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SAMURAI BLUE森保監督、ベトナムへ「勝って首位で終わらせ、最終目標へつなげたい」
2022年03月29日
SAMURAI BLUE(日本代表)の森保一監督は3月28日(月)、FIFAワールドカップカタール2022のアジア最終予選(Road to Qatar)のベトナム代表との最終戦を翌日に控えて試合会場の埼玉スタジアム2002で公式会見に臨み、「ホームで勝って首位で終わらせ、次のワールドカップでの最終目標へつなげたい」と抱負を述べました。
前節24日(木)にアウェイでのオーストラリア戦に勝利して7大会連続7度目のワールドカップ出場を決めた日本は、現在7勝2敗の勝点21でグループBの首位に立っています。2位のサウジアラビアとは勝点1差で、日本はベトナムに勝てば連勝を7に伸ばして、1位でアジア最終予選を終えることができます。
前回のロシア大会で16強入りした日本は、今年11月21日に開幕するカタール大会でベスト16の壁を破って8強入りすることを目標に掲げて、ここまで戦ってきています。森保監督は「選手たちには、最終目標をより意識して、高い基準と志を持って戦っているところを見せてほしい」と語りました。
本大会までの準備期間が約8ヵ月と限られており、この試合が次の目標へ向けた取り組みの第一歩でもあります。
森保監督は、オーストラリア戦から先発メンバーの大幅入れ替えを示唆。「総合力を示しながらワールドカップの出場権をつかんできた。明日もチームとしての力を示せるように戦いたい。出ている選手が違えば特長も変わる。ベースを持ちながら違うオプションを見せないといけない」と述べて、チームコンセプトの基本を維持しながら新たな側面を追求する意向を示しました。
ベトナムは、長年指揮を執る韓国出身のパク・ハンソ監督の下、初挑戦となった今回のアジア最終予選でここまで1勝8敗の6チーム中6位と苦戦。日本とホームで対戦した昨年11月の対戦も、伊東純也選手(KRCヘンク)に得点を許して0-1で敗れました。
今回の対戦には、新型コロナ感染者が出た影響で選手20人の編成で26日(土)に来日。前回の日本戦に先発した選手のうち5人が外れており、前回とは異なる顔ぶれでの対戦になります。
ベトナムとの対戦成績は前回含めて日本の7勝1敗(南ベトナム時代を含む)。ランキングでは日本の23位に対して、ベトナムは98位です。
日本は夕方から試合会場で公式練習に臨み、報道陣に公開された冒頭15分では、吉田麻也選手(サンプドリア)、長友佑都選手(FC東京)、柴崎岳選手(CDレガネス)がチームの先頭を切ってランニング。体幹トレーニングやボール回しなどで体を動かしていました。
谷口彰悟選手(川崎フロンターレ)は、ベトナムについて「パワーや高さのある選手がいるという印象はないが、テクニックやアジリティがある。丁寧に対応しないと一瞬の隙をついていくる。90分集中してやりたい」と話していました。
試合は埼玉スタジアムにて19:35キックオフの予定です。
コメント
森保一 SAMURI BLUE(日本代表)監督
前節の試合でワールドカップ出場権をつかんだが、ベトナムとの最終戦もホームで勝って最終予選を首位で終わらせたいですし、サポーターのみなさんに喜んでいただいて、次のワールドカップ最終目標へむけて勝利でつなげていきたいと思います。これまで怪我人などいろいろなアクシデントが出るなか、総力戦で戦ってきました。明日もチームとして総合力を示せるように戦いたい。
ベトナムは、組織力があって簡単には崩れない印象で、チームとして成熟していて、粘り強い守備から鋭いカウンター攻撃を仕掛けてくるので、注意が必要です。日本に挑む気持ちを持って来るのは間違いありません。我々は相手の戦い方を受けず、自分たちが仕掛けるという意識をもって戦いたい。前節から先発メンバーを大幅に入れ替えるつもりですが、全体的なチームのコンセプトは変わらず、そのなかで個々の特長を思い切って発揮してほしいと思っています。インテンシティを高く、激しく厳しくプレーしながら持っている技術力を出す。攻守に連動して一丸となって戦う。スタートから最後まで集中力を切らさずに戦って、これまでやってきたことを表現してほしいと思っています。
DF #3 谷口彰悟 選手(川崎フロンターレ)
日本代表として1つの大きな目標であるワールドカップ出場を前節アウェイで決めることができたのはよかったですし、ほっとした部分もあると思いますが、ベトナム戦は最終予選1位で突破できるチャンスです。しっかり1位で突破したい。ワールドカップは出場するだけではなくて、ベスト8以上という目標を掲げています。1試合1試合が大事な試合になってくると思います。大会まで時間はないですが、試合の機会を本当に大事にしていきたいですし、メンバー争いでも試合と結果に餓えている選手はたくさんいます。そこでしっかり勝負をしていきたいです。自分のコンディションはいい状態ですが、試合に出て結果として証明しないと始まりません。最後まで気を緩めず集中してやっていきたい。リスク管理が大事になる。攻めているときに誰がどうついて誰を残すか。しっかり後ろが声をかけていきたいと思います。
