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Jリーグ所属選手もメンバー入り 朝鮮民主主義人民共和国代表~E-1サッカー選手権プレビュー~

2017年12月02日

Jリーグ所属選手もメンバー入り 朝鮮民主主義人民共和国代表~E-1サッカー選手権プレビュー~

3回目の日本開催となる今大会、SAMURAI BLUE(日本代表)は12月9日(土) の初戦で朝鮮民主主義人民共和国代表(DPR Korea)と東京/味の素スタジアムで対戦する。

新監督の下、攻撃的なサッカーを志向するDPR Korea 

FIFAランキングでは日本が55位(2017.11.23現在)、DPR Koreaが114位(2017.11.23現在)。ただし、日本はDPR Koreaに連敗中だ。2011年のFIFAワールドカップブラジル大会のアジア3次予選では、日本はすでに最終予選進出を決めた中、アウェイで0-1の敗戦。そして前回の2015年の東アジアカップでは、日本は武藤雄樹選手のゴールで先制しながら、1-2の逆転負けを喫している。

ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は「すべての試合で勝利したい」と意欲を示す。そのためにも、この初戦で勝利を収めて勢いを付けたいところだ。 

最近のDPR Koreaは、11月にマレーシアとタイのブリーラムで2019年のアジアカップUAE大会最終予選を2試合行ない(中立地開催)、いずれも4-1の快勝を収めている。元ノルウェー代表選手でもあるヨルン・アンデルセン監督の下、特長である90分最後まで走り抜くスタミナと強靭なフィジカルをベースに、オーガナイズされたチームとしてブラッシュアップされていることを印象付けた。

DPR Koreaは2010年のFIFAワールドカップ南アフリカ大会に44年ぶりの出場を果たした。しかし、その後は国際大会で思うように結果を残せずにいる。15年1月のAFCアジアカップオーストラリア2015では、中国、サウジアラビア、ウズベキスタンという強国に3連敗を喫してグループステージ敗退。FIFAワールドカップロシア大会のアジア予選も、日本と同グループになった3次予選を突破できなかった。そんな代表チームの再建のため、白羽の矢が立ったのがヨルン・アンデルセン監督だ。実に25年ぶりの外国人監督の招聘である。

アンデルセン監督はヴォレレンガ・フォトバルに所属していたスウェーデンリーグ、さらにアイントラハト・フランクフルト在籍時のブンデスリーガで史上初めて外国籍選手として得点王に輝いた実績がある。元ストライカーがチーム作りをしてきたとあって、DPR Koreaの戦い方も攻撃的。就任から1年半が経ち、現在地を知る上でも、日本に真っ向勝負を挑んでくることは間違いない。

中盤での激しい主導権争いがポイントに

注目は、カマタマーレ讃岐のリ・ヨンジ選手、ロアッソ熊本のアン・ビョンジュン選手、FC町田ゼルビアのキム・ソンギ選手のJリーグ所属の選手たちだ。 

J2開幕戦で2ゴールを決めてインパクトを残したアン・ビョンジュン選手は、ミドルレンジからの強力なシュートが魅力で、どのような態勢からもゴールを奪えるゴールセンスが光る。

今季V・ファーレン長崎から讃岐に加入したリ・ヨンジ選手は、センターバックを主戦場にボランチもこなし、23試合に出場(2得点)。187センチの高さと屈強なフィジカルを生かしたディフェンスで、数多くのピンチを防ぎ、チームを救ってきた。DPR Koreaでは中心選手としてボランチでプレーしており、相手の攻撃の芽を摘んでくる。また、キム・ソンギ選手はJ2で今季17試合2得点の成績を収めている。ファイタータイプのDFで、1対1の競り合いが粘り強い。 

そして注目は10月のマレーシア戦で結果を残した22歳の新鋭ストライカーのキム・ユソン選手だ。背番号9をつけるエースは、自身もゴールを決めるなど2試合で8ゴールを奪ったDPR Koreaの攻撃を最前線から牽引。3年前のU-19アジア選手権の準々決勝で、キム・ユソン選手がプレーするU-19 DPR Korea代表とU-19日本代表が対戦しているが、PK戦の末に日本は敗れている。

12日の対戦ではDPR Koreaの特に中盤の厳しくタイトなプレッシャーを攻略したい。ミッドフィルダーでメンバー入りしている清武弘嗣選手や大島僚太選手のテクニック、ハリルホジッチ監督が「2、3か月前からチェックしていた」初招集の三竿健斗選手らの中盤のコンビネーションから打開策を見出せるか。

さらにサイドからも相手を揺さぶりたい。ハリルホジッチ監督が選んだ「サイドバックの4人」の中でもオーバーラップを武器とする、初招集の初瀬亮選手、西大伍選手、車屋紳太郎選手のはつらつとした思い切りのいいプレーにも注目だ。

Jリーグの選手同士の火花散る競争も見どころの一つ。指揮官の掲げてきた「デュエル」で勝ち、一つでも多くのゴールを決めたい。

DPR Korea戦の後、中2日で中国戦、中3日で韓国戦と力のあるチームと対戦が続く。「ホームであり、優勝を目指す」とハリルホジッチ監督は語っており、そのためにもサポーターの大歓声を力に変え、この初戦でしっかり勝点3をつかみ、上昇気流に乗りたいところだ。

SAMURAI BLUE(日本代表) EAFF E-1 サッカー選手権 2017 決勝大会

12月9日(土) 19:15キックオフ(予定)
SAMURAI BLUE(日本代表) vs 朝鮮民主主義人民共和国代表

12/12(火) 19:15キックオフ(予定) 
SAMURAI BLUE(日本代表) vs 中国代表

12/16(土) 19:15キックオフ(予定) 
SAMURAI BLUE(日本代表) vs 韓国代表

すべて会場は、東京/味の素スタジアム

EAFF E-1 サッカー選手権 2017 決勝大会

男女ともに、中国、日本、朝鮮民主主義人民共和国、韓国の4チーム総当りによるリーグ戦で東アジアサッカーの頂点を競います。12月8日(金)から16日(土)まで、男子は味の素スタジアム(東京)、女子は千葉市蘇我球技場(フクダ電子アリーナ/千葉)で行われます。

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