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U-23日本代表候補 4-0の勝利で活動を締めくくる
2020年12月27日
12月22日(火)から千葉県の高円宮記念JFA夢フィールドでトレーニングキャンプを行っていたU-23日本代表候補は、活動の締めくくりとして26日(土)に関東大学選抜と練習試合を行いました。
東京オリンピックまで残された活動は来年の3月、6月、そして本番直前キャンプのみとあって、貴重な試合機会であるとともに選手たちにとっては絶好のアピールのチャンスとなりました。45分×2本と30分×1本の形式で、フィールドプレーヤーは全選手が60分ずつプレーしました。
試合のスタートは、GK沖悠哉選手、ディフェンスは右から森下龍矢選手、渡辺剛選手、町田浩樹選手、高嶺朋樹選手、ボランチは金子大毅選手、安部柊斗選手が組み、その前に右から金子拓郎選手、渡辺皓太選手、相馬勇紀選手が入り、トップを一美和成選手が務めます。4分、相馬選手が縦へのドリブルから中へ折り返し、こぼれたところを金子大毅選手がシュート。12分には中盤の渡辺皓太選手がロングパス、右の森下選手が反応してシュートを放ちますが、得点につなげることができません。時間が経つにつれ、積極的になる関東大学選抜に対し、U-23はなかなか攻撃の糸口をつかめません。GK波多野豪選手が入って迎えた後半、ハーフタイムでの修正点を踏まえ、U-23は盛り返しを図ります。すると54分、森下選手のアーリークロスを安部選手が落とし、一美選手が左足でシュート。ようやく先制点を獲得します。
60分を過ぎたところで、フィールドプレーヤー10人が入れ替わります。ディフェンスラインに中村帆高選手、橋岡大樹選手、瀬古歩夢選手、古賀太陽選手、中盤は齊藤未月選手、田中駿太選手、ワントップに上田綺世選手、その下に浅野雄也選手、郷家友太選手、前田大然選手が並びます。数分後、右CKから橋岡選手がヘディングで合わせ、試合を2-0とします。ボールを保持する時間が長いまま、74分には浅野選手が右サイドから中にクロスを入れますが、前田選手には合いません。80分、前田選手がシュートを放ちますが、これは枠を捉えられず、90分を終えます。
3本目、GKには大迫敬介選手が入ります。108分、U-23はいい守備から攻撃へとつなげます。浅野選手が抜け出してワンタッチでクロスを上げると、マイナスのスペースで待っていた郷家選手がシュートし、追加点を獲得。その後もボールを保持したU-23は試合終了間際、瀬古選手が郷家選手とのパス交換から起点となり、右サイドを駆け上がった中村帆高選手がクロスを上げると、ゴール前にするすると上がってきた瀬古選手がシュート。これで4-0とし、2020年最後の代表活動を勝利で終えました。
初招集の選手が多く、短い時間のなかでコンセプトを落とし込むべく、「攻から守へ、守から攻への切り替え」、また「どうボールを前へ進めていくか」を意識しながら、4日間ゲーム形式のトレーニングを積んできました。東京オリンピックが一年延期となり、リーグ戦中心のシーズンを送った選手たちと久しぶりに過ごした森保一監督は、選手たちのコミュニケーション能力、自己表現能力の向上を口にしていました。
次の活動は3月。U-24日本代表として、東京スタジアムと北九州スタジアムで国際親善試合を戦います。
監督・選手コメント
森保一 監督
選手たちはこの活動の目的を最大限理解して日々の練習から取り組んでいましたし、いま持っている力や特徴、また伸びしろを存分に見ることができました。ピッチ上では、こちらが思ったよりも多く意見交換をしながら臨んでいて、その姿勢も確認することができました。1月のAFC U-23選手権タイ2020を経て、チームとしての主体的な言動、試合の流れを見ながら修正したり、対応能力を発揮することが足りないと感じていました。今回、その後の一シーズンを終えて、選手たちがお互い積極的にコミュニケーションをとる、思ったことを伝え合いながら連携・連動する、チームとして機能することができていました。選手たちにとってこのシーズンは非常に大きたかったと感じています。
DF 森下龍矢 選手(サガン鳥栖)
アグレッシブにプレーすること、ワンツーで前に出ていくことを意識して入りました。自分の良さが出たとは思います。ただ、相手が高い位置からプレッシングをかけてきて、それをはがすことはできても、2度のシュートシーンを決めることができませんでした。ゴールを決められていたら手応えを感じられましたが、数字として残すことができなかった。Jリーグで手応えがあったので、いい意味で自信を持ってこの活動に入りましたが、最初の練習で鼻をへし折られたというか、みんな強度が高くて、全然プレーできないと思いました。ただこの4日間で自分自身成長できて、最後はチームの一員として勝利に貢献できたのは、いい意味で成長ができたのだと思います。自分が取り組まなければいけないものがはっきり見えたので、いい合宿になりました。
MF 齊藤未月 選手(湘南ベルマーレ)
相手のプレッシャーや迫力が(試合のなかで)上がっていくのは分かっていたので、どうコントロールして自分たちの時間に持っていくか、まずは声を出すことを意識しました。サイドバックからボールが入ったときに、いい縦パスをボランチから入れたかったので、そのポジショニングを上田選手や郷家選手に伝えることが重要だと思っていましたし、ボールを奪う回数が多かったので、奪った後のポジショニングもコミュニケーションをとりながらプレーしました。守備でも、紅白戦ではうまくはまらなかった部分があったので、ボールに行くところ、行かないところをしっかり決めることが大事だと思って臨みました。個人的には攻撃の部分でもっと関わりを持てたらよかったなというのが率直な感想です。ゴールに向かう質や量はもっと増やせると思います。今後も、僕の良さである攻守においてボールに関わる部分の質や目に見える結果をどれだけ上げられるかが重要だと思っています。
MF 郷家友太 選手(ヴィッセル神戸)
(得点シーンは)サイドで走った選手からボールが上がってくるのは分かっていました。最初はゴールに飛び込もうと思っていたのですが、前の選手がそこに飛び込むのが見えていましたし、後ろから走ってくるのも見えていたので、マイナスのボールを受けられればと思って立っていました。うまくボールが来たので、あとはコースを狙って決めるだけでした。
キャンプ中、練習試合に向けてコンディションがどんどん上がっていたので、あとは試合で出すだけだなと思って入りました。田中選手や齊藤選手がボールを持ったときに、目を合わせながらコンタクトを取って進めました。結果を残したいと思ってここに来たので、ゴールという意味ではアピールはできたと思います。チームメイトとコミュニケーションを取って、時間が経つごとに、自分の良さを引き出してもらうことができました。練習の強度やプレスの強度は神戸でも求められたことだったので、次も代表に呼ばれるようにチームに帰ってまた意識していきたいです。