DF #20 中山雄太 選手(PECズヴォレ/オランダ)
オーストラリア戦では交代で出る時に0-0だったので、最低限失点はしないことを考えたのと、三笘選手の良さを出す手ごたえはありました。個人的には、サウジアラビア戦からしっかり修正ができたと思います。本大会出場を決められたのは嬉しいですが、新たな競争が始まっています。チャンスあればしっかり結果にこだわってやっていきたい。先発の場合は、90分通して戦う準備が変わってきますし、立ち上がりの相手の出方をピッチで感じながら対応したり、修正やアクションが求められます。守備については、ここまで個人個人の部分で勝てていて、1歩寄せるところなど細部をできたことで無失点につながっていると思います。そこはチームとして最終予選を通して成熟した部分だと思っています。
DF #22 吉田麻也 選手(サンプドリア/イタリア)
本大会を睨んで、チームとしてもっと構築しないとならないですし、選手各々もレベルアップも必要です。アジアと世界で戦い方も多少変わってくると思いますし、(メンバー入りの)競争も始まっています。限られた時間のなか、コロナ禍で渡航制限があるなかで、どこまでできるか分かりませんが、良いチームとの対戦が大事だと思います。より強い相手と戦って、いいところを伸ばして課題は改善する。現在の代表チームは前回大会に比べると、経験値が上がっていて、特に後ろの選手がそうですし、前線にはテクニカルな選手が多い。誰が試合に出てもチーム力がガクっと落ちません。選手たちは満員のスタジアムでプレーすることに餓えています。スポーツやエンタメ、飲食業界で我慢の時間が続いていますが、サッカーファミリーが一丸となってこの扉を開けたらいいですし、6万人入るとうれしいです。僕らは良いパフォーマンスができるように良い準備をしたいと思います。
MF/FW #7 柴崎岳 選手(CDレガネス/スペイン)
前節、ワールドカップ出場権を獲得して、繋いできた歴史を繋ぐことができて、個人的には達成感より安心感を覚えました。試合には出られなかったですが、ベンチから戦いぶりを見ていて、十分勝利に値するものだったと思っています。常に試合へ最善の準備をしているので、時間を得られたときにやるだけですし、どのポジションで出てもチームとして機能することが求められています。アンカーのポジションは普段は遠藤選手がやっていますが、自分はどこのポジションでも自分らしいプレーをしたい。本大会出場が決まって、大会の対戦相手も近々決まります。相手によってはメンバー構成も影響するかと思いますし、いろいろなことを想定したメンバーになると思いますが、そこに入っていけるように努力したい。個人の思いもありますが、代表が成果を残し続けることが一番の幸せで、目指すべき姿だと思うので、そこに貢献できるようにしていきたいと思っています。
MF/FW #10 南野拓実 選手(リバプールFC/イングランド)
オーストラリア戦はチャンスがあったので決めたかったですし、あのような場面で決められるように次へ向けてレベルアップしたいと思います。どうやってゴールに向かうかは常に考えてプレーしていて、少しずつ良くなってきたと思っています。ゴールへ直線的にプレーする上で、スプリントやコースやボールを持ってどれだけ前へ行けるかなどを常に意識しています。代表ではそういうことをやってくれる人がいるので、どれだけゴールに近い位置でそういう部分を見せられるかを考えてプレーしています。インテンシティはアジア予選より、(イングランドの)プレミアリーグ戦の方が高いので、そこでプレーを重ねることは、ワールドカップでレベルの上がった相手と試合をする上で必要な部分だと思います。所属クラブでコンスタントに試合に出場できるように、少ないチャンスをモノにしたいですし、いいアピールをしていきたいと思っています。
パク・ハンソ ベトナム代表監督
ベトナムは良い状況とは言えません。新型コロナ感染者やけが人が続出して、来日メンバーは20人で私の通訳も陽性判定で隔離されました。チームとして戦力的には弱体化していると憂慮しています。アウェイで日本のような、システムも環境にも資源にも恵まれた非常に強いチームと戦うので、難しい試合になりますが、最善を尽くしたいと思います。ベトナムがワールドカップのアジア最終予選を戦うこと自体今回が初めてで、中国には3-2で勝ちましたが、1勝8敗の成績で、他チームとの差を感じています。ですが、我々は「脱・東南アジア」を目標にしており、今回の予選を通じて、選手たちは大きく成長できたのではないかと思っています。
アジア最終予選(Road to Qatar)
2022年3月29日(火) 19:35 キックオフ(予定) vs ベトナム代表
会場:埼玉/埼玉スタジアム2002
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