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SAMURAI BLUE、初戦のドイツ代表戦へ連日の非公開調整
2022年11月21日
SAMURAIBLUE(日本代表)は11月20日(日)、FIFAワールドカップカタール2022のグループステージ初戦のドイツ代表戦を3日後に控えてドーハ市内の大会拠点で練習を行い、前日に続く非公開練習で戦術の確認に時間を割きました。
中東初開催となったカタール大会が幕を開けたこの日、晴天ながら北寄りの強い風が吹いて肌寒さも感じられる気候のなか、チームは23日(水)のドイツ戦キックオフ時間に合わせて夕方からアルサッドの練習場で練習を開始しました。
報道陣に公開された冒頭部分では、選手25人が全体練習に参加して、吉田麻也選手(シャルケ04)、長友佑都選手(FC東京)、柴崎岳選手(CDレガネス)を先頭にランニングでスタート。ストレッチなどで体をほぐすと、フィールドプレーヤーは2グループに分かれてボール回しを実施して、冨安健洋選手(アーセナル)や鎌田大地選手(アイントラハト・フランクフルト)らが集中した中にも時折、笑いも起こる、明るい雰囲気でボールを追っていました。
GKの3選手はボール回しには参加せずに調整。ペナルティエリア内の左右正面の3方向からの速いペースでの連続キックをキャッチングし、クロスバーすれすれのボールをパンチングで対応する動きに取り組んでいました。
一方、左足に違和感のある守田英正選手(スポルティングCP)は別メニューでの調整でしたが、この日は練習冒頭部分からグラウンドに出てウォーキングを行っていました。
その後、チームは非公開にして戦術の確認を実施。吹き付ける強い風に乗って、時折、選手同士で活発に掛け合う大きな声がグラウンドに響き、練習に熱が入っている様子が伝わってきていました。
酒井宏樹選手(浦和レッズ)は、ドイツについて「やるべきことをすべて準備していかないと、良い試合ができない相手」と指摘していますが、「自信を持って守れているという感覚があればやられない。逆にそれがチャンスになる。その雰囲気を11人で共有したい」と話しています。
また、体調不良でチーム合流が遅れた三笘選手でしたが、練習後には「入りが遅くなったので暑さのところは心配だったが、もう慣れている。問題ない。ドイツ戦には100%に戻せると思う」と体調の回復を強調しています。
さらに、「スタメンでも途中でも出たときにインパクトを残したい。チームの力になるために頭を整理しないといけない」と語り、初戦へ向けて着々と準備を進めている様子を示しました。
この日の夕刻には今大会の開幕戦がアルバイトスタジアムで行われ、開催国のカタールがエクアドルと対戦して0-2で敗れ、22回目を数える大会史上で初めて開催国が大会開幕戦で黒星スタートを切る形になりました。
大会は12月18日(日)まで行われ、グループステージでは各組上位2チームがノックアウトステージのラウンド16に進出します。
日本は23日(水)にドイツ、27日(日)にコスタリカ、12月1日(木)にスペインとグループEで戦います。
選手コメント
GK #1 川島永嗣 選手(RCストラスブール/フランス)
緊張感というよりも、初戦への意気込みや、そこに向かっていくみんなの気持ちを感じます。気持ちの部分と、冷静に自分たちは何ができるのかという部分の2つが混じっている感じです。過去の大会の経験者もいて、初戦が大切なのはみんな理解しています。一人ひとり、何が必要かというのを考えられているのではないかと思います。ワールドカップは、しっかり準備をするところと、予想だにしないことも起きてくる。そこにしっかり対応する対応力はチームとして持っておきたいです。2019年のコパ・アメリカの時も若い選手はまったくものおじせずにやっていた印象ですが、「こういう相手だからこそ、やってやる」という感覚でないと勝ち上がっていけないと思います。2018年大会のベルギー戦などは自分たちが最初から強く入れたことで前半はいい形で主導権を握れました。自分たちを100%信じて、強い気持ちで戦っていかないといけないと思っています。
FP #7 柴崎岳 選手(CDレガネス/スペイン)
ドイツは中盤に強みを持っているチームですし、そこのバトルというのは非常に重要になると思います。ボランチの選手もそうですが、チームとして守備にしろ、攻撃にしろ、一辺倒な戦い方にならないようにしないといけないと思っています。中盤の選手はそこの変化をつけられると思うので、日本に有利になるような判断をしたいです。初戦の大事さというのは誰もが理解していますし、この1戦が2戦目、3戦目に大きくつながるので、その後のプランをどうしていくかを左右する大事な一戦だと認識しています。大事なのは、自分がよくないときにどういったメンタリティーを持つか、頭の部分でどう整理できるかです。プレーしている選手が知らず知らずのうちに良くない方向に行っている部分をどう修正できるか。ベンチから状況を伝えることで、中にいる選手の助けになるので、ベンチワークは非常に大事ですし総力戦の一つだと思います。
FP #9 三笘薫 選手(ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC/イングランド)
