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[復興支援活動]手倉森 浩 復興支援特任コーチ 活動レポート(10月)
2014年11月06日
今回は、10月4~5日に開催された「名取市民総合スポーツ祭のサッカー競技(小学生低学年・高学年の部)」と10月11日~12日に開催された「第15回松原カップ少年サッカー大会」について報告します。
名取市民総合スポーツ祭は毎年、長期間にわたって開催されている大会で、サッカーやバレーボール、バスケットボールなど様々な競技大会が行われています。親世代が子どもの時から親しんできた歴史ある大会で、子どもからシニアまで多くの市民が参加しています。今年のサッカー大会少年の部は名取市十三塚公園市民陸上競技場で行われました。
また、松原カップ少年サッカー大会は震災後4年ぶりに復活し、10月11日~12日、上長部グラウンドと高田小学校グラウンドで開催されました。サッカー少年の部の会場となった名取市十三塚公園市民陸上競技場は、私が復興支援特任コーチに就任したときに視察した競技場です。当初、中央部分芝が剥がれて土があらわになり、しかもデコボコで良いグラウンドとは言難い状況でしたが、今年6月にtotoスポーツ振興くじ助成による支援とJFAのポット苗事業によって整備され、きれいな芝生のグラウンドが復活しました。ポット苗の植え付けは名取市内の全スポーツ少年団が総出で行いました。
大会に訪れた名取市サッカー協会の太田稔郎会長から「いつも支援いただきありがとうございます。仙南地区の復興もまだまだこれからですが、少しずつ良くなってきています。今後とも継続して見守ってください」と感謝の言葉を頂きました。
宮城県の仙南地域にある名取市は、震災によって多くの人々が沿岸部から仮設住宅に移り、その後、人々は内陸部に新居を構えて引越しました。その影響で市内の愛島地区、増田地区、下増田地区の小学校は児童数が増加、スポーツ少年団の部員数も増え、今回のスポーツ祭にも3~4チームが登録して参加しました。児童数が増加している下増田小学校は現在、校舎を増築中で、地区内に新たに美田園スポーツ少年団が発足したという嬉しいニュースもあります。その一方で、沿岸部である増田西、閖上、ゆりがおか地区のスポーツ少年団の監督は部員の減少に頭を悩ませています。
松原カップ少年サッカー大会については、陸前高田市で活動する高田FCの白江監督から「松原カップを復活します。是非、来てください」と連絡を受け、1日だけでしたが視察に行ってきました。会場は、上長部グラウンドの2面、高田小学校グラウンドの1面を使い、16チームブロックに分けてリーグ戦から順位トーナメントを実施しました。春先から白江監督が「今年は自主大会開催をしたい」とおっしゃっていましたので、実現して本当に良かったと思います。震災前まで続いていた大会が復活し、復興に向けた地元の絆が更に深まり、これまで続けてこられた先人に対する感謝の気持ちとこれから継続して歴史を積み上げていく決意を感じました。大きな一歩だと思います。
コメント
閖上スポーツ少年団 佐藤雄太 監督
いつもご支援ありがとうございます。皆(名取市の全スポーツ少年チーム)で、十三塚公園陸上競技場にポット苗を植えましたが、正直こんなに良くなると思っていませんでした。名取市では練習や試合会場が限られているので芝のグラウンドは貴重な会場になりますし子どもたちもモチベーションがあがります。
高田フットボールクラブ 白江威晴 監督
震災前まで続いていた「松原カップ」を再開できたことを嬉しく思います。以前は7月第4週目の土日に松原野外活動センターのクレーグラウンド3面で行っていました。子どもたちは夏休みでもあり、海水浴を楽しみ、指導者同士も交流を楽しみながら実施してきました。今回の参加チームは、2011年に招待していたチームと、震災後、お世話になったチームを中心に声をかけさせて頂きました。試合会場は2会場と離れていましたが、高田の皆で継続し、これまでお世話になった方々へ恩返しの意味も込め、より良い大会にして行きたいと思います。