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SAMURAI BLUE、チュニジア代表戦へ「個とチームの積み上げを目指したい」
2023年10月17日
SAMURAI BLUE(日本代表)は10月16日(月)、キリンチャレンジカップ2023で対戦するチュニジア代表戦を翌日に控えて試合会場である兵庫県のノエビアスタジアム神戸で公式会見に臨んだ森保一監督は、カナダ代表戦からの先発の入れ替えに言及。「個とチームのレベルアップでさらなる積み上げを目指したい」と抱負を述べました。
チュニジア戦は来月から始まる2026年FIFAワールドカップアジア予選の前に行える最後の強化試合の機会です。2025年6月まで続くアジア予選と来年1月に開幕するAFCアジアカップカタール2023では選手登録数が26人からコロナ禍以前の23人に削減されることもあり、森保監督は「チームとして戦いの幅をさらに広げられるような起用を考えたい」と話しています。
13日(金)に勝利したカナダ戦の先発からの入れ替えを明かし、怪我やコンディション不良で手薄になった左ウィングのポジションには、有力候補として旗手怜央選手(セルティック)の名を挙げ、GKには鈴木彩艶選手(シントトロイデンVV)の起用を示しました。
森保監督は、「アクシデントがあったときにも落ち着いて対応することがチームにとっては大切。何が起こっても日本代表としてのチーム力を落とさずに、自信を持って戦い抜いてもらいたい」と話しました。
チュニジアには昨年6月のキリンカップサッカー2022決勝で敗れていることから、今回は雪辱を期した対戦になります。
最新のFIFAランキングでは日本の19位に対してチュニジアは29位。両者の通算対戦成績は日本の4勝1敗ですが、昨年の日本戦での勝利(3-0)で連敗を4で止め、その後半年後に2大会連続で出場したFIFAワールドカップカタール2022では、グループステージで最終的に準優勝したフランスに土をつけて(0-1)世界を驚かせました。
来月11月から2026年ワールドカップのアフリカ予選と来年1月にCAFアフリカ・カップ・オブ・ネーションズを控えて、今回の日本戦の位置づけは決して小さくありません。13日(金)にソウルで行われた韓国戦で敗れて(0-4)おり、日本戦では勝利を期しています。
昨年1月から指揮を執るジャレル・カドリ監督の下、来日メンバーは半数以上が昨年のワールドカップメンバーで、ガンバ大阪FWイッサム・ジェバリ選手やワールドカップのフランス戦にも出場したFWアニス・ベン・スリマン選手(シェフィールド・ユナイテッド)やMFエリエス・スヒリ選手(アイントラハト・フランクフルト)、DFヤシン・メリアハ選手(エスペランス・チュニス)らを擁しています。
カドリ監督は、「我々の目標はネーションズカップで勝ち進むことであり、2026年ワールドカップを見据えたチーム作りをしている。韓国戦では時差に悩まされてコンディションが良くなかったが、今はコンディションも良くなっている。明日は良い試合にしたい」と話していました。
SAMURAI BLUEは16日の午後、試合会場で冒頭15分以外を非公開にして試合へ向けた最終調整。公開された部分ではフィールドプレーヤーはランニングやストレッチ、ボール回しなどで体を動かし、奥抜侃志選手(1.FCニュルンベルク)も参加。ボール回しでは久保建英選手(レアル・ソシエダ)や南野拓実選手(ASモナコ)、遠藤航選手(リバプールFC)らとともに明るい表情でボールを追っていました。しかし、カナダ戦で左足首を負傷した中村敬斗選手はホテルで療養に努めました。
カナダ戦では途中出場でプレーした旗手選手は、チュニジアについて「中盤の選手の運動量や質の高い選手が印象的。全体的にフィジカルも強い。相手の特長を出させないサッカーができればいい。自分らしいプレーで、与えられたポジションでしっかり頑張っていきたい」と話しています。
また、鈴木選手は、昨年7月のEAFF E-1サッカー選手権決勝大会の香港戦以来となる代表戦2戦目を前に、「明日の試合はいろいろなところにつながると思う。E-1の時より確実に成長していると思っている。しっかりと自分自身のプレーを発揮できるようにしたい」と話していました。
試合は17日(火)、ノエビアスタジアム神戸にて19:10キックオフの予定です。
監督・選手コメント
森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
