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[復興支援活動]手倉森 浩 復興支援特任コーチ 活動レポート(4月)

2014年05月09日

[復興支援活動]手倉森 浩 復興支援特任コーチ 活動レポート(4月)

パルコホーム少年サッカー大会が4月12・13日の両日、盛岡市繋地区にある「つなぎ多目的運動場」で開催されました。同大会は、J3のグルージャ盛岡のスポンサーであるパルコホームが2007年から盛岡動公園サッカー場を舞台に開催している大会で、震災後は毎年、岩手県沿岸部からチームが招待されてきました。現在、岩手県では、2016年の岩手国体に向けて県内の運動場施設の整備が進められており、今大会は、新設されたつなぎ多目的運動場のこけら落としとして開催されました。

今年招待されたのは、大船渡三陸FC、釜石FC、高田FC、FC宮古フェニックスの4チームで、出場する選手らは感謝の気持ちを持ってその舞台に立ちました。優勝したのは、釜石FC。同チームを指導する石黒忠利さんは、「パルコカップに招待いただき感謝しています。今回、優勝したことで子どもたちの自信になったと思います」と、喜びを口にしていました。

この日は、盛岡をホームタウンとするJ3のグルージャ盛岡のエキシビジョンマッチも行われ、参加した子どもたちは、プロチームの迫力あるプレーに目を輝かせていました。

グルージャ盛岡は震災直後から被災地に足を運び、炊き出しや支援物資の提供、また、東北人魂やJリーグ選手会と協力したサッカー教室などに選手を派遣するなどして、被災地の子どもたちと触れ合ってきました。チーム統括部の太田亮さんによると、今も継続して支援活動をしているものの、J3に昇格してからはなかなか時間が取れなくなったとのことですが、それでも「(3月23日の)ホーム開幕戦に沿岸部の子どもたちを招待することができ、彼らの応援のお陰もあって勝利することができました。今後もホームゲームに招待したり、エスコートキッズを務めてもらったり、あるいは、前座試合をしてもらうなど、被災地のチームの力になりたいと思っています」と話していました。

また、グルージャでキャプテンを務める松田賢太選手は、「震災から3年が経ち、被災地の道路や建物は整備され、少しずつ復興に向けて前進しているようにも映ります。しかし、他に目を向けると、まだまだ多くの方々が仮設住宅での不自由な暮らしがあり、学校の校庭に仮設住宅が建ち並んだために子どもたちが遊びや部活動を思いっきりできていないのが現状です。実際に震災の恐ろしさを目の当たりにしていない私たちが震災のことを安易に語ることはできませんが、被災地でサッカー教室や様々なボランティア活動をさせてもらうことで、少しでも皆さんの力になれればと思っています。また、何より、将来ある子どもたちが思い切り身体を動かせる環境が早くできる事を願っています」と、熱っぽく話していました。

一方、釜石FCの石黒氏は、「釜石にもFIFA(国際サッカー連盟)やJFA(日本サッカー協会)の支援により、人工芝グラウンドが出来て、その成果を試せる環境を持つことができました。また、グルージャは被災地支援も一生懸命で、昨年はサッカー教室、今年はJ3ホーム開幕戦に子どもたちを招待してくれました」と感謝を口にしていました。

同じく、同大会に招待された高田FCの白江威晴監督は、「震災後に思いもよらない形で監督になり、試合を組むにも大変な思いをしていました。そんな時にグルージャからパルコホームカップの案内をいただき、とても助けられました。パルコホームカップは今回で3回目で、新しく出来た人工芝グランドで強豪チームと試合することができ、子どもたちも元気にプレーしてくれました。本当に感謝しています」と、話していました。

地元の子どもたちの憧れであるプロクラブが、こうして被災地を気にかけ、自ら足を運んで復興状況を確かめていただいていることは本当にありがたいことです。今年からJ3に加盟したグルージャ盛岡には、岩手県の復興のシンボルとして頑張ってほしいですね。

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