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UAEにPK戦で惜敗、4強入り逃す ~AFCアジアカップ準々決勝~
2015年01月24日
AFCアジアカップ2015オーストラリア ノックアウトステージ ラウンド16
2015年01月23日20:30キックオフ 試合時間 90分
Stadium Australia (オーストラリア/シドニー)
SAMURAI BLUE(日本代表)1-1(前半0-1、後半1-0、延長前半0-0、延長後半0-0、PK4-5) アラブ首長国連邦代表
得点
7分アリ・アハマド・マブフート (アラブ首長国連邦代表)
81分 柴崎 岳 (SAMURAI BLUE)
スターティングメンバー
GK:川島永嗣
DF:長友佑都、森重真人、酒井高徳、吉田麻也
MF:遠藤保仁、香川真司、長谷部誠
FW:本田圭佑、岡崎慎司、乾貴士
サブメンバー
GK:西川周作、東口順昭
DF:植田直通、太田宏介、塩谷司、昌子源
MF:清武弘嗣、今野泰幸、柴崎岳
FW:豊田陽平、武藤嘉紀、小林悠
交代
HT 乾貴士 → 武藤嘉紀
54分 遠藤保仁 → 柴崎岳
65分 岡崎慎司 → 豊田陽平
大会連覇を目指したAFCアジアカップ2015オーストラリアでSAMURAI BLUE(日本代表)は1月23日、シドニーでの準々決勝でアラブ首長国連邦(UAE)と対戦し、延長1-1の末にPK戦で4-5で惜敗し、2大会連続5度目の優勝はなりませんでした。
前半7分に今大会初失点となる先制を許し、後半81分に途中出帳のMF柴崎岳選手が同点弾を決めて追いつきますが、残り時間と延長の30分の間にも追加点を奪えません。PK戦では日本は2人が外し、UAEは1人を除いて5人が成功させました。日本がアジアカップで4強入りを逃したのは1996年大会以来19年ぶりのことです。
グループステージを3連勝で勝ち上がってきた日本は、それまでの3試合を同じ顔触れで先発を固めてUAE戦に臨みましたが、前の試合から中2日という日程で回復しきれていないためか、試合開始から全体に動きが重く、プレーにいつもの鋭さやスピード、強さが見られません。
一方のUAEは中3日で試合を迎え、ユース年代から時間をかけて作ってきたチームだけに動きがスムースです。日本は立ち上がりからFWアーメド・マブフート選手のスピードに乗ったドリブルに手を焼きます。
先制点はそのマブフート選手に決められました。右サイドでDFハイカル選手からボールを受けたMFアメール・アブドゥルラハマン選手は、日本選手のプレッシャーを受けることなく、日本守備陣の裏のスペースへ長いボールを入れると、マブフート選手が素早く走り込んで右足で合わせ、日本のゴールネットを揺らしました。
1点を追う日本はその直後にDF長友佑都選手の左からのクロスにFW本田圭佑選手が合わせ、前半18分には右からのDF酒井高徳選手のクロスに逆サイドでFW乾貴士選手が合わせますが、いずれもゴールを割ることはできません。その後もMF遠藤保仁選手や本田選手がシュートを打ちますが、枠の外に流れます。
ハビエル・アギーレ監督は後半立ち上がりから、乾選手に代えてFW武藤嘉紀選手を送り込み、新たな動きでチャンスを生み出して巻き返しを図ります。武藤選手は後半52分、53分と立て続けにゴールを狙い、その後は54分にMF柴崎岳選手が遠藤選手に代わって入り、多くのチャンスを生み出します。
UAEは後半早々、日本のボールをカットしたMFオマール・アブドゥルラハマン選手からパスを受けたマブフート選手がゴール前へ攻め込んでシュートを放ち、GK川島永嗣選手のセーブで難を逃れた場面があったものの、それ以外は守備的にプレーして、ほとんど自陣にとどまっています。
後半60分には武藤選手のサイドでの仕掛けから香川真司選手がシュート。その6分後にはMF長谷部誠選手がペナルティエリアの外から狙い、後半75分には途中出場のFW豊田陽平選手が柴崎選手のクロスにフリーで合わせ、同79分には本田選手が右サイドからゴールを狙い、相手ゴールを脅かします。
そして後半81分、粘り強くパスをつないだ日本は、柴崎選手が本田選手とワン・ツーでボールを受けると、思い切りよく右足を振り抜いてゴールネットを揺らしました。
