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ニュース

SAMURAI BLUE、カタールに敗れて準優勝~AFCアジアカップUAE2019(1/5~2/1)~

2019年02月02日

SAMURAI BLUE、カタールに敗れて準優勝~AFCアジアカップUAE2019(1/5~2/1)~

SAMURAI BLUE(日本代表)は2月1日(金)、アブダビのザイードスポーツシティスタジアムで行われたAFCアジアカップUAE 2019決勝でカタールに1-3で敗れ、2大会ぶりの優勝はなりませんでした。

森保一監督体制となって挑んだ初の公式大会で、序盤の苦しい戦いを克服しながら6戦全勝で勝ち上がってきた日本でしたが、決勝戦も厳しい展開になりました。

大会史上初の5度目の優勝を目指した日本は、先発に28日(月)の準決勝で負傷したMF遠藤航選手(シントトロイデンVV)に代えてDF塩谷司選手(アルアイン)をボランチに起用。それ以外は3-0で勝ったイランとの準決勝と同じ顔触れを揃えました。

一方、6大会連続10度目の挑戦のカタールは、29日(火)の準決勝で開催国UAEを破って初の決勝進出で、累積出場停止だったMFアブデル・アジズ・ハティム選手とDFバッサム・アルラウィ選手の2選手が戦列に復帰し、大会トップ8得点のFWアルモエズ・アリ選手を擁する布陣です。しかも、カタールは準決勝とは異なる3バックを採用し、両サイドからドリブルで仕掛けてチャンスを作ります。

開始から12分、日本は先制を喫します。MFアクラム・ハッサン・アフィフ選手に左からクロスを入れられ、ゴール前で受けたアリ選手が日本DFを背にして左足でコントロールし、浮かせたボールをオーバーヘッドでシュート。ボールは右ポスト前で内側にバウンドが変わってゴールに吸い込まれました。

先制して勢いの出たカタールは、直後にもアフィフ選手から縦パスを得たアリ選手がゴールを狙いますが、これは吉田選手がブロックしてCKに逃れます。

しかし27分にはカタールが右サイドから崩し、パスを受けたハティム選手が内に切れ込んで左足を振り抜いてミドルシュートを決め、2-0とリードを広げました。

日本は連戦の疲労の影響か動きが鈍く、アフィフ選手らドリブルで仕掛けてくる相手を捕まえることができません。また、守備を固める相手を崩せず、前線へボールを運んでもFW大迫勇也選手(ベルダー・ブレーメン)やMF南野拓実選手(ザルツブルク)へのマークもあり、なかなか決定機を作ることができません。

前半を2点ビハインドで折り返すと、日本は後半立ち上がりから反撃に出て、立て続けにCKの機会を得ます。55分にはDF冨安健洋選手(シントトロイデンVV)が塩谷選手とのワン・ツーで抜け出してペナルティエリアまで攻め込みます。

流れが変わったのは62分の選手交代からでした。MF原口元気選手(ハノーファー96)に代えてFW武藤嘉紀選手(ニューカッスル・ユナイテッド)を投入してトップ下に配し、南野選手を左サイドにシフトすると、前線での動きが活発になります。

交代出場から2分後には武藤選手が右サイドで仕掛けて、最後は堂安選手の右クロスにゴール前に顔を出した武藤選手が頭で合わせて相手ゴールを脅かします。

そして69分、日本が1点を返します。DF酒井宏樹選手(オリンピック・マルセイユ)のパスを受けた塩谷選手がダイレクトでゴール前へパスを送ると、大迫選手が落として南野選手へ繋ぎます。南野選手は前に出てきた相手GKを右足のチップキックでかわして、ゴールネットを揺らしました。

攻めのリズムを得た日本はその4分後にも長友選手の左クロスにゴール前で武藤選手が頭で合わせますが、ゴールを割るには至りません。

カタールもカウンターで追加点を狙い、79分にはハティム選手が中央をドリブルで持ち上がってシュートを放ちCKに。このCKにゴール前で相手と競り合った日本DFにハンドがあったことがVAR(ビデオアシスタントレフェリー)で確認され、カタールにPKが与えられます。このPKを83分にアフィフ選手が決めて3-1としました。

