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Fリーグ育成GK巡回指導をシュライカー大阪で実施
2023年09月04日
JFAフットサル委員会では、フットサルの発展と強化のために専門分野ごとにプロジェクトを立ち上げ、それらプロジェクトのもとに様々な活動に取り組んでいます。プロジェクトのひとつであるフットサルGKプロジェクトは今年度、Fリーグディビジョン1クラブと協働し、世界で活躍できるGKの育成を目標に、クラブに関わる育成年代のGKを指導する『Fリーグ育成GK巡回指導』を展開します。『Fリーグ育成GK巡回指導』では、現代フットサルGKに求められる理想像から逆算し、育成年代で身につけるべき基礎を伝達するとともに、フットサル日本代表チームで活躍が期待できるタレントの発掘や、Fリーグクラブとのこれまで以上に活発な情報交換も実現していきます。
今回は9月2日にシュライカー大阪のトップチームのリーグ戦終了後に育成年代の選手を対象に指導を行いました。今回はシュライカー大阪の育成組織の選手だけでなく、先月の全日本大学フットサル選手権で二連覇を達成した大阪成蹊大学フットサル部、アッズーロ和歌山フットサルクラブ、進路を関西圏で検討している宮崎日本大学高等学校の選手など異なるクラブに所属する8名の選手が参加し、アシスタントコーチとしてトップチームのGKコーチである尾澤秀コーチとともにトレーニングを実施しました。会場撤収などを終えた選手たちは陽の沈んだ19時からトレーニングを開始しました。2人組のウォーミングアップから始まったトレーニングでしたが、冒頭から「1つ1つのプレーの質にこだわろう」と内山コーチが声をかけ、普段の何げないプレーにも真剣な目つきで各メニューに取り組みました。トレーニングのメインパートではコラプシング、ブロッキング、フットセーブといったGKの基礎に焦点を当てた強度の高いメニューに2つのゴールを使って4名ずつに別れて内山コーチと尾澤コーチの指導を交互に受けながら自身のストロングポイントと課題に向き合いました。最後はコート全体を使って、GKが攻撃参加をする紅白戦を実施。「どちらかに偏るのではなく、守備と攻撃が同じくらい高いレベルでプレーできる選手が現代フットサルの良いGKだと思う」という言葉を受けて、選手たちは足元でボールをコントロールしながら積極的に攻撃参加に取り組むと同時に日頃一緒にプレーするフィールドプレーヤーの気持ちも理解する機会となりました。試合を終えたトップチームの永井監督もトレーニングの視察に訪れた今回の巡回指導は2時間にわたって実施され、選手たちは疲労感以上に充実感と高揚感に溢れた表情を見せて終了となりました。
トレーニング終了後、内山コーチより「今日は素晴らしい雰囲気を作ってトレーニングに臨んでくれたことに感謝したい。僅かな時間でしたがトレーニングを通して自身の強みと課題が浮き彫りになったと思います。みんなが目指すプロの世界ではどんな監督・味方とプレーすることになってもすぐに適応して自身の強みを発揮するということが求められます。世界トップの試合映像がインターネットで簡単に視聴できる時代になったので一流の選手のプレーを見て、自分ができない部分が見つかればそこにトライするなど日々向上心をもって頑張ってください。」と激励のメッセージを伝え、巡回指導は終了となりました。
次回は10月14日(土)にボルクバレット北九州で巡回指導を実施します。
スタッフコメント
内山慶太郎 プロジェクトリーダー(JFAフットサルGKプロジェクト)
今回のFリーグ育成GK巡回指導はシュライカー大阪さんを訪問させていただきました。これまでの取り組みと同様、育成年代の選手に対してセービングとブロッキング、そして攻撃参加における考え方の向上を目的にトレーニングを行いました。全員から1つでも多くのことを吸収しようという姿勢が感じられ、短い時間の中でも沢山の成功体験に触れることができました。
この日もFリーグの試合後の実施にも関わらず、監督やコーチ、そしてGKコーチの方々が積極的にサポートしてくださり、実際の取り組みを見ていただきながら情報交換を行えたことで、この巡回指導をより有意義な機会にすることができました。最後になりますが、本活動にご理解とご協力をいただいたシュライカー大阪の皆さま、常に前向きな姿勢で取り組んでくれた選手の皆さんに感謝を申し上げます。
尾澤秀 コーチ(シュライカー大阪)
1セッション2時間というトレーニングでしたが、参加した選手にとってはとても刺激的で緊張感が有り、普段のトレーニングとは違う疲労感、充実感のあるトレーニングであったと思います。練習内容はセービング、ブロッキング、数的優位TR。シンプルなものを高強度で行うものでした。シンプルだからこそそれぞれの課題がハッキリし、またその課題の改善を促す内山代表GKコーチの細部まで言語化されているフィードバック、伝え方という部分においてとても胸打たれるものがありました。「観て、分析して、伝える」を自分自身高めていかなければならないと感じました。参加された選手は、参加して満足、ではなく、内山代表GKコーチから伝えていただいたことをクラブに持ち帰り、普段のトレーニングから積み重ね、またどこかで成長した姿をお見せできるように取り組んでいただけたらと思います。
