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アカデミー熊本宇城 セルフコンディショニングと傷害の予防・対応 ~JFAアカデミー熊本宇城 スタッフ通信Vol.7
2019年07月12日
JFAアカデミーでは「常にどんな時でも(日本でも海外でも)ポジティブな態度で何事にも臨み、自信に満ち溢れた立ち居振る舞いのできる人間の育成」というフィロソフィーを掲げ、真のエリートを目指して日々活動しています。
JFAアカデミースタッフ通信では選手たちの日常の様子や、日々の活動を詳しくお伝えしています。今回JFAアカデミー熊本宇城のレポートを担当するのは岩佐朋樹トレーナーです。
セルフコンディショニングの定着
JFAアカデミー熊本宇城でトレーナーをしている岩佐朋樹です。現在、JFAアカデミー熊本宇城には49名(中学1年生18名、中学2年生16名、中学3年生15名)の選手が所属しています。私はトレーナーとして、主に選手のコンディション管理や傷害対応などの面から選手たちに関わっています。今回はJFAアカデミー熊本宇城で行っているセルフコンディショニングと傷害予防に対する取り組みについてご紹介します。
選手は毎日、朝起きてコンディションの確認として疲労度と心拍数を計測しています。毎日測定することにより、日々の状態の変化を選手が認識することで、疲労度が高い場合や、心拍数が通常より増減がある日などは、体調は大丈夫か、睡眠の質はどうなのか、食事は十分に摂取しているかなど選手自身が体の状態また日常生活を見直し改善する目的があります。
また、練習前後の体重を測定しています。練習において体の水分がどのくらい失われているのかを選手自身で把握することが目的です。実際に、体重の減少率が高い選手は、意図的に練習前、練習中に水分をとる様子も見られるようになりました。これから暑い日が続き熱中症の危険性も増してくるため、選手自身でコンディショニングの一環として徹底してもらいたいと思います。
傷害予防についての取り組み
今年度新たな取り組みとして選手は年に4回、柔軟性測定を実施しています。測定項目は、腸腰筋や大腿四頭筋などの全6項目です。測定の目的は、過去の結果と比較して増減を確認することにより、傷害予防に対して自分のケアが行えているか、また柔軟性が低い項目はなぜ低いのかを選手自身に考えさせることにより傷害予防の知識習得・セルフコンディショニング徹底を促すことを目的として行っています。
また、測定を通して、自分の身長や成長により他の人とは身体の特徴が違うことや今の自分に必要なケアやトレーニングを考え、理解し、実行できる選手に成長してほしいと考えています。
リハビリ中のセルフコンディショニング
練習や試合で傷害(障害)を負って、練習に合流できない選手に対しては、医師と相談し各選手に個人メニューを作成します。そのメニューを行う中で、メニューの目的、正しい姿勢や身体の使い方を説明・実行することにより、怪我を起こした原因を選手に考えさせることで、自分の体の特徴・弱点を見つめなおし、復帰後の再発の予防や新たな傷害(障害)の予防に活かすよう促しています。
傷害(障害)を負っている選手には、早く復帰するために、アイシングやストレッチを行うなど、セルフコンディショニングの重要性を選手に理解させ、リハビリの中で怪我をしない身体作りや弱点の克服に取り組み復帰後も、再発の予防として継続して行うように伝えています。
このような取り組みを通して、選手たちには、「ただ怪我をしてしまった」ではなく「なぜ怪我をしたのか?・どうしたら怪我をしないのか?」などを自分たちで考え、傷害(障害)の予防やセルフコンディショニングを行える選手に育ってほしいと思います。
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