去年負けてしまったチュニジアに今回ホームで勝つことだけでなく、我々はより高みを目指してレベルアップしていかなければなりません。相手に関係なく、高い目標をもって我々が突き抜けること、個とチームのレベルアップの積み上げを、明日の試合でもできるように戦いたいと思います。選手たちには、「基本的には一番得意なポジションを持ちながら、複数のポジションをシステムのなかでプレーしてほしい」と伝えています。(ワールドカップアジア予選やアジアカップで選手登録人数が23人に削減するが)明日の試合でそこを特に考えているわけではないですが、現実的にウィングが本職の選手は足りていない状況で、今いる選手の中でチームとして戦いの幅をさらに広げられるような起用を考えたいと思っています。怪我やコンディション不良の選手でプランにある選手を使えないことはチームにとっては痛手ですが、アクシデントがあったときにも落ち着いて対応することがチームには大切です。「俺がやってやる」という選手も控えてくれています。なにが起こっても日本代表としてのチーム力を落とさずに、自信を持って戦い抜いてもらいたいと思っています。
先発もカナダ戦から総替えとまではいかないものの入れ替えて、最終的には今日の練習を見て決めますが、左サイドハーフは旗手選手をスタートとして考えています。GKは鈴木選手に出てもらい、経験値を上げて、ワールドカップ予選やアジアカップでベストな選択をしていけるようにしたいと思っています。奥抜選手はコンディション不良で合流が遅れていましたが、昨日は別メニューで体を動かしました。起用できるか、今日のトレーニングを見て最終的に判断したいと思いますが、機会があればプレーしてもらいたいと考えています。チームとしてしっかり勝って、応援してくれるみなさんに勝利を届けられるようにベスト尽くして戦いたい。
GK #23 鈴木彩艶 選手(シントトロイデンVV/ベルギー)
E-1選手権の時より確実に成長していると思っていますし、チームでゲームに継続して出ている中での代表戦なので自信を持ってプレーできます。反面、E-1のときより相手のレベルは高いと思いますし、前回日本が戦って敗れている相手なので、しっかり自分自身のプレーを発揮できるようにしていきたいです。当時と比べると、試合勘は非常にレベルアップできた部分だと思いますし、ゲームのなかでの落ち着きや安定感を出す部分は非常に成長できている部分だと思っています。明日の試合も安定感を出してプレーするところと自分の長所をいかに発揮できるかだと思うので、しっかりできるように頑張りたい。今回短時間ですが、しっかりとコミュニケーションをとれて練習できているので、意思疎通という部分でも問題なくできると思います。
DF #2 菅原由勢 選手(AZアルクマール/オランダ)
1試合目は出なかったので、2試合目に向けて僕なりに準備してきましたし、チャンスがもらえるのであれば自分のプレーを出すだけだと思います。1試合目はかなりいい試合をしていたので、勢いのまま2試合目に入れたらと思います。毎熊選手が周りの選手を見ながらポジショニングを取っていましたが、それは僕ももっとやれる、成長できるところだと思いながら試合を見ていました。攻撃に入った瞬間に、ペナルティーボックス付近での攻撃の質や動きはまだまだ足りないと感じていますし、守備もまだまだ足りないと思います。ポジショニングも1対1の間合いも、そこはまだまだ詰めていかないといけないと思っています。ワールドカップのアジア2次予選で簡単な戦いは一つもないと思います。しっかり1つ1つクリアしていくのが大事ですし、アウェーやアジアでの戦いは僕はフル代表では初めてになるので、しっかりコンディションを調整しながら、1試合目から100%の状態に持っていくのが大事だと思います。
DF #4 板倉滉 選手(ボルシアMG/ドイツ)
チュニジアには前回負けているので、再戦が楽しみです。前回とは相手もだいぶ変わっていると思いますし、違った戦い方をしてくるかと思うので、そこはしっかり準備して入りたい。対人の強さは相手の良さだと思います。そこの部分でもメンタル的にもフィジカル的にも準備をして試合に入りたいですし、あの時よりも僕たちも進化していると思うので、それを見せつけられたらと思っています。慌てずに、まずは失点ゼロで抑えるところを目指してやりたい。GK鈴木選手は体もデカいですし、動きますし、彼と一緒にプレーするのは今回が初めてではないので、自信を持ってやってもらいたいですし、DF陣としてはなるべくその前で抑えられるようにやりたいなと思っています。相手を見てプレーを変えられる選手でもあると思うので、お互いに高い要求をしながらやっていけたらなと思います。今回はアジア予選前のラストの準備期間で、ここまですごく良い形で来ています。変わらず、どんどん進化していく必要があると思うので、明日も試合の入りから高いインテンシティで良いゲームができたらと思います。
MF/FW #17 田中碧 選手(フォルトゥナ・デュッセルドルフ/ドイツ)
