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第26回JFAレフェリーキャラバンを島根県で開催
2017年07月10日
6月23日(土)・24日(日)の2日間、JFAレフェリーキャラバンを島根県浜山公園陸上競技場で開催しました。
島根県では今回のキャラバンのテーマを「意識を変える」とし、審判インストラクター向けと審判員向けのプログラムを並行して実施。審判インストラクターは新しい指導方法を知ることでの審判指導の統一を図ること、審判員はプロフェッショナルレフェリーの経験を知り、トレーニング方法を体験することで審判活動そのものへの意識を強く持つことを目的としました。
審判インストラクターには、少人数向けの指導方法である「チュータリング」と試合を模した実践的な指導方法の「プラクティカルトレーニング」を中心にプログラムが構成されました。審判員はプロフェッショナルレフェリーの講演を聴講したほか、FIFAから提供された指導教材を活用したファウルクイズなどを行いました。
島根県サッカー協会審判委員長コメント
川神昌暢 島根県サッカー協会審判委員長
現在、島根県には4人の1級審判員(1名は国際副審)が登録されており、一昨年は県内で初めてU-18の2級審判員が誕生しました。しかし、すでに引退した3名の1級審判員も含めて、明確な将来構想を持って、計画的に育成してきたものではありません。これまでは「個人の努力」と、ある意味での「偶然」での誕生だったと思うところです。今のままでは、継続して1級審判員を育成・輩出することは困難です。現在の4人から人数を減らさない取り組みを行うためにも、審判員育成プログラムの策定は急務です。併せて、審判指導者の育成・強化も急がれるものだと考えています。この県内の課題を感じていた時にキャラバン開催を希望し、実現いたしました。島根の今後の審判員育成を、このキャラバンでの経験をきっかけとして、「偶然」から「必然」へ変革させたいと思います。
参加審判インストラクターコメント
吉野克仁 2級インストラクター
最新のJFAの考え方に触れることができるいう期待と、上手くプラクティカルトレーニングなどの演習ができるのだろうかという不安が入りまじり、緊張のなか始まったレフェリーキャラバンでしたが、黛インストラクター、江角インストラクターのオープンマインドで、わかりやすい話しぶりに過剰な緊張はすぐに溶けました。
講義では、良いレフェリーの育成には、各地域のインストラクター一人一人の資質向上がいかに重要であるかを再確認しました。ラーニングサイクルやチュータリング、プラクティカルトレーニングなど実践的な内容に一生懸命に取り組んだつもりでしたが、必ずしも、自分の納得のいくような結果になりませんでした。自分の課題が何かは、これまでより少し明確になったと感じています。
今後は、今回のキャラバンの内容を活かし、審判員から少しでも多くの考えを引き出せるよう、間違いを審判員自身が導き出せるよう、肝に銘じて指導にあたっていきたいと思います。2日間の内容の濃いレフェリーキャラバンの準備に関わられた全ての方々に感謝申し上げます。
参加審判員コメント
三島精治 2級審判員
審判を始めて29年目になりますが、今回参加し、自身の審判力について再確認しました。プラクティカルトレーニングでは「フリーキックのマネジメント(6つのポイント)」、「的確な動き出しと良いポジショニング」、グループ討議で「的確な動き出しと良いポジショニングをするためにインプレー中に主審が見るべき事柄」を行いました。これまで頭で理解し、自身の経験を踏まえ審判をやっていましたが、フリーキックの手順をしっかりやることや、インプレー中にボールと関係ない所の事象を見るためのポジショニングについて、足りないことに気付きました。
また、私と同じ1969年生まれの村上伸次プロフェッショナルレフェリーから判定の精度を高めるため、試合後に気付き(判定できなかった理由等)について書きとめ声に出して読むことや、経験談を聞き、自身も共感するところがありました。今回得た知識を自身の審判力向上に繋げると共に、3級インストラクターとして指導にも生かしたいと思います。
坂根脩人 3級審判員
今回レフェリーキャラバンに参加させていただき、たくさんの刺激を受けとても有意義な2日間となりました。1日目の講義では、プロフェッショナルレフェリーの村上伸次氏の審判員になったきっかけやJリーグでの経験談などを話していただき、とても良い雰囲気を作っていただきました。午後は、FKのプラクティカルトレーニングを行い、より実戦に近い状態でのトレーニングとなりました。動き出しや見る角度、争点を見つけることなど、村上伸次氏からも直接指導していただき自分の中に吸収しやすかったように感じます。また、村上伸次氏が行っておられるトレーニングやストレッチを紹介してもらいました。
2日目の午前のプラクティカルトレーニングでは、アシスタントのオフサイドの見極め、主審の動きの確認でした。プラクティカルトレーニングの後の講義でオフサイドの見極めの映像を見ましたが、映像を止めてみるとオンサイドの場合が多く、しっかりとディフェンスラインをキープすることがいかに大事であるかを改めて実感しました。今回のレフェリーキャラバンで学んだことをこれからの審判活動に活かしていこうと思います。短い時間ではありましたが、今までの審判活動を見直すとても貴重な時間となりました。ありがとうございました。