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開校10年を迎え、さらなる輝きを 〜JFAアカデミー堺スタッフ通信vol.17
2021年04月14日
JFAアカデミーでは「常にどんな時でも(日本でも海外でも)ポジティブな態度で何事にも臨み、自信に満ち溢れた立ち居振る舞いのできる人間の育成」というフィロソフィーを掲げ、真のエリートを目指して日々活動しています。
JFAアカデミースタッフ通信では選手たちの日常の様子や、日々の活動を詳しくお伝えしています。今回JFAアカデミー堺レポートを担当するのは加藤賢二チーフコーチです。
次のステージでより輝ける選手に
JFAアカデミー堺のチーフコーチを務める加藤賢二です。堺に来て今年で6年目となりました。JFAコーチ女子サブチーフ、関西チーフも兼任しています。私自身が様々な役職を兼任することで、サッカーを取り巻く状況の変化に敏感に反応し、常に新しい出会いや見識を広める機会を持つことでアカデミー堺を常にアップデートすることを大事にしています。
JFAアカデミー堺では「次のステージでより輝ける選手に」をスローガンに掲げ、選手育成を行っています。アカデミー堺は週末帰省型のアカデミーですので、日常のトレーニングの成果を、アカデミーというチーム単位で試合をして確認することは難しい部分があります。しかし、週末のリーグ戦や大会の日程に影響されることなく、3年間という長い期間の中でじっくりと課題を克服し、着実に成果を積み上げていけることをポジティブに捉えています。
また、3年間で完成を目指すのではなく、次のステージでより輝くために必要な、トップアスリートとしての土台となるフィジカル面の強化(怪我をしない体作り、動作の獲得)、的確な判断のもと正確なテクニックを発揮するためのサッカー原則の理解、動きながらのテクニックを身につけるための反復練習をとても大事にしています。
ONとOFF両面の成長
次のステージでより輝ける選手になるためには、On the Pitchの取り組みだけでは十分ではありません。むしろOff the Pitchでの成長があってこそOn the Pitchでも成長できると考えています。多感で身体的変化の大きい3年間です。仲間や指導者との関係、家族の中の自分、中学校でのことなど様々な要因に影響を受けます。アカデミーでの寮生活を通して基本的な生活習慣を確立し、「自立した人間」に成長することを求めています。アカデミーの選手たちには「自立した人間」とは自らの意思と判断でやるべきことを適切に行える人であると説明をしています。
OGたちの活躍
JFAアカデミー堺はこの4月に10期生が入校しました。卒校生の数は1期生から7期生まで83名を数えます。卒校生の多くは高校でサッカーを続けてくれます。今年、1月に開催された第29回全日本高等学校女子サッカー選手権大会においても多くのOGたちが活躍していました。決勝戦には両チーム合わせて6名のOGがピッチで躍動する姿を見せてくれました。
1〜3期生の多くは大学に進みサッカーを続けています。こうしたOGの活躍の姿は現役のアカデミー生にとって大きな励みとなっています。高校サッカー以外のステージに進んだ1期生の宝田沙織選手は各年代の日本代表で活躍し、今年セレッソ大阪堺レディースからアメリカの女子プロサッカーリーグ(NWSL)のワシントン・スピリットに移籍しました。
4期生の田畑晴菜選手も宝田選手と同じくセレッソ大阪堺レディースでプレーし、年代別の代表選手としても活躍しています。彼女たちに共通していることはアカデミー堺での活動を通し、次のステージで輝くための土台をしっかりと作ったことで、その後の学びを確実に積み上げることができたということです。そしてそれは今も進行形で、さらなる高みを目指しています。こうしたOGからの大きな刺激を受け、10年目を迎えたアカデミー堺もさらなる高みを目指します。