このような貴重な機会をいただきましたこと、内山代表GKコーチ、JFAスタッフの皆様に地域・クラブを代表して心から感謝します。ありがとうございました。
選手コメント
高松謡 選手(シュライカー大阪サテライト)
まずは、このような素晴らしい機会、チャンスを頂けた、ことに心から感謝しております。
日頃から切磋琢磨しているチームメイトだけでは無く、違う環境下、違う年代の選手達とトレーニングを行えたことで、自分自身にとって良い刺激をたくさん貰うことができ、とても有意義な時間にすることができました。内山コーチをはじめ尾澤コーチ、永井監督など素晴らしい指導者の方々の前でプレーすることでよい緊張感も生まれ、全体としても引き締まったトレーニングができたと思っています。
トレーニングはシンプルかつ技術面が形として明確に見えるものばかりで、癖や改善点がはっきりと可視化され、そこに対して指摘を頂けたことで、自分自身の現状を再確認させて貰えました。特に技術発揮する前のステッピングや体勢維持などの準備のところに関しては、内山コーチからも練習後のコミュニケーションを含めてアプローチを多くしていただき、大きな収穫となりました。準備のところだけではなく、セービングやディストリビューションなどの技術面は、現代のフットサル界のGK像を意識したトレーニングばかりで、上を目指している自分にとってはどれもまだまだ伸ばしていかなければならないと感じました。今回出た課題を知識や経験で止めるのではなく、自身の成長、目標に向けて挑戦し、体現できるように日々の練習からより強く意識して取り組んでいき、結果として出せるように日々精進していきたいと思います。
横田翔 選手(大阪成蹊大学フットサル部)
今回GK巡回指導に参加して、改めて大事だなと思ったことや、意識できていなかったこと、まだまだ伸び代になるなと思った部分がたくさんありました。
大事だなと思ったことは多くありますが、1番はいつもGKコーチの尾澤コーチから言われていることですが、シュートなどを止める技術を発揮するための準備が大切だと改めて実感しました。構えることなどはそうですが、移動した時の目線や、移動後、シュートの軸足が地面についた時にはしっかり止まっていることをもっと意識しないといけないと感じました。日頃言われている、良いプレーは良い準備からということをより一層理解できました。トレーニング中に多く言われたことは、起き上がりなどの速さなどについても指導があり、次のプレーに早く行けるための手のつき方など細かい部分まで学ぶことができました。
今日のトレーニングでは、止めた後のセカンドボールがあるトレーニングなど、連続の動作が続くトレーニングがありましたが、その際に1本目のシュートが入るともう一本やり直しのルールがありました。内山コーチが、止めないと次は無いからという言葉があり、確かに一つ一つのプレーにこだわることと同時にゴールを決められないことが大切だと、改めて実感しました。
更に、トレーニング後の会話の中に、1番プレーがうまくいく時は感覚でプレーしている時だと話があり、形を意識することも大切だけど、1番はゴールを守ることなんだと、当たり前かもしれないけど、今回のトレーニングで、たくさん考えさせられる機会があり、成長につながったと実感しています。
今回の経験を生かして、チーム練習や、個人の部分で高いモチベーションで取り組んでいきたいと思いました。巡回指導のトレーニングに参加させていただき、ありがとうございました。
香林渉 選手(宮崎日本大学高等学校)
今回初めて参加させてもらいフットサルを始める上でまだまだ細かな技術が足りないと感じました。ステップから構えてコラプシングだったり、前後のステップからフットセーブだったりプレーの中で全てに共通することは「準備」を怠らないなど見つかる課題が山ほどありました。キーパーとディフェンス1枚に対して相手プレイヤー2枚のシーンでもいかにディフェンスと一瞬のコミュニケーションを取ってゴールを守るかなど試合に近いシーンを想定してプレーすることができ、まだまだ学ぶことが多いと感じました。
これから大学でフットサルをしていく中で今回学んだ時間を良い経験だと思って成長していきたいと思います。貴重なお時間ありがとうございました。
西野瑠夏 選手(アッズーロ和歌山フットサルクラブ)
今回、内山コーチや尾澤コーチにご指導頂き、改善しなければならないところが沢山見つかりました。普段の練習で取り入れていないことや、取り入れていることでも、少しの考え方や手の向きなどでセービングできるかできないかを明確に知れてとても良かったです。ブロッキングの部分では静止して構えが完成するタイミングや手の位置、上半身の体制など改めて確かめることができ細かい一つ一つの動作の大切さを感じることができました。これからは今回学ばせていただいたことを生かし、頭に入れて練習していきたいです。
今回、巡回指導に参加させていただきありがとうございました。