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女子フットサルの頂上決戦が開幕!1回戦から番狂わせも… JFA 第19回全日本女子フットサル選手権大会
2023年03月04日
フットサルの女子チーム日本一を決めるJFA 第19回全日本女子フットサル選手権大会は3月3日(金)、静岡県の浜松アリーナで開幕し、1回戦の8試合が行われました。
今大会は日本女子フットサルリーグの2022年9月時点での上位4チーム、9地域サッカー協会から各1チーム、開催地の静岡県から1チーム、そして第16回大会予選参加数が上位だった関東と関西から1チームずつの計16チームが出場しています。
第1試合では前回大会優勝のバルドラール浦安ラス・ボニータス(女子Fリーグ/千葉)とアランチャ ジョカーレ フィオーレ(四国/高知)の試合と福井丸岡ラック(北信越代表/福井)とエスポラーダ北海道イルネーヴェ(北海道)の試合が行われました。
浦安は第1ピリオド2分にエースの筏井りさ選手のゴールで先制すると、その後もアランチャを圧倒します。この試合が負傷からの復帰戦となった千田日向子選手が4ゴールを挙げる活躍もあり、大量11得点を挙げました。アランチャも野町香好選手が2得点を返しましたが、「これまで対戦したチームとスピード感が違った」(野町選手)という相手に及ばず。浦安が11-2で初戦を突破しました。
日本女子フットサルリーグ(女子Fリーグ)勢対戦となった丸岡と北海道の試合では、丸岡が第1ピリオド2分に北川夏奈選手のゴールで先制します。その後、北川選手を含めて試合中に負傷者が出た丸岡でしたが、第1ピリオドのうちに4点を挙げると、その優位を生かして6-3で勝利しました。
12時15分からはSWHレディース西宮(女子Fリーグ/兵庫)とアレグリ カミーニョ(九州/佐賀)、ボセアマドールレディース/イナスタ(東海/愛知)とデサフィオ(関西2/兵庫)が対戦しました。2大会ぶりの優勝を目指すSWHレディースは、プレッシングを掛け続けて相手を圧倒。フットサル日本女子代表選手を多数抱える自力を見せて、7-0の勝利で初戦を突破しました。
両チームに女子Fリーグでも活躍した市原伶香選手(ボセアマドール)、西尾瞳選手、藤田靖香選手、関灘美那子選手(以上、デサフィオ)が所属したことでも注目されたボセアマドールとデサフィオの一戦は、藤田選手のゴールでデサフィオが先制します。それでも、「40分間ポジティブに戦い、最後に勝っていればいいと思っていた」(市原選手)というボセアマドールは、そこから反撃に転じて第1ピリオドのうちに追い付きます。第2ピリオドに3点を加えて逆転したボセアマドールが、ベスト8に勝ち上がりました。
アルコ神戸(女子Fリーグ/兵庫)と流経大メニーナ龍ヶ崎(関東2/茨城)の女子Fリーグ対決となった一戦は、神戸が流経大の堅守に苦しむ展開となり、なかなか得点が決まりません。それでも第1ピリオド18分に菊池梨佳子選手が先制点を決めると、第2ピリオドにも「今季で引退する姉(青山明日香選手)が負傷で今大会に出られなくなったので、その分も頑張りたかった」という青山葵選手が追加点を挙げると、山川里佳子選手、伊藤沙世選手もゴールを加えて4-0とリードしました。試合終了間際に流経大も1点を返しましたが、前回大会準優勝の神戸が4-1で勝利しました。
AICJ高校(中国/広島)とフウガドールすみだレディース(関東1/東京)の試合は、「自陣ゴール前でエラーを起こしたくなかった」という北隅智宙監督の戦略で、ロングボールで相手のプレスを回避したすみだが、主導権を握ります。岩崎裕加選手のフィジカルの強さを生かしたゴールで先制すると、その後もセットプレーなどでフットサル専門チームの強みも出しつつ得点を重ね、AICJ高校に4-1で勝利して2回戦に進みました。
立川アスレティックFCレディース(女子Fリーグ/東京)は、今シーズン、大きく飛躍を遂げたバディフットサルクラブフィオーレ(関西1/奈良)と対戦します。「藤澤みなみと高橋京花の加入で、今までのチームのベースに決定力が加わった」という濵口和基監督のコメント通り、藤澤選手が先制ゴールを決めたバディがリードする展開となります。2-1で迎えた第2ピリオド15分には立川も鎰谷佳恵選手のゴールで追い付きましたが、試合終了1分前から行ったパワープレーではシュートまで持ち込めず。PK戦では、GK犬嶋光選手が2本のPKを止めたバディが、女子Fリーグで3位となった立川を破る番狂わせを起こしました。
地域リーグのチーム同士の対戦となったデリッツィア磐田レディース(開催地/静岡)とボン サジェス(東北/青森)の試合では、FUTSAL地域女子チャンピオンズリーグで初優勝を飾った磐田が優勢に試合を展開しましたが、ボン サジェスの粘り強い守備に苦戦しました。それでも3-1で勝ち切った磐田が、準々決勝に進みました。
大会は4日(土)に2日目を行い、準々決勝の4試合と準決勝の2試合の計6試合を行い、決勝に進出する2チームが決まります。
監督・選手コメント
FP #99 千田日向子 選手(バルドラール浦安ラス・ボニータス)
初戦を勝ててうれしいです。浦安に加入して3シーズン目ですがずっとコロナ禍で、声出し応援が今大会からようやく可能になり、初めてサポーターの大きな声援を背に戦えたので、サポーターとチーム全員で勝てた試合かなと思います。今大会で退団をしますが、そこはあまり意識していません。試合に出たら全力を出すこと、あとは楽しんで、この先も戦えたらと思います。
FP #10 宮本麻衣 選手(流経大メニーナ龍ヶ崎)
今日の試合を最後に引退します。思った以上に戦えましたが、やっぱりアルコ神戸は強かったです。今シーズンは練習量が増えたことに加えて、フットサルの戦術面も取り入れたことで、良い感じでサッカーと融合して、チームはリーグの後半戦から勝てるようになっていきました。ちょっといけるかなという感じがあったのですが、点が取れなかったのが痛かったです。
小川潤一 監督(AICJ高校)
登録上の問題などで出られない選手もいたため、第1ピリオドを1年生、第2ピリオドを2年生で戦いました。そのため、もっと相手に圧倒されるかなと思っていたのが、意外と戦えたなというのが正直な印象です。フットサルは強度が高く、人数が少なくて、コートも狭いことで、ボールにいっぱい触れて相手と近くにいます。判断力の向上は間違いなくサッカーにもつながるので、これからもこういう大会に出場していきたいですし、フットサルのセットプレーもサッカーに取り入れてやっていきたいと思っています。
GK #15 犬嶋光 選手(バディフットサルクラブフィオーレ)
立川さんはシュートの一つ一つの威力が強くて、全部枠に飛んでくるので対応は難しかったです。それでもみんながしっかり寄せてくれていたので、コースが限定できていて止めることができました。ハーフからの守備は意図したものというよりは、相手の圧力でそうなったのだと思います。PK戦は感覚で止めました。準々決勝で対戦するデリッツィア磐田には地域CL決勝で負けているので、その借りを返したいです。
大会日程:2023年3月3日(金)~3月5日(日)
大会会場:静岡県/浜松アリーナ