日本は後半86分にも香川選手、長谷部選手、柴崎選手が連続してシュートを放ち、後半88分には本田選手がFKで狙いますが、相手GKに止められ、後半終了間際にも柴崎選手、武藤選手の連続攻撃で相手ゴールに迫りますが、ネットを揺らすことはできません。
日本は延長に入る直前、ベンチ前で選手、スタッフ全員で大きな円陣を組んで試合に臨みます。延長後半には、足を痛めた長友選手を中盤に入れて、左サイドバックに酒井選手、右サイドバックに柴崎選手を置く布陣に変えて臨み、開始早々に豊田選手とDF森重真人選手が、延長後半終了間際には柴崎選手がFKからゴールを脅かしましたが、得点にはなりませんでした。
再び全員で円陣を組んでPK戦に入ります。最初のキッカーである本田選手がクロスバーの上に蹴り上げてしまいますが、その後、長谷部選手、柴崎選手、豊田選手、森重選手がキック成功。相手は3番手の選手が外して5-5になったところで、香川選手が左ポストを叩いて万事休す。相手の6番手がキックを決めて、激闘に幕が下ろされました。
なお、このほかの準々決勝では、イラクがイランを延長3-3の後にPK戦を7-6で制し、オーストラリアが中国に2-0、韓国もウズベキスタンに2-0で勝利して準決勝に進出しました。準決勝の組み合わせは韓国対イラク(26日)、オーストラリア対UAE(27日)になりました。決勝は1月31日に行われます。
監督・選手コメント
ハビエル・アギーレ SAMURAI BLUE (日本代表) 監督
私はこのチームを誇りに思います。120分間、全てを出し切ってくれましたし、全ての形で相手を上回っていました。PKでは運も加わるので確率は50パーセント下がります。立ち上がりにケアレスで失点して追いかける戦いになりましたが、選手は最後まで戦い抜いてくれました。相手より良いサッカーを見せてより多く点を取ろうとして、多くの決定機をつくりました。GKのセーブなどで阻まれましたが、クロスもミドルも多くありました。結果的にはPKで敗れましたが、今日見せた戦いをこれからも続けないといけません。ボールキープ率ではわれわれが上でしたが、相手も人生を懸けた戦いをしていました。相手は交代で引き分けのままPKに持ち込む作戦だったと思います。PKでは誰が外してもおかしくありません。本田選手は素晴らしい選手で、今大会では3得点していますし、この試合にも多くの場面に絡んでいました。自信を失う必要はありません。勝利に値するプレーを見せられたので、上を向いて続けていきたいと思います。
DF 長友佑都 選手(インテ・ミラノ)
僕が足を痛めてしまって、交代枠がなかったので、チームの足を引っ張って申し訳なく思いますし、悔しいです。FIFAワールドカップでも負けて、AFCアジアカップでも結果を出せず、実力と受け止めてこれからやっていくしかありません。UAEは技術とスピードを持っている選手がたくさんいました。僕らにチャンスがあれだけあって1点しか取れなかったのが問題です。ひとりひとりの精度とレベルを上げるしかないと思います。
MF 遠藤保仁 選手(ガンバ大阪)
チャンスに決めきれないことと、相手の7番がカウンターで速いことは想定済みだったのにやられてしまったので、足りなかったのはその2つだけだと思います。最初の10分~15分だけ、自分たちのミスやマークの受け渡しができなかったところをつかれたのはもちろん反省しなくてはいけませんが、それ以外はほぼ自分たちのペースで試合をしています。ただ、いくらボールを支配してもチャンスを作っても1本や2本のボールで負けるということはあり得ます。自分たちのミスでの失点だと思うのでの、その部分以外は十分チームとしては機能していたかと思います。
GK 川島永嗣 選手(スタンダール・リエージュ)
フィールドの選手はやれることをやってくれました。最後は自分の役目と思っていましたが、そこで仕事ができませんでした。PKでは1本1本に対応しようと思っていたので、(チップキックでの)相手の1本目で崩されたというのはありません。今大会の4試合でチームは成長出来て、攻守両面で主導権を握れましたが、全てが結果につながらなかったのが残念です。