日本はこの直後に塩谷選手に代えてMF伊東純也選手(柏レイソル)、さらに89分に南野選手に代えてMF乾貴士選手(ディポルティボ・アラベス)を送り出し、直後にはFKに吉田選手がヘディングで狙いますが、枠を捕えることはできず、そのまま1-3で試合終了。昨年9月にスタートした森保監督体制での初黒星を喫しての準優勝で、発足から続いていた不敗記録も11試合でストップしました。

なお、大会MVPには9ゴールで大会得点王にもなったカタールのアリ選手、ベストGKもカタールのGKサアード・アルシャイーブ選手が選ばれ、日本はフェアプレー賞を受賞しました。

監督・選手コメント

SAMURAI BLUE(日本代表)森保一 監督
まずは優勝したカタール代表におめでとうとお伝えしたい。目標としていた優勝ができなかったことは残念で、期待して応援して下さった方々に優勝を届けることができず、申し訳ない気持ちです。しかし、選手もスタッフも優勝への思いと期待されているプレッシャーの中、日々最善の努力をしてくれて、7試合を戦うことでチームが成長できました。監督としては、もっと力をつけなければいけないと感じています。
相手が3バックで来ることも想定しながら準備をしてきましたが、試合が始まってシステムのミスマッチが起こり、うまくいかない時間帯に失点して、難しいゲームになってしまいました。選手が思い切ってプレーできる状態に準備できなかった自分の責任です。途中から相手の形にある程度合わせながら、我々が攻撃に圧力をかけていくことは徐々にできてきましたが、2失点してしまうと難しくなります。1-2にして、同点にできるチャンスは作れましたが、相手の強固な守備のなか、難しい展開と結果になってしまいました。勝ったチームが強いので、我々が足りなかったものをしっかり分析して成長につなげられるようにしたい。引かれた相手をこじ開けるだけの連携連動やその精度、速攻・遅攻におけるクオリティーを上げて、守備でもミスマッチが起きても最後で止めるところなど、全てを上げていかなければいけません。
収穫としては、非常に厳しく難しい試合を通して、チームが1試合ごとにいろいろな戦い方をしながらステップアップできて、これからのチームづくりのベースとなる積み上げができました。経験のある選手と経験の浅い選手の融合が図れ、特に若手にとってレベルアップにつながる経験ができました。この悔しさを糧にさらに成長していってほしい。選手やスタッフにはこれまでの努力に胸を張ってUAEを後にしてほしいと思います。

DF #16 冨安健洋 選手(シントトロイデンVV)
やっている中で守備がはまっていないのは感じていましたが、最後のところで体を張って守って、前半をゼロに凌ぐことができていれば、また違った結果だったと思います。もっと試合の中での柔軟性をつけないといけないと感じた試合でした。

DF #22 吉田麻也 選手(サウサンプトン)
立ち上がりから入りがよくなかったですし、最低でも1失点に抑えて、後半巻き返す形をつくらないといけなかった。1点返して、もう1点獲ればというところで3点目を取られてしまったのが非常に大きかったと思います。3失点全て自分のところでやられていて、新しい役割を任されての大会でチームを勝ちに導けなかったので、自分の未熟さを感じています。ワールドカップ予選もあるので、この負けから進まなければなりません。チームとして這い上がって強くなっていくのは自分たち次第だと思います。

MF #9 南野拓実 選手(ザルツブルク)
優勝しないと意味がない大会だったと思います。悔しい気持ちでいっぱいです。守備がはまらない中で失点してしまいました。最低でも、1失点した後に自分たちで守り方を変えて、自分たちで気づいてやれれば良かったと思います。

フェリックス・サンチェス カタール監督
カタールの全ての人々、選手たちに祝福を述べたい。アジアと世界でトップクオリティのチームに大きな努力をして素晴らしいパフォーマンスを出しました。この結果はとても大きい。この結果に値すると思いますし、我々の国にとっての歴史を作りました。この成果をとても誇りに思います。2022年のワールドカップで競争力のあるチームとして戦う良いステップになると思います。

スケジュール

SAMURAI BLUE(日本代表)のスケジュールはこちら

AFCアジアカップUAE2019

大会期間:2019/1/5(土)~2019/2/1(金)

ノックアウトステージ 決勝:
2019/2/1(金) 23:00キックオフ(日本時間)
vs カタール代表

地上波放送:テレビ朝日系列にて生中継 予定
BS放送:NHKBS1にて生中継 予定

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