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アジアのピッチから ~JFA公認海外派遣指導者通信~ 第68回 大塚一朗 モンゴル代表監督 兼 U-23代表監督
2022年09月09日
日々のサッカー活動内容
2022年の1月中旬にモンゴルに到着し、年間スケジュールの報告を受けました。まず各クラブへ挨拶に出向き、代表活動の協力依頼を行いました。
代表チームにおけるテクニカルスタッフの選考では、前代表監督から紹介を受けたトルガという日本語を話すことができるアシスタントコーチを採用し、そのコーチからこれまでの代表活動や選手について情報をヒアリングしました。
スタッフの組閣に約1ヶ月かかり、3月1日から1週間程度のトレーニングを開始。3月中旬の親善試合に向けて前回の代表メンバーを中心にラージグループで招集したつもりが、選手の事情で9人しか集まらず、慌ただしい状態のまま、月末にラオス遠征に向かいました。
海外での生活・文化・環境の違い
モンゴルは冬が長いので、フットサルが中心となり、狭い場面での技術はあるけれど、広い視野を持つことができない選手が多い印象でした。他方、フィジカル的には身長が高く、足の速い選手も多いので、その点はストロングポイントになると感じました。
モンゴルの平均月収は約3万円。選手の多くが仕事を持ち、どちらかというとサッカーは副業となっており、仕事で練習に参加できないことは多々あります。
生活面では、私自身、気候の変化に一番苦労しました。1月はマイナス30度。3月、4月でも暖かい日もあれば、雪が降る日もあり、寒暖差が体にはとてもきつかったです。
大会に向けて・振り返り
監督としての初戦を飾った3月末のラオス戦は親善試合ながらも観客が15,000人入り、国際試合の雰囲気を感じることができました。ラオスには0-1、バングラデッシュには0-0のドローに終わりました。
6月のAFCアジアカップ2023最終予選では、FIFAランキングでモンゴルより上位にいるパレスチナ、フィリピンに1-0で負けましたが、最終戦のイエメンには2-0で初勝利を収めることができました。この試合では、スロバキアで活躍する若い選手が2点を取る活躍を見せてくれ、チーム全体で勝つことができました。
今後、当面の目標は、FIFAワールドカップ2026に向けた1次予選の突破です。来年の10月に開催予定なので、2次予選で日本代表と対戦できるように頑張ります。
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