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野田朱美女子委員長がイランサッカー連盟を訪問
2015年12月11日
野田朱美女子委員長が12月7日から8日までイランの首都テヘランでイラン人女性指導者との交流や日本女子サッカーに関する講義及び実技講習を行いました。今回の訪問の目的は、日本サッカー協会(JFA)とパートナシップを締結しているイランサッカー連盟に招かれてのものです。
イラン女性はサッカーなどのスポーツをプレーすることが許されていますが、男性の前でプレーできないなどいくつもの制約があり、イラン女性にとってサッカーをすることは容易ではありません。
今回参加したイランの女性指導者の多くはアジアサッカー連盟(AFC)指導者ライセンスA級またはB級ライセンスを保有しており、主に各年代の女子代表チーム、イランスーパーリーグで監督などを務めています。
野田女子委員長は、イラン滞在中にこれらライセンス保有指導者を対象とした基本技術に関する講義・実技講習を2日間にわたって実施しました。
イランは女子フットサルではアジアの中でトップレベルであり、イランサッカー連盟は11人制の女子サッカーにおいても同様の成功を得ることを望んでいます。今回の訪問ではイランの女子サッカー界が次のレベルに到達するための新たな一歩となりました。
また、イランサッカー連盟女子委員会アラブ・アメリ委員長とのミーティングにて、日本人女性指導者をイラン女子代表監督として派遣して欲しいという要請がありました。
コメント
野田朱美 女子委員長(日本サッカー協会女子委員会)
私が従来持っていたイランの印象は、正直前向きなものではありませんでした。しかし、実際に現地を訪問し私自身の眼でみて、話を聞いてみるとみなさんとっても積極的で、目標や夢を持っていました。イランの教育はとても質が高く、イラン女性はとてもスマートな印象を受けました。もし技術面の更なる強化を図れば、世界トップレベルのチームになるポテンシャルがあるとも感じました。イラン女子サッカーの現状は、日本女子代表が初めて編成された約30年前の状況にも似ていると感じました。イラン女子サッカーの環境が非常に素晴らしいとは言いがたいですが、選手たちは純粋に愛するサッカーを楽しみながらプレーしていました。今回の訪問は短い期間でしたが、素晴らしい女子サッカーの仲間たちと、直接現地で話を聞き、共にプレーし、とてもいい時間を過ごすことができました。このような機会を作っていただいたイランサッカー連盟の丁寧で親切な対応に感謝いたします。
アラブ・アメリ 女子委員長(イランサッカー連盟女子委員会)
野田女子委員長の指導を受けることができ、非常にうれしく思います。また、イラン女子代表に対するJFAの更なる協力を期待しています。FIFA女子ワールドカップドイツ2011優勝などの日本サッカー界が掲げる目標が達成されているのは、日本人の献身的な努力があるからです。日本女子サッカーの歴史を学び同じ道筋を進むためには、経験豊かな女性の日本人監督をイラン代表に迎え入れる必要があると感じました。
マハナーズ・アミルシャガギ アシスタントコーチ(イラン女子代表)
野田女子委員長から日本の指導方法を学ぶことができ、素晴らしい機会となりました。JFAの協力があれば、イランの女子サッカーを発展させ、我々の夢でもあるFIFA女子ワールドカップに出場できると信じています。
レーラー・ヴァガリー 監督(U-19イラン女子代表)
私はAFCプロライセンスを保有していますが、野田女子委員長の講義から改めて基本が非常に重要だと感じ、またいかにしてなでしこジャパンが世界の女子サッカーに挑戦してきたか理解できました。イラン女子選手の能力は高くFIFA女子ワールドカップに出場できると信じていますが、成功を得るためには質の高い指導者が必要だと感じました。