自分たちが特別に活動することで何ができるか、選手たちが考えてくれていることが大きいと思います。
最終予選のメンバー選考は、その時の所属チームでのパフォーマンスを基本に、これまでの活動でのパフォーマンスを見て総合的に考えます。我々は「1チーム2カテゴリー」と考えてU-24代表はもう一つのフル代表と捉えていて、ジャマイカ戦でも選手たちはそういうパフォーマンスを見せてくれました。選択の幅は広がっていると思います。

GK 川島永嗣 選手(RCストラスブール)
トップレベルでやるためには、技術・フィジカル・メンタル、全ての面で年齢とは関係なく向上していかなければならないですし、基準を高く持ってやりたいといつも思っています。海外でのプレーかJリーグかに境界線はないと思いますが、自分は海外に出たことでサッカーだけでなくGK文化を学ぶことができて、今も学んでいます。本当の意味でのGKの高いレベルがどういうものかを肌で感じています。Jリーグでも若手がレギュラーで試合に出始めていて、これからもっと伸びると思います。Jリーグでも高い基準を持ってやることが若手と日本人GKのレベルアップにつながると思います。
次のワールドカップ出場に辿り着くことができたら、本当に素晴らしい。3大会に行っているだけに、簡単な道のりでないことは分かっていますが、そこを見据えて1日1日取り組んでいます。日本のGKは世界に通じると思っていますし、それは男子も女子も変わりません。ただ、どう表現するかだと思います。日本代表と海外でプレーして、自分自身が本気でチャレンジしていかない限り、それを指針にする若いGKたちに失礼だと思いますし、本当の意味での全体のレベルアップはないと思っています。

DF 長友佑都 選手(オリンピック・マルセイユ)
チームのベースはかなり上がっていると思います。U-24もすごくいいサッカーをしていてかなり強いので、これから最終予選では競争がすごく高いレベルでできると思います。10年以上日本代表にいますが、近年稀に見るほどの競争です。特に中盤は非常にレベルの高い選手たちがいて、みんな調子がいい。僕自身も気を引き締めて、打ち勝っていかないといけません。強い相手とやっていないので比べられないところはありますが、今何をしなければいけないか、インテンシティや獲られたボールを獲り返す意識は、相当なレベルで上がって浸透しています。2次予選でもセルビアという強い相手でもやることは全く変わらないので、今のチームはすごくいい、強いチームだとここ数年を比べて感じています。以前は相手のレベルに合わせて相手にのまれることがありました。自分たちのメンタル的な弱さでしたが、今はどんな相手でも勝つことが絶対条件で、プラスアルファで90分の中で自分たちに何ができるか何を示せるかという意識がチームに浸透して、意思統一できています。キルギス戦は確実に大事な試合になります。最終予選へ生き残りをかけて危機感を持って必死に戦っていて、ここにU-24のメンバーが入ってくると、すごいサバイバルになります。同時に日本代表は確実にこれから強くなると僕は自信と確信を持っています。

MF 橋本拳人 選手(FCロストフ)
前回セルビア戦で、自分の良さを全く出せなかったので、次の試合でチャンスがあれば自分のプレーを最大限に出したいですし、チームに貢献したいと思っています。前へボールを付けるチャレンジは何度かしていましたが、パスがずれたり、不用意なボールロストも何度かあって、最初の方で何度かミスが続いて、いいプレーをしたいと思って普段選択しないようなパスを選択して、自分の中で修正が効かなかったと感じています。今回、ボランチでは守田選手、川辺選手という二人とも足元の技術がある選手と組んで、バランスを考えてプレーすることを意識していましたが、攻撃を活性化できない試合が何度かあったので、そこは課題だと感じています。コンビの相性というより、個人のパフォーマンスをもっと上げていかないとなりません。あと1試合あるので、前に付ける自分の良さを出していきたいです。

MF 鎌田大地 選手(アイントラハト・フランクフルト)
ボールを奪ったら早く前線に付けるプレーは、チームとしてボールを獲った瞬間に前に付けられる状況なら付けて攻めようと、森保監督がミーティングでも常に言っていることで、監督がチームとしてやりたいことの一つです。そうすることで試合のスピード感が出ると思います。この前の試合でも谷口選手が奪ったボールをすぐに南野選手や僕につけることでそのままスピードを落とさずにゴールに向かうシーンが多くありました。ゆっくりしていた前半よりも、後半の方がチャンスができていましたし、相手もどんどん間延びしてきます。常に速いのがいいわけではないので、時と場合での使い分けが大事ですが、カウンターをできるタイミングで前に当てるのは大事だと思います。最終予選ともう一つ先の世界での戦いを考えると、僕たちがボールを持てない時間帯も続くと思います。いい守備をしていいカウンターをすることが、上のチームに勝つためには大事になってくると思います。

アレクサンデル・クレスティニン キルギス代表監督
コロナ禍は確かに大変難しい問題ですが、最近の検査では我々は陽性者が出ていません。日本戦では良い結果を得るべく、全力を尽くして戦いたい。日本チームについても多くの情報を得ることができていて、それはアドバンテージになると思います。しっかり分析し、それに基づいた準備もできているので、よい相手ですが、明日の試合はおもしろいものになると思っています。

FIFAワールドカップカタール2022アジア2次予選兼AFCアジアカップ中国2023予選

2021年6月15日(火) 19:25 キックオフ(予定)vs キルギス代表
会場:大阪/パナソニック スタジアム 吹田

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