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「DREAM福島アクションプラン2017」を福島県知事に手渡す
2017年03月15日
日本サッカー協会(JFA)とJリーグは、サッカーを通じた福島の復興に一層の力を注ぐことを決め、復興に向けた行動計画「DREAM福島アクションプラン2017」を打ち出しました。そして、3月13日、JFAの田嶋幸三会長とJリーグの村井満チェアマンが内堀雅雄福島県知事にこのプランを手渡すため、福島県を訪れました。
この日、福島入りした田嶋会長と村井チェアマンは、最初にJヴィレッジに向かい、なでしこジャパンのGKで、JFAアカデミー福島で育った山根恵里奈(ジェフユナイテッド市原・千葉レディース)をはじめとする8人の女子選手らと共に原発事故で避難区域となった富岡町や大熊町、第一原発の現状をバスの中から確認しました。
視察後、記者団の取材に応じた田嶋会長は、「この20年の日本サッカーの発展はJヴィレッジ抜きには語れない。Jヴィレッジが一日も早く復旧、復興することが我々にとっても大きな望み」とコメント。村井チェアマンも「Jヴィレッジはサッカーの聖地と言われるくらいサッカー界において重要な場所。JFAとJリーグ、それぞれの立場でやれることは多少違うかもしれないが、Jリーグは全国に54のクラブがあり、そのネットワークを生かして全国に今の福島の実情を伝えていきたい」と話しました。
山根選手は、アカデミー卒校後、マリーゼ時代に東電の社員として福島第2原発で広報を担当した経験があります。第一原発では、廃炉の作業に携わる人たちを前に、「今日、来た選手が2020年に(代表で)戻ってこられるよう頑張ります。いつも心の中で福島を思っています」と強い決意を述べました。
その後、選手たちは楢葉町で行ったサッカー教室に参加、田嶋会長と村井チェアマンは県庁へと向かいました。
県庁では、内堀知事と会談した後、「DREAM福島アクションプラン2017」、それにJFAから記念のペナントが、Jリーグからはチェアマンのサインボールが手渡されました。
アクションプランには、指導者を派遣して現地のサッカー活動をサポートすることや、Jリーグの選手によるサッカー教室、フェスティバルやキッズプログラムなどの開催計画が盛り込まれており、それを見た内堀知事は、「非常に熱い思いを感じた。すごくエネルギーをいただける」と感謝を述べました。
田嶋会長は、「単純にハードが復興すればそれでいいわけではなく、そこにソフトが入ったり、我々が大会を持ってきたり、そういう魂を入れなければならないと思っている。やはりアカデミーがこちらに戻るということも重要なこと」と話し、今後、JFAとJリーグ、Jクラブが連携して復興支援に取り組む意志をあらためて示しました。