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Fリーグ育成GK巡回指導がスタート
2023年06月12日
JFAフットサル委員会では、フットサルの発展と強化のために専門分野ごとにプロジェクトを立ち上げ、それらプロジェクトのもとに様々な活動に取り組んでいます。プロジェクトのひとつであるフットサルGKプロジェクトは今年度、Fリーグディビジョン1クラブと協働し、世界で活躍できるGKの育成を目標に、クラブに所属する育成年代(U-18、U-15)のGKを指導する『Fリーグ育成GK巡回指導』を展開します。『Fリーグ育成GK巡回指導』では、現代フットサルGKに求められる理想像から逆算し、育成年代で身につけるべき基礎を伝達するとともに、フットサル日本代表チームで活躍が期待できるタレントの発掘や、Fリーグクラブとのこれまで以上に活発な情報交換も実現していきます。
始動した巡回指導の初回はJFAフットサルGKプロジェクトの内山慶太郎リーダーが愛知県に拠点を置く名古屋オーシャンズに赴き、クラブのGKコーチでJFAフットサルGKプロジェクト所属でもある赤窄孝氏とともに指導にあたりました。名古屋オーシャンズU-18所属の3人と、U-15所属の5人の計8人がトレーニングに参加しました。
前週に行われたばかりのフットサルGKキャンプに参加した手嶋悠登選手以外の選手は内山リーダーと初対面ということで、緊張の面持ちでスタートしましたが、赤窄コーチの存在もあり、トレーニングが進んで集中力が高まる中で徐々に一体感が増していきます。トレーニングはU-18選手に手嶋選手を加えた4人と、手嶋選手以外のU-15選手の4人の2グループに分かれ、それぞれ内山リーダーと赤窄コーチが指導しつつ、途中でコーチをスイッチして選手に刺激を与えます。
2人組でボールフィーリングと様々なテクニックの確認をするウォーミングアップに始まり、トレーニング1から順にコラプシング(手のセービング)やフットセーブ、クロスブロッキングといった技術の獲得にアプローチしたトレーニングが続きます。すでに一定の専門的な指導を受けているU-18の選手はより確実な基礎固めと完成度を高めることにフォーカスし、コーチ陣の要求もディテールに触れますが、まだ経験の浅いU-15の選手たちは基礎技術の形を体で覚えることを意識し、なぜこの形なのか、どういった狙いや効果があるのかを説明しながらも、連続して数多くプレーさせることで体に染み込ませます。
約2時間のトレーニングの最後は2対2のミニゲーム形式のメニューでした。ウォーミングアップからすべてのトレーニングに共通して試合を意識してデザインされており、いわゆる練習のための練習ではなく、ゲームシチュエーションを意識して選手たちは取り組んでいました。このミニゲームでも、GKの攻撃参加から守備という一連の流れが組み込まれており、攻守の切り替えた攻撃側としてゴールを狙うための運ぶ技術やシュートまでの駆け引きなど、まさにモダンなフットサルGKに求められる総合力に働きかける内容でした。
この1回のトレーニングで技術力が飛躍的に向上するわけではありませんが、選手の意識に改善が生まれ、それが所属チームでの日々のトレーニングにいい形で反映されることで、選手の成長速度が上がることに期待がかかります。
次回は6月25日(日)にバサジィ大分を訪問予定です。
スタッフコメント
内山慶太郎 プロジェクトリーダー(JFAフットサルGKプロジェクト)
フットサルGKプロジェクトとしての新たな取り組みとなる「Fリーグ育成GK巡回指導」がスタートしました。第1回のクラブは名古屋オーシャンズさんで、GKプロジェクトメンバーでGKコーチの赤窄さんにもご協力をいただき、U-18の選手3名、U-15の選手5名の計8名の選手に指導をさせていただきました。選手たちは初めての環境に大変緊張した様子でしたが、少しずつ慣れていくことでコミュニケーションやプレーの幅が広がっていき、最後に素晴らしいチャレンジを見せてくれたことは非常に嬉しかったです。トレーニングでは全てのセッションで基本の大切さを共有しました。選手の皆さんにはその部分を1つでも多く理解し、今後の取り組みに繋げてもらえると嬉しく思います。最後になりますが、初めての活動にご理解とご協力をいただいた名古屋オーシャンズの皆さま、選手と保護者の皆さまに感謝を申し上げます。
赤窄孝 GKコーチ(名古屋オーシャンズ)
第1回のFリーグ育成GK巡回指導を名古屋オーシャンズで行っていただきました。正しい技術の獲得をテーマに、デモンストレーションからイメージを膨らませ、GKコーチと選手との問答の中でのキーファクターの言語化による技術の理解を深め、細部にこだわった技術の獲得をするための反復練習を行いました。日本代表GKコーチでもある内山さんから直接ご指導をいただいたことに加え、複数のカテゴリーのGKが集まって練習を行う機会もまた貴重で、選手たちにとって素晴らしい活動の場となりました。最後になりますが、内山プロジェクトリーダーをはじめとする、JFAフットサルGKプロジェクトの巡回指導にご協力をいただきました皆さまに感謝を申し上げます。
参加選手コメント
古田英行 選手(名古屋オーシャンズU-18)
基本のことを今日やってみて、できているものもあればできてないものもあったので、そこは今後練習でしっかり意識していきたいと思いました。クロスブロッキングの時に、手は動かせたのですが肩口のとこをやられたりして、全部を手だけでなく顔でもいったりするGKもいるので、自分もそういうプレーができたらなと思っています。失点する時は基本のことができてないところから失点することが多いと思うので、今日のトレーニングでこういうことを学んだなとか、この練習でこういうことをやったなということを思い出せば、改善も自己分析ももっと幅が広がると思うのでよかったです。
城殿雲雀 選手(名古屋オーシャンズU-15)
これまでも試合で色々と工夫をしていたのですが、もっと工夫をすればもっといっぱい止められたり、できることを増やせるなと思いました。ブロックのところで、サッカーでもやっていましたが、どうしても顔がちょっとそれてしまう時があって、それを怖がらず、前にボールに向かって顔と体を出していきたいと思いました。今日やったトレーニングを全て完璧にできて、失点を少なくして、足元も上手でいっぱい走れる選手になりたいです。
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