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ツネログコラム#12「広島のチャリティーマッチと平和への思い」

2025年08月28日

ツネログコラム#12「広島のチャリティーマッチと平和への思い」

皆さん、こんにちは。

先日、ジーコ主宰のチャリティーマッチがエディオンピースウイング広島で開催され、私も参加しました。多くのお客さんが詰めかけた中、ジーコジャパンで一緒に戦ってきた選手たちとプレーでき、本当に素晴らしい時間を過ごせました。ジーコからは「今日はプレジデンチ(会長)ではなくカピトン(主将)だ」と言って送り出してもらいました。30分ハーフとはいえフル出場するとまでは聞かされていませんでしたが。

ロナウジーニョ、クアレスマ、セードルフら一時代を築いた世界のトッププレーヤーと対峙してみて、ヒリヒリしたピッチ内での緊張感みたいなものを久しぶりに味わうことができました。僕たちの動きを見ながら、ちょうどいいタイミングで僕たちが届かないところにパスが出てくるわけですから、さすがの一言では片づけられないプレーの質の高さがありましたね。

ジーコが20年以上にわたってブラジルで開催している「ジョーゴ・ダス・エストレーラス(JOGO DAS ESTRELAS)」を終戦80年・被爆80年となる日本で、そして広島で開催したいということでこのチャリティーマッチが実現しました。私も昨年、ジーコから「平和を発信していくため、このイベントを一緒に盛り上げてほしい」と直に依頼を受けていました。

試合前、平和の鐘が鳴らされ、私たちもピッチ上で黙祷しました。世界各地で紛争が起こっている今、この日本から平和の大切さを発信していかなければならないとあらためて感じた次第です。

思い起こせば中学生のときに修学旅行で大阪から長崎に行き、原爆資料館で戦争の悲惨さ、平和の尊さというものを心に刻んだ思い出があります。そしてジーコジャパン時代の2004年7月、キリンカップでスロバキア代表と広島ビッグアーチで試合をした際に、広島平和記念公園を訪れました。広島平和記念資料館では原爆が落とされ焼け野原になった写真、焼けた子ども服など展示されていた一つひとつが胸に突き刺さりました。

スポーツを通じてサッカーを通じて、融和、平和を訴えていく――。

国際サッカー連盟(FIFA) 総会においてもそのメッセージが強く発信されています。社会をより良くしていく力がサッカーにはあると信じています。平和な世界なくして、スポーツを楽しむことはできません。

昨年6月にSAMURAI BLUE(日本代表)が20年ぶりに広島で国際Aマッチを行い、今年11月にはなでしこジャパン(日本女子代表)が出場するMS&ADカップ2025を長崎スタジアムシティで開催します。日本サッカー協会(JFA)としても広島、長崎で実施する試合において、平和を訴求していくために何ができるか、どんな発信をしていくべきなのかを考えていく必要があると思っています。終戦80年、被爆80年の節目に、平和の尊さを噛みしめるとともに、サッカーが貢献できる役割というものにしっかりと向き合っていきたいと思います。

2025年8月

公益財団法人日本サッカー協会 会長
宮本 恒靖

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