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フットボールにできること Vol.1 ~サッカーを通じた社会貢献~

2019年06月28日

フットボールにできること Vol.1 ~サッカーを通じた社会貢献~

サッカーは世界中で愛されているスポーツだ。それだけに社会的にも大きな影響力を持つ。日本サッカー協会(JFA)は2009年7月、「国連グローバル・コンパクト」に署名した。

国連グローバル・コンパクトは、グローバル化に伴って顕著になった貧富の差や環境破壊、社会的差別、腐敗行為といった国際問題に立ち向かうべく創設された「国連機関・民間企業・非営利団体等のプラットフォーム」で、JFAとしてもあらゆる角度から国際社会の発展に寄与していきたいとして、これに署名・宣誓した。スポーツ統括団体としては世界初の登録だった。現在、国連グローバル・コンパクトは、SDGs(エス・ディー・ジーズ)をはじめとするさまざまな目標の達成に向けて活動を推し進めている。

SDGsとは、2015年9月の国連サミットで採択された「アジェンダ2030」に記されている「Sustainable Development Goal(持続可能な開発目標)」の略称だ。国連が目指すのは、地球上のだれ一人として取り残さない社会。SDGsはそれを実現させるための17の目標(ゴール)と169のターゲットから成る。目標の特徴は、世界のあらゆる課題を包含しており、なおかつ誰でも参画できるようになっている点だ(下表参照)。

「アジェンダ2030」には、スポーツの役割が次のように記されている。

”スポーツも持続可能な発展にとって重要です。我々は、寛容やリスペクトを促進し、女性や若者のエンパワーメントや個人、コミュニティーに寄与するスポーツの貢献が、健康や教育、社会的包摂の目標と同様に、発展と平和の具現化に寄与すると認識しています。“

JFAが掲げる理念とビジョンに合致していることは言うまでもない。

これまでもJFAはサッカーが持つ力や可能性を信じてさまざまな事業を展開してきたが、国際社会の一員としてSDGsにコミットしようと、あらためてJFAの活動を「多様性を大切にする取り組み」「次世代の若者を育てる取り組み」「住みやすいまちづくりにつなげる取り組み」の三つの領域をその一例として挙げ、各事業を推し進めている。

「多様性を大切にする取り組み」という領域には、JFAグラスルーツ推進・賛同パートナー制度や障がい者サッカー、女子サッカーやシニアサッカーといったグラスルーツ推進活動、女子サッカー普及コーディネーターの活動などがある。「次世代の若者を育てる取り組み」は、選手育成はもちろん、JFAこころのプロジェクトやキッズプログラム、アジア協力事業などが該当する「住みやすいまちづくりにつなげる取り組み」には、校庭やスポーツ施設の芝生化を推進するJFAグリーンプロジェクト、復興支援活動、あるいは、子どもの貧困問題にコミットする「子供の未来応援国民運動」(内閣府)、「こども宅食プロジェクト」(文京区)といった活動への参画などが挙げられる。

子供の未来応援国民運動 JFAにできること

JFAの関係者だけでなく、サッカーやフットサル、ビーチサッカー、障がい者サッカーなど、サッカーやスポーツをする、ささえる、みる、全ての人々にとってSDGsは決して無関係ではない。

この連載では、普段のサッカー活動が、地域社会や国際社会にどうつながっているのかを共に考え、サッカーファミリー一人一人がサッカーを通じてより良い未来をつくるきっかけにしたい。

次回はSDGsとJFAの事業の関わりについて、もう少し詳しく紹介する。

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