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神戸、120分激闘を制して2シーズンぶりのACL本戦出場決定

2022年03月16日

神戸、120分激闘を制して2シーズンぶりのACL本戦出場決定

AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2022プレーオフが3月15日(火)に行われ、ヴィッセル神戸はホームでオーストラリアのメルボルン・ビクトリーと対戦。延長戦の末、後半途中出場のFWリンコン選手が95分に決勝ゴールを決めて4-3で競り勝ち、2シーズンぶりの本戦出場権を獲得しました。

アジアクラブの頂点を目指している神戸は、昨季J1リーグ3位で一戦必勝のプレーオフに出場。2月のFFAカップ優勝でプレーオフに進出したメルボルンと点の取り合いとなりましたが、日本代表FW大迫勇也選手が終盤に2得点を挙げてプレイヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれる活躍を見せ、チームの勝利に貢献しました。

今季リーグ戦6試合で3分3敗と白星のない神戸でしたが、試合開始6分で先制します。MF中坂勇哉選手がペナルティエリア右からゴール前に折り返したボールが相手DFに当たると、こぼれ球に反応したMFアンドレス・イニエスタ選手が左足を振ってゴールネットを揺らします。

その6分後、2年ぶり9回目の本戦出場を目指すメルボルンは右CKの機会に、ゴール前に詰めたFWニコラス・ダゴスティーノ選手が体で押し込み同点にします。

さらに神戸は22分に中盤の攻守の要であるMFセルジ・サンペール選手が負傷交代を余儀なくされ、苦しい展開になります。

メルボルンは、2014年にウェスタン・シドニー・ワンダラーズをACL優勝に導いたトニー・ポポヴィッチ監督の下、普段のリーグ戦とは異なる3バックを採用。中央に元浦和DFマシュー・スピラノビッチ選手を配し、守備で人数をかけてゴール前を固め、CKやFKのセットプレーやカウンターで神戸ゴールを脅かす場面を作ります。

前半31分には右クロスに今季チーム得点トップのダゴスティーノ選手が頭で合わせて大きな決定機を作りますが、神戸はGK飯倉大樹選手が好セーブで難を逃れます。

その後、試合が動いたのは71分でした。メルボルンが途中出場のFWベン・フォラミ選手がカウンター攻撃を仕掛け、中央への折り返しにダゴスティーノ選手が合わせて2-1としました。

しかし、その直後から神戸も反撃。大迫選手やイニエスタ選手のシュートで相手ゴールに迫ると、80分には、途中出場のDF初瀬亮選手の左CKにDF菊池流帆選手がニアサイドで頭で逆サイドに送ると、大迫選手が詰めて右足で合わせて同点とします。

さらにその7分後には、右サイドの仕掛けからリンコン選手、DF酒井高徳選手、MF山口蛍選手とつないで崩し、最後は山口選手の右クロスにゴール前ニアサイドに顔を出した大迫選手が右足で合わせて3-2と勝ち越しました。

ところが諦めないメルボルンが粘ります。その3分後の試合終了直前に、攻め上がったメルボルンのダゴスティーノ選手がシュート。GK飯倉選手がブロックしますが、跳ね返りをフォラミ選手へつながれてゴールを決められ、試合は同点で延長戦に入ります。

延長開始直前にベンチ前で選手スタッフ全員で円陣を組んだ神戸は、延長立ち上がりから攻勢に出ます。そして95分、左サイドの初瀬選手からパスを受けたイニエスタ選手がダイレクトで縦パスを出し、後半終盤に投入されたMF汰木康也選手がペナルティエリア左の深い位置で受けて中へ折り返すと、リンコン選手が押し込んで均衡を破りました。

動きの落ちてきたメルボルンに対して神戸はボールを保持して試合を進め、4-3リードを最後までキープ。勝利への執念を見せて今季初勝利を手にし、ベスト4入りした2020年大会以来の本戦出場権を獲得しました。

神戸はグループJで上海ポートFC(中国)、チェンライ・ユナイテッド(タイ)、傑志(香港)と対戦します。

他会場でも激戦

他会場では、大邱FC(韓国)がブリラム・ユナイテッド(タイ)を延長1-1の末にPK戦で3-2と競り勝ち、蔚山現代(韓国)はポートFC(タイ)に3-0で勝利。大邱はグループFで浦和レッズと、蔚山現代はグループIで川崎フロンターレと同組で戦うことになりました。

このほか、横浜F・マリノスのグループHには、先日のプレーオフ予選を勝ち上がったシドニーFC(オーストラリア)が加わることが決まっています。日本勢不在のグループGと合わせて、東地区グループステージは20チームが5グループに分かれて戦います。

