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第25回JFAレフェリーキャラバンを山梨県で開催
2017年06月02日
5月20日(土)・21日(日)の日程でJFAレフェリーキャラバンを山梨県「押原公園」で開催しました。
山梨県では2日間を通し、一貫して審判インストラクターの養成に特化した内容とし、特に、少人数向けの指導方法である「チュータリング」と審判員に対する評価・分析方法である「アセスメント」を中心にプログラムを行いました。
チュータリングでは、チュータリングという指導方法を取り入れる意義の理解に加えて、具体的なチュータリングの手法を紹介しました。アセスメントでは4月に山梨県内で行われた試合を用いて、事前に参加者全員が審判員の評価・分析を行いました。2日目は事前に作成した評価・分析を持ち寄り、全員で評価の摺り合わせを行いました。実際に試合を担当した審判員にも参加してもらい、実際の試合中に審判員自身が感じた情報と映像から読み取れる情報を組み合わせながら試合の振り返りを行うことができました。
両日とも非常に快晴で富士山・八ヶ岳・南アルプスの山々が望める最高の環境の中で全日程を終えました。
JFAインストラクターコメント
高橋武良 JFAインストラクター
2日間天候に恵まれ、自然の豊かさを感じながら「2017年度最初のレフェリーキャラバン」を山梨県で開催できたことを大変嬉しく思います。開催前の情報交換で、「行政規模は小さいが県内では少年からシニアまでの試合が数多く行われており、審判員の人数とスキルアップが大きな課題である」ということがわかりました。今回のキャラバンでは審判員がスキルアップするためには、審判インストラクターのスキルアップが必要という考えから、「審判インストラクターのスキルアップ」をメインテーマに行いました。参加者の皆さんは「審判員のスキルを向上させて県内のサッカーをより発展させたい」という熱意に満ち溢れ、積極的にプログラムに取り組まれていました。その熱意は、我々にとっても大きなに学びの機会となりました。プログラムを進めていく中で、参加者の気持ちが一体化していることを感じることができ、今回のキャラバンを機に審判インストラクターと審判員が協力して県のサッカーを発展させるために活動いただけることを期待しています。
開催FA審判委員長コメント
中込均 山梨サッカー協会審判委員長
受講の中で特に印象が強かったのが、山梨県の審判インストラクターの登録数でした。S/1級4名、2級4名、3級11名の合計19名。実際に県内で審判指導に当たれる審判インストラクターが、ごく限られているという現状を改めて突き付けられた思いがしました。こうした山梨県の現状を、きちんと把握した上で、いかに今ある資本を生かして「人を作っていくか」が問われているのだと感じました。今回「審判インストラクター養成」として「チュータリング」、「アセスメント」について学ぶことができました。「学ぶ」ということを改めて掘り下げて考えることができ、大変有意義な時間でした。特に審判員を「認めること」、「褒めること」、「正しい情報を必要なだけ」、「成功体験を通した自己肯定感の醸成」といった点は、審判インストラクターとしての基本に関わることでもあり、自分自身も心がけたいと思います。今回のキャラバンをきっかけに、山梨県約2,100名の審判員に対して充実した指導ができる体制づくりを構築していきたいと考えています。
参加審判インストラクターコメント
広瀬久 2級審判インストラクター
私自身は、2日目に実施したアセスメントの部分しか参加できなかったのですが、試合映像の分析の中で、分析結果や評価をまとめる「アセスメントレポート」におけるゲームの難易度やkey incidentの考え方を学びことができました。また、分析結果を基にした、審判員に対する試合後の反省会のロールプレーイングも行いました。普段は自分が審判指導をしている場面を振り返る機会が少なく自己流の反省会になりがちになってしまいますが、客観的に反省会の様子を確認することで、改めて指導の方法などの再確認ができ、勉強になりました。審判員の指導育成についてもLearning Cycleを意識した指導をしていくことが大事になっていくと感じました。
参加審判インストラクターコメント
田中直樹 3級審判インストラクター
今回のキャラバンを通して、アセスメントの優先順位の重要性を知ることができました。今後、審判インストラクター2級を目指す中で、考え方の整理がとても参考になり、様々なスキルを身に着けていきたいと感じました。山梨県サッカー協会の審判委員会は審判インストラクターの登録人数は厳しい状況でありますが、指導のスキルを細分化したJFAの考え方はとても共感でき、今後、適材適所の人材登用を取り入れていき、仕事等の忙しい中でもお互いに補完できる体制作りで、審判員数の確保および、質の向上を図っていきたいです。今年度から試験的に都道府県の地域トレセンを愛媛で開始したことを聞き、山梨県でも、JFAの構想である地域トレセンを準備していくことは重要であり、不可欠だと思います。私たち40歳代の審判インストラクターが意思疎通を図りながら、限られた人材の中で得意分野のスキルを発揮することで運営できるよう着手していきたいです。