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アカデミー堺 ~GKの「成果と課題」 ~JFAアカデミー堺 スタッフ通信Vol.9

2019年08月16日

アカデミー堺 ~GKの「成果と課題」 ~JFAアカデミー堺 スタッフ通信Vol.9

JFAアカデミーでは「常にどんな時でも(日本でも海外でも)ポジティブな態度で何事にも臨み、自信に満ち溢れた立ち居振る舞いのできる人間の育成」というフィロソフィーを掲げ、真のエリートを目指して日々活動しています。
JFAアカデミースタッフ通信では選手たちの日常の様子や、日々の活動を詳しくお伝えしています。今回JFAアカデミー堺のレポートを担当するのは櫛引実GKコーチです。

一年ごとの評価

JFAアカデミー堺でGKコーチをしている櫛引実です。今年で4年目になります。
現在、アカデミー堺にはU-13~U-15まで全36名中3名のGKが在籍しています。今回は3名のGKの「成果と課題」を中心に取り組みを紹介します。
JFAアカデミー堺ではチームとして活動をしていないので、普段のトレーニングでは個の育成を重視しています。そして1年ごとに評価をしていますが、3年間でU-15として獲得させたいテクニックを積み上げられように指導しています。まずはどのような項目でどのように評価しているかを述べたいと思います。
項目は大きく分けて4つあり、それを5段階で評価しています。4つの項目はテクニック(OFとDF)、フィジカル、メンタル、日常生活(寮生活と学業成績)です。5段階評価はS・A・B・C・Dで、Sはストロング、Bは標準、Dはウィークポイントですぐにでも改善が必要な項目となります。
また4つの項目も、テクニックはオフェンス面とディフェンス面を分け、プレッシャーがない時とプレッシャーがあり判断要素(個人戦術)も含めて評価しています。つまり、そこでS評価になるにはゲーム中に正しい判断でテクニックが発揮できるということになります。プレッシャーがない時にできるテクニックはBになります。
フィジカルはフィジカルテストを実施するのでそれをベースに評価しています。項目は10m・40mスプリント、バウンディング、10m×5シャトル、YOYOテスト(間欠性回復力テスト)、VMA(有酸素最大スピード)、垂直飛び、柔軟性テストの7つになります。

メンタルは取り組む姿勢とリーダーシップ、リバウンドメンタリティを主観的に評価しています。日常生活は寮生活と学業成績を中心に評価しています。
以上、4つの項目を総合的に判断して選手の評価をしています。つまり日常のトレーニングもテクニック、フィジカル、メンタルを意識してメニューを作成し、ミーティングをする事でサッカー理解を深められるように指導しています。特にメンタルに関しては役割を与えてできることから始めています。

成果と課題

ここでは3人個別ではなく、3人共通の「成果と課題」を上げたいと思います。

■成果
・フィジカルの向上(スプリント、10m×5シャトル)
・体組成(筋肉量の増加)
・テクニックの向上(ゲーム中でのシュートストップ、ファンクションTRでのクロスの対応、ファンクションTRでのフロントダイブとブロッキング)
・近い距離でのパス&サポート
・取り組む姿勢(TR前の体操やTR後の自主トレ)

■課題
・ジャンプ系(垂直飛び、バウンディング)
・持久系(VMA)
・ゲームの中でのテクニックの発揮(クロスの対応、DFライン背後のケア、左右差の無いキック、ロングキック)
・ボール以外のところのコーチング(リスク管理含む)
・寮生活(特に整理整頓)

以上が3人に共通した「成果と課題」になりますが、学業成績では学年トップの選手や学年で下位の選手、得意科目と苦手科目のはっきりした選手もいます。サッカーではゲーム中のオーガナイズやリーダーシップは学年を追うごとに良くなる傾向にあります。

日々の指導で気をつけているポイント

前述したように4つの項目を5段階評価していますが、3年間(卒校)でB以上の評価ができてSが2~3つけられれば次の年代(U-18)へとスムーズに引き継ぎできると考えています。Dがつくことのないように日々のトレーニングを考えています。
ただ、U-13、U-14、U-15を全く同じ強度、負荷、回数でトレーニングは出来ないので、その辺りは一緒にトレーニングする中で気を付けなければならないポイントです。合流のタイミングやテーマが違うところも気を遣うポイントになります。
また、女子特有の問題に関しては、トレーナーや女性スタッフにアドバイスを受けながら指導しています。そして、個の育成を念頭に考えているので、ポジティブな言葉かけを中心にそれぞれの性格に合った伝え方を心がけています。
彼女たちを3年間でしっかりと目標に導いていけるように私自身も指導力向上を目指しています。

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