また、西地区ではナサフFC(ウズベキスタン)がバニヤスクラブ(UAE)に2-0で勝ってグループEに、シャルジャFC(UAE)はアルザウラーSC(イラク)に延長1-1の末PK戦6-5で勝利してグループAに、アルターウォンFC(サウジアラビア)もアルジャイシュ(シリア)と延長1-1の末にPK戦を5-4で制してグループDに入りました。

本戦ではグループステージから準決勝まで東西各地区に分かれて対戦。東地区グループステージは4月15日(金)から5月1日(日)まで、コロナ禍の影響を考慮して従来のホーム・アンド・アウェイ方式ではなくグループごとの1都市集中開催で実施し、各グループ首位と2位チームのなかで成績の良い3チームが一戦必勝方式のノックアウトステージに進出します。

ノックアウトステージは8月18日(木)、19日(金)にラウンド16、8月22日(月)に準々決勝、8月25日(木)に準決勝が開催の予定です。なお、決勝はホーム・アンド・アウェイ方式を採用し、今年11月~12月にFIFAワールドカップカタール2022が開催されることから、来年の2月19日(日)に第1戦を西地区、2月26日(日)に第2戦を東地区で行う予定です。

監督・選手コメント

三浦淳寛 監督(ヴィッセル神戸)
今日は選手たちもスタッフも覚悟を持って挑んだ試合でした。相当なプレッシャーのある一発勝負でしたが、選手たちは気持ちを前面に出して戦ったと思います。試合を通して我々の狙い通りの展開になって、ゲームの主導権もほぼ握れたと思います。相手の高さには少し手を焼きましたが、選手たちが死力を尽くして苦しみ頑張った。それが結果に結びついたと思います。選手、チームは生きものだと思います。勝つことによってすごくポジティブになれるので、今日はACLのプレーオフでしたが、この勝ちがこれからのリーグ戦につながっていくと思います。(本戦まで1カ月で)選手のなかで戦術の理解度は深まってきています。ただ、最後に勝ち切るところまでリーグ戦ではなかなかいけなかった。もう一度、チーム全体で合わせる、チーム全体でしっかりと理解することが必要だと思いますし、試合にかける気持ちをもっと前面に出して表現するということを、しっかりとチームでやっていきたいと思っています。

MF 汰木康也 選手(ヴィッセル神戸)
(決勝ゴールのアシストは)僕の前のアンドレスのパスが素晴らしかった。ああいうタイミングはまだ合わせているところですが、今日は上手く反応できました。GKとの間にボールを入れるのは自分の強みですし、ゴールを作るのは自分の仕事でもあるので、最後の精度にこだわってゴールにつなげられて良かったです。

MF 山口蛍 選手(ヴィッセル神戸)
スコアが表す通り厳しい試合になりましたが、チームとして諦めない姿勢を持って戦えたと思います。スタートから出た選手、途中から出た選手、みんなすごくハードワークをしましたし、それが結果に繋がったと思います。

FW 大迫勇也 選手(ヴィッセル神戸)
今シーズン勝てていなかったので、まずは1勝できたことにほっとしますし、今日のような姿勢を毎試合みせていかないといけないと感じました。今日のような試合の入り方、熱さを出さないといけないと思います。僕も(リーグ戦を)2試合欠場していたので、外から見てチームに何が足りないか、どういう雰囲気でもっとやるべきかすごく感じていました。それを経験のある僕や山口選手や酒井選手がもっとピッチ内で出していこうと話し合って、それを今日ピッチの上で表現できたと思います。ゴールは、練習通りでしたし、山口選手がすごくいいタイミングでいいところに流しこんでくれました。こういうゴールが獲れるようになれば自然と結果が付いて来ると思います。1点目も狙っていました。

FW リンコン 選手(ヴィッセル神戸)
ホームでこの勝利をつかみ取れたのはすごく嬉しいことです。自分のプレーレベルも少しずつ良くなっているなかで、ホームのサポーターの支えを受けて決勝ゴールを決めることができました。うれしかったです。

トニー・ポポヴィッチ 監督(メルボルン・ビクトリー)
7ゴールも入る驚くような素晴らしい試合になりました。神戸にはACL出場おめでとうと言いたいです。自分たちはオーストラリアのリーグを代表するクラブとして日本でこういうエキサイティングな戦いをみせることができたのはよかったと思っています。もちろん、突破できなかったことは残念ですが、選手たちは良くやってくれました。3-2から同点にしたのは素晴らしいゴールで反撃精神を見せたと思います。大きな試合では小さな瞬間が勝敗を分けるものですし、選手の質、特に後半や延長に入る選手の質も最終的には違いを生みましたし、フィジカル面でも相手の方が我々よりよかったと思います。

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