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ニュース

なでしこジャパン、中国戦に向け原点に立ち返るトレーニング

2022年02月02日

なでしこジャパン、中国戦に向け原点に立ち返るトレーニング

AFC女子アジアカップインド2022を戦うなでしこジャパンは2月1日(火)、中国女子代表との準決勝を2日後に控え午前にトレーニングを行いました。大会開幕以降これまでは中2日で試合が続き、コンディショニングと各試合の戦い方の確認に注力してきました。準決勝を前に中3日の準備期間を確保でき、チームは今一度自分たちの強みに磨きをかける時間を過ごしました。

ステップワークとボールワークで始まったトレーニングは、その後国内でのトレーニングキャンプでも多く見られた攻撃方向を意識したパス&コントロールへと続きます。相手をイメージしながら各選手が動き出しのタイミング、取るべきポジションを見極め、ボールを動かします。ここまでの戦いでも自陣を固める相手をいかに攻略するかに取り組んできましたが、よりスムーズなビルドアップで相手陣内に進入し、深い位置へボールを運ぶために心がけるポイントを確認しました。ゴールキーパーは西入俊浩コーチとともに、パスとシュートストップを織り交ぜたトレーニングから、クロスボールからのシュートの対応などに汗を流しました。その後、攻撃方向をつけたポゼッショントレーニングを行ったフィールドプレーヤーと合流し、練習の最後はタッチ制限のある中でフリーマンをつけたスモールサイドゲームを行い、約70分のトレーニングは終了しました。全体練習が終わった後は、植木理子選手と長野風花選手が自主的にシュートを打ち込み、またグループステージのミャンマー戦で鋭いフリーキックを沈めた猶本光選手が田中桃子選手を相手に入念にキックの感触を確かめました。コンディショニングに重きを置き、なかなか自身の課題に向き合う時間が取れていなかった選手たちもこの中3日の時間を有効活用し、さらなる成長を図って準決勝に向かっています。

身体のケアや休息に充てられた午後は、時間の取れた選手はミーティング会場に集まり、アジア最終予選を戦うSAMURAI BLUEのサウジアラビア戦を観戦しました。固唾を呑んで重要な一戦を見守りながらも、素早い切り替えや攻撃でのコンビネーションなど、自分たちのプレーにも取り入れられる要素を見出しながら、同じく国を代表する仲間にエールを送りました。SAMURAI BLUEの戦いぶりに刺激をもらいながら、なでしこジャパンもアジアの頂点に向け歩みを続けます。

選手コメント

GK #1 池田咲紀子 選手(三菱重工浦和レッズレディース)
チームはひとつの目標であるFIFA女子ワールドカップの出場権獲得を達成して一安心というか、まだ優勝には届いていませんし、安心して油断するわけではないですが、表情もみんな柔らかで良い雰囲気でできていると思います。個人としてはここまで試合には出ていませんが、中2日で試合が進んでいく中で自分自身のコンディションはすごく良いですし、初戦から毎試合いつ出場しても良い準備を続けてきているので、そこは今後も変わらず続けながら、良いコンディションを保っていきたいです。移動もあり、試合をした翌日に移動してその次の日にはもう試合前日というのは気持ち的にも身体的にもしっかり休めているというわけではないので、中3日あると「3日あると良いね」という会話になるくらい、少し余裕はあるのかなと思います。
試合に出られないというのは1人の選手として大きな悔しさで、そこは失くさなくて良い気持ちだと思っています。ただ試合になれば出る選手をサポートするというのは変わりません。しっかりと自分自身に矢印を向けてコンディションを上げていくことが大事だと思いますし、そこに自分も前向きに取り組めていると思います。途中から出場していく選手が試合に出られる喜びを噛み締めながらピッチに入っていく姿を自分自身も見ていて、サッカーを楽しみながらもトップの舞台でプレーできる喜びをみんなが感じていると思います。もちろん勝負事なので交代すると悔しい選手もいると思いますが、先発の選手も途中からの選手もお互いに信頼して、誰が出ても良い選手がたくさんいるという信頼がお互いにあるんじゃないかと思います。

MF #7 隅田凜 選手(マイナビ仙台レディース)
タイ戦では、女子ワールドカップ出場権を決める大事な試合で点を取れたことは素直に嬉しかったですし、また勝利に貢献できて嬉しかったです。
次に戦う中国の試合を観ると、身体のサイズが大きいので、これまでの戦いともまた違うものになると思っています。プレッシャーのかけ方や、一つひとつのプレーの選択も変わってくると思うので、より一層早い判断でゴールに向かって行くという点で相手を上回ることが大事だと思います。この3試合、4試合で少しずつ攻撃の部分も良くなっていると思うので、そこは次の試合も良い内容でプレーできればと思います。
前回のAFC女子アジアカップは優勝しましたが、内容的には自分たちの力を出しきれず圧倒はできていませんでした。ここから先もボールを保持してコンビネーションを使って崩していくというプレーを出していきたいですし、相手のプレッシャーや強さの部分は今までとは違うと思いますが、そこにビビらずにどんどんゴールに向かっていく姿勢は続けていきたいと思います。

FW #10 岩渕真奈 選手(アーセナル/イングランド)
タイ戦は試合に入る円陣のときに、自分の感覚として1戦目と2戦目はもう少しゴールの脇のスペースを取れたら相手もずれるし、もう少し距離感を近くできたら失った後の切り替えもすぐに奪い返しに行きやすいし、選択肢も増えるのでそれを意識しようと話していました。2点目についてはそれが全部出たと思います。引く相手に対してどう攻めるかは難しいのですが、とにかく7点を取って勝てたことは良かったですし、個人的にはしっかり試合に入れたことは良かったかと思っています。
今大会、自分はまだ45分しかプレーしていないので正直まだそこまでですが、みんなは中2日で4試合やって来ているので、当たり前に疲れていると思います。ただここからの2試合、負けたら終わりという意味でも大事になりますし、これまでの相手とは少し変わってくるかもしれませんが、みんなで頑張っていきたいと思います。個人的にも隔離が明けてから日々良くなっていると感じているので、あと2日、良い準備をして、自分が持っている最大限の力を中国戦にぶつけていきたいと思います。チームの中の自分の立ち位置を考えても自分の色は出していかなければいけないですし、ここからタイ戦以上にいろいろなバリエーションや攻撃の形を出さなければいけないし、チームとして出せると思っています。自分のところで少しアクセントを加えながら、みんなの長所を出し合えるサッカーをしていければと思います。

AFC女子アジアカップインド2022

大会期間:2022年1月20日(木)~2月6日(日)

ノックアウトステージ上位5チームがFIFA Women's World Cup Australia & New Zealand 2023™への出場権を獲得
(※ただし、上位5チームにオーストラリアが入っていた場合、6位までのチーム)

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