MF 柴崎岳 選手(鹿島アントラーズ)
数多くチャンスを作れていたのに決めきれず、結果に結びつかなかったので残念です。ゴール前の質と精度を上げていかないといけないと思います。(個人のプレーでは)動きを多くしながらリズムを作れたと思います。ゴール場面は落として欲しいところに本田選手が落としてくれたので僕は決めるだけでした。FKは壁の位置を見て蹴ったのですが、ビッグチャンスだったので決められず残念でした。
MF 長谷部誠 選手(アイントラハト・フランクフルト)
ノックアウトステージに入ると一発勝負なので、気持ちの切り替えは問題なかったと思います。失点場面は(ボールの)獲られ方も悪かったですし、ディフェンスラインも全く集中していなかったですし、ボールを出した選手へのプレッシャーもありませんでした。一つのミスというよりも、ミスが重なってという印象です。これまでの3試合の相手とは攻撃に質が違って高かったと思いますが、チャンスを作られた場面は集中力不足です。120分間、これだけたくさんのチャンスがあったのに負けたというのは、決定力不足、力不足だったということです。
MF 香川真司 選手(ボルシア・ドルトムント)
(試合中に)点が獲れずに負けてしまったので責任を感じますし、PKも外して申し訳ないです。自分が決めていたらと思うと、すごく悔しいです。みんな冷静にやれていましたし、チャンスもあって、決めきることができれば逆転できる自信はあったのですが、でも1点だけでは勝てませんでした。チャンスを逃し続けてしまいました。ここで終るつもりはなかったので、今は悔いしか残りません。若い選手も点を獲っていい雰囲気でしたが、最終的には自分が(PKを)外してすごく悔しいですし、申し訳ないです。時間はかえってこないので、しっかりと切り替えていくしかありません。必ず意味があると信じたいです。シュートを外して負けた意味を整理して、何かしらまだ自分が足りないものがあると思うので、それが精神力なのか何なのか、突き止めて行きたいと思います。
FW 本田圭佑 選手(ACミラン)
PKは自分との駆け引きですが、サッカーの厳しさ、一発勝負の厳しさ、ペナルティの厳しさを教えられました。PKの場面はギリギリまでGKの反応を見て、ちょっと強めに蹴ろうかなぁと考えていたんですが、結果としてしっかりと当てられなくて、ああいう感じになりました。ここで何を言っても、僕らが敗者であることは間違いないですし、中2日でもわれわれのほうが良いサッカーをしていたことも間違いないですし、勝負を決する場面はいくつかありました。それができずに、PKまで行ってしまって、負けてしまったのは自分たちに責任があったと受け止めざるを得ないと思っています。失点の要因もチーム全体にあると思います。あの早い段階で失点してしまい、追加点をとって試合をPKまでに決することができなかった点が、やはり一番悔いが残ります。前回以上に期待されている中で臨んだ大会でしたが、われわれはそのプレッシャーに打ち勝つことができなかったというところは、我々が未熟な点で期待に応えられなかったという1点に尽きると思います。
マフディ・アリ アラブ首長国連邦代表監督
勝利した選手たちとチームにおめでとうと言いたい。先日のイラン戦では素晴らしい試合をしながら負けたので、今日は選手たちに「いつも素晴らしい試合して勝つ必要はない。時には精神力を持って戦わなければならない」と伝えましたが、非常にハードにこの試合を戦ってくれました。後半は疲れて引き過ぎてしまって失点しましたが、120分間戦いました。勝利を神に感謝したいです。アジアカップ王者の日本に勝つのは素晴らしいことで、選手たちに次戦へ向けて、さらなる自信とモチベーションを与えてくれるでしょう。
国際親善試合
U-22日本代表 vs U-22ミャンマー代表
3月11日(水) 19:10 キックオフ(予定)千葉/フクダ電子アリーナ
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3月31日(火) 19:25 キックオフ(予定)東京/東京スタジアム
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