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【JFAアカデミー特集】宝田沙織選手(2014年度卒校)×遠藤純選手(2018年度卒校)対談
2022年12月20日
JFAは選手のエリート教育を目標に、2006年にJFAアカデミー福島を開校しました。現在は、福島、熊本宇城、堺、今治の4校を運営。これまで多くの選手を輩出してきました。ここではJFAアカデミーの活動を知ってもらうため、監督や選手の対談を実施しました。第2回はアカデミー堺の1期生の宝田沙織選手(リンシェーピングFC/スウェーデン)とアカデミー福島の卒校生である遠藤純選手(エンジェル・シティFC/アメリカ)に登場していただきました。
○オンライン取材日:2022年11月5日
――JFAアカデミーに入校したきっかけを教えてください。
宝田 小学6年生のときに、親がJFAアカデミー堺のセレクションがあるのを見つけてくれて、それで受けることになりました。最初はどういうところなのかはっきりと分かっていなかったのですが、寮生活をしながらうまい人たちと一緒にサッカーができるのが魅力で、チャレンジしてみようと思いました。
遠藤 私も同じような感じですね。日テレ・メニーナ(現、日テレ・東京ヴェルディメニーナ)のセレクションにも合格していたのですが、東京で一人暮らしになってしまうので、親としてそれは避けたいということでいろいろと探すなか、寮生活ができて環境も整っているJFAアカデミー福島を見つけてくれて、セレクションを受けました。
――入校前はJFAアカデミーに対してどのようなイメージを持っていましたか?
宝田 堺は私たちが1期生だったので、どのような練習や活動をするのかも未知数で、なかなかイメージが湧かなかったです。でも、新しい寮で生活し、新しい環境でトレーニングできるというワクワク感は大きかったですね。
遠藤 中学生、高校生がそろって寮生活をしているというのは聞いていましたし、各都道府県のうまい人たちが集まっているという認識もあったので、すごく楽しみにしていました。実際、同級生も先輩方もすごく上手な子ばかりでした。
――中学生で親元を離れての寮生活に不安はありませんでしたか?
宝田 最初はさみしかったです。他の子は週末に帰省することもあったんですが、私は実家が遠かったのでなかなかそれができなくて。でも、慣れるにつれてトレーニングも寮生活もすごく充実していって、楽しさを感じるようになりました。
遠藤 私もそれまで親と離れて生活したことがなかったですし、すべてが初めての経験だったので不安しかなかったんですけど、大好きなサッカーを毎日やって、だんだん仲良くなっていった同期や先輩に囲まれて生活していたので、徐々に楽しくなっていきました。
――サッカーの面ではいかがでしたか?
遠藤 私は中学1年の時に初めてなでしこチャレンジリーグの試合に出て、体格の違う高校生たちと試合をしたのがすごく印象に残っています。その試合をきっかけにもっと体を大きくしたい、もっとうまくなりたいと思い、その目標に向けて努力できたので、すごくいい環境の中でサッカーができたと思っています。
宝田 堺はチーム登録をしていないので、私の場合は平日がアカデミーでトレーニング、週末はセレッソ大阪レディース(現、セレッソ大阪堺レディース)で試合に出るという生活でした。だから週末の試合に向けて平日のトレーニングでアピールすることがなかなかできず、試合でいいパフォーマンスを見せるためにはどうすればいいかということを悩み、考えながら日々を過ごしていました。
――宝田選手は中学の3年間、遠藤選手は中学・高校の6年間をJFAアカデミーで過ごしました。特に成長できたと思う部分を教えてください。
宝田 私はそういう環境だったので、いろいろな状況にどう対応していけばいいのかは学ぶことができたと思います。今、海外で新しい挑戦をしていますが、未知の環境に柔軟に対応するという部分は、JFAアカデミーで培ってきたものだと思います。
遠藤 中学から親元を離れたので、自分のことは自分でできるようになりましたし、周囲の人へのサポートもできるようになりました。いろいろなことに対応できるようになったのはJFAアカデミーに所属していたからこそだと思います。
――トレーニング以外にもさまざまなプログラムがあったと思いますが、印象に残っているものは?
宝田 夜に1時間、勉強する時間があって、最初は自分たちで宿題などをやっていたんですけど、途中から教えてくれる先生が来てくれて、教えてもらいながらみんなで一緒に勉強したのが印象的です。
遠藤 マナーセミナーが印象的でした。食事のマナーや椅子から立ち上がるときの作法、エレベーターに乗るときの立ち位置などを教わりましたが、海外で生活する今、特に役立っています。
――改めて、JFAアカデミーのおすすめポイントを教えてください。
宝田 各地から集まってきたうまい子たちとハイレベルなトレーニングができますし、堺は別のチームで試合に出るので、いろいろな選手の特徴を瞬時につかんだり、いいところを参考にしたりといった能力を伸ばすことができる点はおすすめです。
遠藤 寮生活で衣食住をともにしているのでお互いのことをより知ることができて、それがプレーにもつながりますし、卒業後も仲間との縁は切れないどころかより深まって、いろいろな話をすることができます。誰でも経験できるものではないと思うので、進路を決める時にはぜひ選択肢に入れてほしいですね。
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