カナダ戦で2得点しましたが、まだまだです。1試合良かったからというのは、僕が目指してる選手像でもないですし、うまくなっていくことが1番自分にとっては必要なので、毎日毎日うまくなりたいなと思いながらやっています。チュニジアは強いというか、良いチームだという印象があります。(前回の対戦では中盤での)相手のプレスがうまかったこともありますし、こちらがそれを打開できなかったという感じもありますが、0-0で試合を進めて、後半1点取られて守られてっていう展開でした。カウンターでやられる感じがありましたが、守備もしっかりしてるチームなので、先制点をどっちが取るかっていうのが鍵なのかなと思います。フォーメーションも多少変わったりしているので、相手はどうなるかわからないですが、そこは試合を見てやれればいいのかなと思っています。
MF/FW #20 久保建英 選手(レアル・ソシエダ/スペイン)
ノエビアスタジアムではあんまり負けていないので、ポジティブな要素かなと思います。試合に出たら、やることはいつもと変わりません。右で出た場合は、縦にも中にも行けることが今の僕の特徴だと思います。チームの右の場合、左での崩しが多いですが、僕が右で出たら右のサイドの崩しが多くなるかもしれないので、臨機応変に使い分けていきたいです。チュニジアはアスリート能力に長けた選手が何人もいるイメージです。ラフなキックとかセカンドボールも拾われがちになるかと思うので、そういうところも相手の土俵でも勝負していきたいですが、いつも通りのサッカーをすれば張り合えるのかなと思います。トルコ戦は良かったですが、個人としてはやることも多かったのですごく疲れたので、今度はどうなるかわからないですが、トップ下で出た場合は、できればもっと前の仕事に専念したいと思います。トルコ戦では結構下がって組み立てることも多かった。後ろの選手を信頼してもう少しタスクを前めに持っていけたらいいのかなと思います。
MF/FW #24 旗手怜央 選手(セルティック/スコットランド)
カナダ戦は途中出場で、途中から入る選手はなかなか試合に入りにくいところがありますが、スムーズに入れたと思います。自分らしいプレーがひとつでも出れば気持ち的にも乗ってくるので、そういうプレーが序盤から出てくればと思っています。目に見える結果は大事だと思いますが、ただそればかりにこだわらず、チームの為になにができるかが大事です。チームの為に自分のプレーをしっかり出せればいいと思っています。(サイドチェンジで)遠くまで見れるところやキックは自信があります。常にいろいろなプレーをしつつ、いろいろな選手の特徴を理解しようとしていて、それを日頃からやっていることで、いろいろなポジションでプレーできるのかと思います。周りとの関係も特徴も、チームによってのポジションの特性を理解していればできるかと思います。
MF/FW #25 奥抜侃志 選手(1.FCニュルンベルク/ドイツ)
ここまで来れることも、こんなに早く代表に来れることは想像していなかったんですが、しっかりと自分のやるべきことをやってきたので、それがこういういい形でつながったのかなと思います。ホテルで代表の試合を見てプレーしたい気持ちも強かったのですが、そこは焦らず、自分の体調を治すことを最優先にして取り組んできました。しっかりとコンディションを上げて、明日の試合に絡めるように頑張れたらと思っています。全員の選手に挨拶して話はできました。あとは自分のプレーや特長は早い段階で知ってもらわないとならないのですが、明日試合なので、しっかりそこは伝えていきたいです。僕は以前はカットインの方が得意だったんですが、今はどっちかというと縦で自分のスピードを生かした方がいいと海外に行って改めて感じたので、今はどちらかというとそっちの方が得意なプレーだと思います。
ジャレル・カドリ チュニジア代表監督
チュニジアも日本も来月にはワールドカップ予選、1月には我々はアフリカネーションズカップ、日本はアジアカップを控えて似た状況です。我々の目標はネーションズカップで勝ち進むことであり、2026年ワールドカップを見据えたチーム作りをしているところです。日本は昨年のワールドカップ以降も素晴らしい試合をしていて、ドイツやトルコ、カナダに大きな成果を挙げており、明日は我々にとって大変な試合になると思いますが、ベストを尽くして戦いたい。昨年の対戦時は我々がベストな状態にあって、日本はそこまで良い状態ではなかったと思いますが、日本にはその後、良い選手が入って大変良い成績を上げています。来日前の韓国戦では時差に悩まされてコンディションが良くなかったのですが、その後コンディションも良くなってきているので、明日は良い試合にしたいと思います。
2023年10月17日(火) 19:10 キックオフ(予定) vs チュニジア代表
会場:兵庫/ノエビアスタジアム神戸
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