5日くらいしっかり休んでそこから少しずつ上げています。一戦目にフルコンディションに持ってくることを考えていますし、ドイツ戦には全然間に合うと思います。(試合では)チャンスは少ないと思うので、そこでやりきること、CKやFKを取ることや押し込むことが求められていると思うので、そこをやるところと不用意な自陣でのロストは危険なので、そういうところを気をつけたい。フレッシュな状態での1対1には自信があるので、そこに持っていけるかどうか。エリアも違うと思うので、いつそれを使い分けるかが重要になると思いますし、力の使いどころだと思っています。奪ったあと、相手のプレスも速いので、そこを一個はがせればビッグチャンスになります。ロストすれば大ピンチにもなるので駆け引きだと思います。最初の判断のところ、割り切るところは割り切ってクリアするところも必要になります。ロースコアのところが大事なので、そういったプレーをしないといけないと考えています。
FP #15 鎌田大地 選手(アイントラハト・フランクフルト/ドイツ)
コンディションは明日、明後日とあるので、問題ないと思います。ドイツは良いクオリティの選手がたくさんいるので難しい試合になると思っています。彼らを自由にさせないことが大事になってきます。僕たちみたいにコンパクトに守っているチームには苦戦しているイメージがありますし、現代サッカーではボール保持率は関係ありません。ドイツは後ろにすごく速い選手がいるわけでもないので、自分たちにもそういう部分でチャンスがあると思っています。コンパクトにプレーして、重心は重くはなるとは思いますが、ドイツ代表はバイエルンと違って後ろの選手にバイエルンほどのクオリティはないと思います。奪ったあとの1本目のパスがうまく入れば、良いカウンターができるだろうし、そこでミスが続けば相手の時間帯になると思うので、ボールを奪ったあとにどこが空いているのか、チームとして共有しています。つけ入る隙はあると思います。
FP #19 酒井宏樹 選手(浦和レッズ)
カナダ戦で試合に出て、しっかり汗もかけましたし、気候には順応しました。怪我をしているところがあるわけでもないので、良い状態で臨めていると思います。ドイツもコスタリカもスペインも、全てにおいて完璧な準備をしないといけない相手です。相手の左サイドは、誰が出ても世界的なプレイヤーなので、難しい局面は試合中に何本かあると思いますが、僕としてはスカウティングがしやすいというか、誰もが知っている選手たちなので、癖やこういうプレーをするというのは分かりやすい。だからうまく、良いイメージで対応できると思います。自信を持って守れているという感覚があればやられないですし、逆にそれがチャンスになるので、その雰囲気を11人で共有できるならば、必然的に良い試合になっていくのではないかと思っています。相手が嫌がるようなプレーをするのがディフェンスですし、たとえ僕が抜かれても後ろのセンターバックがその後を回収できるようなことも、自分たちとして求めています。
FP #20 町野修斗 選手(湘南ベルマーレ)
個人的には緊張感は日に日に感じています。カナダ戦に出ていないメンバーも、しっかりトレーニングしていますし、コンディションは問題ないと思います。ワールドカップで出場してゴールしたいので、試合に出られるように練習からまたアピールしなければなと感じました。まずは練習でどれだけやれるかです。あと一歩寄せることや球際の強度、攻撃面では体のアテ方などを学んでいます。ストライカーなのでゴールを必ず求められていますが、守備や起点になるところも役割だと思っています。ドイツ戦は、クロスとかはピンポイントで合えば必ずチャンスもあると思いますし、ターンからのシュートも、かなり時間や余裕は限られてくると思いますが、少なからずチャンスはあると思っています。僕のことは未知数というか、どういう選手か分かっていない部分が他の日本の選手より多いと思いますし、23年間生きてきて勝負強さというか持っている部分はあるので、何か起こせるんじゃないかなと思っています。大舞台でいつも以上の力を出せる唯一の選手だと、自分を信じてやりたいなと思います。
FP #26 伊藤洋輝 選手(VfBシュツットガルト/ドイツ)
ドイツ戦は守備でボールを持たれているときにどう崩されないかが一番大事かなと思っています。とにかくコンパクトにしたい。カナダ戦は背後を取られたりしたので、背後のリスク管理をしながら、前に行ったときはしっかり狙う。あまり下がりすぎないことが大事です。(背後への対応は)自分だけ先にラインをさげてもしょうがないので、走ってくる相手にはスピード勝負するしかないのかなと思います。蹴られる瞬間に予測で下がるのは大事ですが、ラインを崩さないことは意識したい。カナダ戦では、個人的には時間を作られたあとの対応を、もっと寄せるなり、圧迫させるなりできれば良かったと思っています。ボール持ったときに簡単に失うと体力消耗も激しくなるので、自分たちの時間を作るために勇気を持ってつながなくてはいけない場面も出てくると思います。1人でやってもボールは回らないので、立ち位置やサポートの距離など、全員がしっかり動いて自分たちの時間を作りたいと思います。
FIFAワールドカップカタール2022
大会期間:2022年11月20日(日)~2022年12月18日(日)
グループステージ
第1戦 11月23日(水) 16:00[現地時間] vs ドイツ代表
第2戦 11月27日(日) 13:00[現地時間] vs コスタリカ代表
第3戦 12月1日(木) 22:00[現地時間] vs スペイン代表
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