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女子GKキャンプ 2021年度2回目の活動をJヴィレッジで実施
2021年10月19日
10月15日(金)、今年2回目となる女子GKキャンプが、福島県双葉郡のJヴィレッジでスタートしました。選手・スタッフは高円宮記念JFA夢フィールドに集合し、SmartAmp法検査を受けた後、Jヴィレッジに移動。長時間の移動でしたが選手たちは疲れを見せず、到着後、元気に最初のトレーニングを行いました。また、夜は全体でミーティングを行い、東京オリンピックの映像などを交えてGKのプレー分析を行いました。2日目は本格的なGKトレーニングを午前、午後に行うとともに、ミーティングではトレーニングの映像で自分や仲間のプレーについて振り返りました。最終日はゲームを行い、雨天で気温が下がる中でしたが、選手たちはここまで学んだことを出し切り、3日間のキャンプを締めくくりました。
次回の女子GKキャンプは12月、セレクションキャンプとして実施を予定しています。
セレクションキャンプは、なでしこジャパン(日本女子代表)のゴールキーパーを目指す、意欲ある中学生の女子選手を対象として、現在参加選手を募集しています。
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コーチコメント
西入俊浩 GKチーフコーチ(JFA)
全国からU13,U14カテゴリーの選手を招集し、女子GKキャンプを様々な方々のご尽力とご協力のもと実施することができました。
今回のキャンプでも「世界のなでしこ」になり続ける。「なでしこらしさ」をミーティングで確認して、各カテゴリー2つのグループに分かれて年代に応じてトレーニングテーマを設定して実施しました。「世界基準」という部分で、東京オリンピックのGK映像を用いて、世界のトッププレーヤーのGKプレーを「なぜ良いプレーとなったのか?」を考えながら観て確認し、「世界」で戦う為に、いま獲得しなければならない基本技術を中心に映像にて良いイメージを持つことができました。また、今回も継続して大塚フィジカルコーチ(日本女子代表フィジカルコーチ)に帯同していただき、初日のトレーニングで体幹やコーディネーション、ステップワークを導入して、GKのプレーに繋がる動きなど、所属チームに戻っても各自で取り組めるメニューを伝えていただきました。そして、テクニカルスタッフが撮影したトレーニング映像を用いて、カテゴリーごとに分かれてミーティングを実施して、GKプレーの3局面と合わせながらプレー映像を確認し、トレーニングやゲームの中での自分のプレーや仲間のプレーを振り返る時間となりました。コロナ感染予防対策を講じながら様々な制限がある中でのキャンプとなりましたが、選手はトレーニングやミーティングにおいて積極的に取り組み、短い期間でしたが、選手の成長を感じられる3日間となりました。
最後になりますが、女子GKキャンプへご理解をいただき、選手を送り出していただいた保護者、学校、所属クラブ・チームスタッフのみなさま、素晴らしいピッチと環境を準備していただいた、Jヴィレッジのみなさま、そして、参加した選手、スタッフのみなさまに心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
引き続き、女子GK育成活動にご理解とご協力をいただき、選手の成長を見守っていきたいと思います。
選手コメント
鈴木もか 選手(三菱重工浦和レッズレディースジュニアユース)
このような大変な状況のなか、私たちがこのキャンプに専念しやすいよう準備してくださり、それを身に感じてとても感謝しています。
トレーニングでは、ローリングダウン後の立ち上がりやボールの処理について学びました。また、オーバーアームスロー、アンダーアームスローのトレーニングでは、今までのトレーニングより、さらに「フォーム」、「体のバランス」、「味方が受け取りやすく」ということを意識して取り組みました。チームに戻ったあとのトレーニングでも継続してさらにレベルアップしていきたいと思います。ミーティングでは、目標となる東京オリンピックの映像や、その日のトレーニング映像を抜粋して分析しました。そのプレーから学ぶことが多く、客観的に振り返る大切さを知りました。この3日間で自分自信が取り組んだことを信じて、チームに戻ってからもトレーニングを重ねて世界の舞台に早く立つために一日のトレーニングを大切に取り組んでいきます。
辛嶋心結 選手(スフィーダ世田谷FCユース)
今回、素晴らしい環境を準備してくださったすべての方に感謝しています。私はこのGKキャンプに参加するのは三回目になりますが、全国から参加するGKの仲間が増え、毎回たくさんの刺激を受けています。また普段できない天然芝でのトレーニングは痛くないので、思い切りプレーすることができました。今回のキャンプでは、フロントダイビングやキャッチか弾く判断について学ぶことが多かったです。これまで試合やトレーニングでうまくできたことがなく、ポイントやコツを教えていただいたので、これをチームに帰ってトレーニングを積み、試合で発揮できるようにしたいと思います。そして、ミーティングで見た映像の代表選手のように、早めに準備をして守備範囲を広げられるように成長していきたいです。
福富茉奈 選手(大宮アルディージャVENTUS U15)
私は今回のGKキャンプを通して、自分ができることや今後の課題を学ぶことができました。初日にフィジカルトレーニングでは、普段やらないストレッチがたくさんあって、フィジカルトレーニング後のGKトレーニングではいつもよりプレーがうまくいったように感じました。ストレッチをすることでひとつひとつのプレーが格段にやりやすくなるということがわかり、フィジカルトレーニングの大切さを知ることができました。また、リーダーシップやゴールを守る強い気持ちを持つことによってプレーに自信がつきました。ミスをしてもコーチが優しく教えてくれて、その答えを自分に考えさせてくれたので、三日間と短い時間で自分が成長できたと感じます。今、このような状況でキャンプを開催してくれた方々や家族、チームの監督やコーチに感謝して、今回のキャンプで学んだことをチームに帰っても意識できるようにしていきます。
田中千結 選手(スフィーダ世田谷FCユース)
私はGKキャンプに参加するのは三回目でした。今回のキャンプで私はフロントダイビングに今までより自信をもつことができました。これまで相手が抜けてきても飛び込むことが怖くてフロントダイビングが苦手でしたが、フロントダイビングの良さなどを今回のキャンプで学び、チームでもどんどんチャレンジしていこうと感じました。夜のミーティングでは、ワールドカップのGK集やひとつひとつの技の説明などをしてもらい、どの技がどのような時に使えるのかを学ぶことができました。GKの3つの局面で、特に私は「ボールにプレーしたあと」を意識してこのGKキャンプに参加しました。フロントダイビングでボールをとったらすぐに起き上がる、ボールを出した後にカバーに入る、など、キャンプ一日目にたくさん注意を受けました。そのことを踏まえて、二日目、三日目プレーをしたら、うまくできるようになりました。今回のキャンプを通して、フロントダイビングに今までよりも自信を持てるようになったので、チームに帰ってからもどんどんチャレンジしていきたいと思います。
女子GKキャンプとは
将来のなでしこジャパンのゴールキーパー(GK)を発掘・育成するプロジェクト。
日本女子サッカーの強化・育成の鍵であるU-15(中学生)年代前後の選手を「強化」「育成」「普及」の観点から選出し、継続したトレーニングを行う。