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第21回JFAレフェリーキャラバンを大阪府で開催
2017年02月14日
JFAレフェリーキャラバンを2月4日(土)、5日(日)の2日間、J-GREEN堺(大阪府)にて開催しました。
JFAと大阪府サッカー協会審判委員会では3級審判インストラクターの養成・活用が進んでいないという課題に対応するため、若手の審判インストラクターを対象とした「チュータリング」(審判員と双方性を持った指導方法)の紹介と実践、プラクティカルトレーニングの導入が中心の内容となりました。
2日目はあいにくの雨模様の中ではありましたが、初日にJFAインストラクターから学び、準備したプログラムに基づいて、審判インストラクターが審判員に対してプラクティカルトレーニングを実践しました。その後に行われたフィードバックでは、プラクティカルトレーニングの難しさを訴えつつも、審判員の役に立つトレーニングを実践しようという高い意識が感じられ、参加した審判インストラクターの今後の活躍の期待が高まる時間となりました。
インストラクターコメント
柳沢和也 関西サッカー協会 地域審判指導者トレーニングセンター マネジャー
それぞれの研修内容がスケジュールに沿ってスムーズに進められた大阪キャラバンでした。特に2日目のプラクティカルトレーニングは天候の影響で半分のスペースの屋根付きフットサルコートに変更したことで多少不安もありましたが参加者の事前準備の良さとテーマの組み合わせを工夫することで効率よくテンポよく進めることが出来ました。
事前アンケートで示された①活動が部門ごとで横の繋がりが薄い②今までの研修会は講師の説明が中心になっている③指導者の人材不足、といった課題が今回のキャラバンが改善のきっかけになればと考えていました。実際にキャラバンを行って「皆さんで研修会を作る」雰囲気作りが出来ていました。特に指導実践等で「質問する」「回答を引き出す」さらに「説明してもらう」をタイミングよく体験できたことや、プラクティカルトレーニングにおいてもそれぞれのインストラクターの役割分担を明確にしたことで参加型のワクワク感のある各部門で共有できる内容となったと思います。また、チュータリングは手法・道具を上手く使い分けることで親しみやすく、気軽に出来そうな点が指導者の人員増のトリガーになると考えます。
フィードバックの時間が十分に取れなかった点や「今回の体験を何に活用できるか」、「実際の活動にどのように反映させるか」を参加者と運営スタッフでディスカッションする時間があるとさらに活動の輪が広がると感じました。今後の関西FA審判トレセンの活動の中で、マネジャーである自分自身の課題として捉えていきたいと思います。
参加者コメント
泉博 大阪府サッカー協会審判委員長
大阪では、「ユース審判員・U22審判員」と「将来の審判指導者候補者」をテーマにレフェリーキャラバンを開催しました。大阪府サッカー協会審判委員会では、審判員ならびに審判指導者の「質・量の向上」が喫緊の課題の一つとして挙げられる中、オブザーバー参加を含めて80名を超える参加者が一堂に会し、JFAスタッフから直接ご指導いただける貴重な機会を素晴らしい学びの場にすることができました。
受講審判員は14歳から22歳と年齢に幅があるだけでなく経験や実績も様々でしたが、飯田淳平プロフェッショナルレフェリーの明瞭明快なお話、その一挙手一投足が若手にとっては大きな刺激になりました。また、受講インストラクターのほとんどは現役審判員であり、指導経験が豊富とは言えないメンバーでしたが、黛インストラクター、高橋インストラクター、柳沢インストラクターの情熱溢れる講義からたくさんの気づきと学びを得ることが出来ました。
この2日間の学びと気づきをしっかりと振り返り、自分の中に落とし込み、力強く実践していくことが今回受講した者の使命であり、このことがご指導いただいたJFAスタッフのみなさまへの謝意につながると確信しています。みなさまのご協力、ご支援をいただきながら、今後も審判員・審判指導者の「質・量の向上」に努めてまいります。
野口健太郎 2級インストラクター・2級審判員
「楽しい」「緊張」「困惑」そんな2日間を送ることができました。私たちにとってはたった2日のことでありましたが、とても内容の詰まった2日間でした。私たち受講する側はこの2日間を最高の環境で迎えることができました。JFAから黛インストラクター・高橋インストラクターをはじめ飯田プロフェッショナルレフェリー、関西サッカー協会からは柳沢地域イントレマネジャーを大阪に迎え、最新の情報を教えていただきました。特に今後の育成の中心となる手法、チュータリングはこれまでの指導の手法と大きく異なり興味を引くものでした。「審判員は自分で考え自分なりの解答を導き出さなければならない」、「指導者側も審判員が答えにたどり着くような質問をしなければならない」、「指導者の”質問力”が問われる」など指導者側のスキルアップも要求されました。
事前に示された課題に沿ってトレーニング案を作成し実施してみましたが、実際行ってみると思いもよらないことがたくさん出てきて、実施計画案の詰めの甘さを痛感しました。審判員の動き・起こり得るミスを予想しておけばもっとスムーズに運ぶことができたであろうと思います。指導側も指導のポイント・実施のイメージを共有しなければならないと痛感しました。今回得た知識・情報を自分なりに理解し、地元大阪の審判員のスキルアップにつなげることを決意しました。
園山泰平 3級審判員(ユース審判員)
この2日間を通して最も大切だと感じたこととは「自分でチャレンジをして、それを修正する」ことです。自分はこのキャラバンで、自分で考えてプラスになるものを吸収したいなと考えて臨みました。プラクティカルトレーニングでは、様々な状況の下、この判断の何が良いのか・悪いのか、このポジションで良いのか、もっと良いポジションはどこだったのかをインストラクターの方々に指導していただきました。そして、プロフェッショナルレフェリーの飯田さんやJFAインストラクター、グループの仲間と一緒にその振り返りをする中で、良かった点・改善すべき点を自分なりに考え、整理することができました。
また、講義では、「レフェリーとは何が大切なのか」、「どういう気持ちでレフェリーをするのか」など、これまで深く考えたことがなかったことを改めて考えることができました。さらに、判定に関してはビデオ教材を用い、一つ一つ丁寧に講義・解説していただいたことはとても新鮮で、全てにおいて解説を聞けば聞くほど「なるほど」「そう考えるのか」と理解が深まりました。この2日間は自分の審判活動にとって非常にインパクトがある研修会でした。これを機会に、さらにレベルアップをしていきたいと気持ちを新たにしています。