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女子サッカー普及コーディネーター研修会を開催
2019年06月05日
6月1日(土)、日本サッカーミュージアム内のヴァーチャルスタジアムにて、第3回目となる「女子サッカー(なでしこ)普及コーディネーター研修会」を開催し、各都道府県の女子サッカー普及コーディネーター約50名が出席しました。女子サッカーの普及を、各都道府県の実情に合った考えや方法で推進していくために、普及コーディネーターの役割が重要となります。研修会の最初のパートは、今井純子JFA女子委員長から、日本の女子サッカーの現状や様々な施策・事業等の報告がありました。次のパートでは、普及コーディネーターの好事例の共有として、山梨県の小学生年代のリーグ戦を取り入れた普及の取り組み、熊本県のトレセン活動と普及活動を連携させた取り組み、鳥取県は昨年のなでしこジャパン国際親善試合におけるレガシープログラムの報告、大阪府のキッズ委員会や協会事務局と連携した取り組みなどが発表されました。また、地域ごとのグループディスカッションでは、登録人口を増やすためのアイデアや、小中学生年代、さらにはレディースサッカーの普及推進等について、様々な意見交換が行われました。
参加者コメント
岡﨑護 さん(女子サッカー普及コーディネーター/福井県担当)
今回の研修会は、今までよりもグループディスカッションの時間を多くとっていただき、他県の方々のアイデア・好事例を沢山インプットできました。と同時に、アウトプットの重要性(仲間に伝える・まだ仲間じゃない人にも伝える・仲間を増やす・仲間にやってもらう)を痛感し、そしてまだまだ足りないことを痛感しました。すぐにまねできること、結果はすぐに出ないがやり続けなければいけないこと、インプットした様々なキーワード「登録増の為には?」「U-12・U-15の活性化」「レディースサッカー」「キッズ」「国体少年女子の部創設」などについて、一つ一つ粘り強くひたむきに取り組んでいきたいと思います。
毎回、今井女子委員長をはじめとしたJFAの皆様の、ソフトな物腰・言葉使いだけど中からあふれ出てくる熱意・強い意志に、リフレッシュさせてもらい、インスパイアされています。日々の仕事や生活を言い訳に、取り組むスピードを鈍らせている自分が恥ずかしいです。フランスの地で今輝こうとしているなでしこジャパンにも力をもらい、普及コーディネーターの仕事により一層取り組んでいきます。
鳴尾直軌 さん(女子サッカー普及コーディネーター/岩手県担当)
今年から、岩手県の女子サッカー普及コーディネーターとなり、初めての研修で戸惑いもありましたが有意義な研修となりました。岩手の現状は他県と比較しても非常に厳しい現実があります。しかし、今回の研修では多くの県で「0から1へ」生みだそうとする皆さんと悩みを共有でき、またそんな中でもたくさんの好事例をお聞きすることができ、岩手でもできることがある、これからやってみようと、大きな意欲が沸き上がりました。
特にヒントとなったのが「他種別との連携」で、時間や会場、そこに関わる人達とのマッチングです。関わるスタッフ、参加者の負担を最小限に抑えつつ多くの活動を展開できる可能性があるのではないでしょうか。これまでの各種別単位の考えから、種別間の垣根を越えて県全体で取り組むことが女子サッカーの普及には必要だと感じました。自分自身が重要な役割を担っていることを再認識し、女子サッカー界に訪れている、今のこのチャンスの時期を逃すことなく、女子サッカーの普及発展に貢献できればと思いました。一人では何もできませんがいろいろな人を巻き込みながら、岩手からでも全国に発信できる好事例を生み出したいと思います。
今回の研修で皆さんの情熱が伝わり勇気を頂きました。貴重な時間をありがとうございました。
佐伯博光 さん(女子サッカー普及コーディネーター/奈良県担当)
研修会ではまず、各年代の代表活動や、ワールドカップやオリンピックにむけた取り組み、その先へと続くための種まきについてお話があり、その基となるなでしこvision実現のためのマスタープランについて改めて確認がされました。初めて普及コーディネータ―として研修に参加した私にとってペーパーではなく生の声として、今井女子委員長からこれらのお話が聞けたことは非常に新鮮であり、改めて女子について考えさせられました。この後、登録者データについていろいろな面からの分析が紹介され、その上で各年代の女子の状況やゲーム環境、普及につながる施策などの現状と課題について情報共有を行いました。私自身が4種の女子に関わっていることもあり、4種女子の状況やU-12年代女子トレセンのあり方、フェスティバルの活用について今後の普及活動に生かす具体的な点が多くありました。
活動事例発表として、「女子サッカーレガシープログラムin鳥取」と題した報告は、プログラムスキームを作り上げるために現場と県協会事務局、そして県協会とJFAの緊密な関わり合いが見て取ることができ、興味深いものでした。グループディスカッションでは、ディスカッションの中身も濃く刺激を受けましたが、何より人との繋がりが築けた事が大きな成果の1つだったと感じました。
普及コーディネーターという役割を引き受けたところで右も左も分からない状況でしたが、具体的な取り組みを少しでも知ることができた有意義な研修となりました。今回、接することができた情報については最大限共有し、奈良県で女子の普及に努めたいと思います。
高良桃子 さん(女子サッカー普及コーディネーター/沖縄県担当)
今回、初めてこの女子サッカー普及コーディネーター研修会に参加させていただきました。
今井女子委員長からの報告(女子登録状況・JFAからの情報共有)、他県のコーディネーターの方々の活動報告から、自FAでも活用できそうな多くのヒントをいただきました。また、九州地区のコーディネーターの方々と意見交換させていただく中で、自FAの女子の登録者数(小学生・中学生・一般)・データを再確認・分析した上で長・中期目標の再確認・修正が急務であると実感しました。自FAの課題を明確にした上で、目標に向かって女子だけではなく、カテゴリーの垣根を超えた普及活動を円滑にしていくのが、「普及コーディネーター」の任務であると認識しました。沖縄県の抱える課題を沖縄県らしい方法で解決していくために、県全体の各カテゴリーの協力を得ながら、また協働しながら課題に取り組んでいきたいです。
研修中、耳にした今井委員長の「女の子たちがサッカーをやりたいと思ったときに、いつでもやれる環境を作り出したい。サッカーを諦めなければならない環境をなくさなければならない。」という言葉が非常に心に残っています。この言葉を胸に日々の活動に邁進していきたいと思います。