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カンボジア・ミャンマーのユース指導者が来日、研修を実施
2017年10月16日
日本サッカー協会は国際交流基金アジアセンターとの共催事業として、カンボジアとミャンマーのユース指導者各5名を招聘し、ユース育成に特化した指導者研修会を実施しました。ユース指導者は9月22日(金)から10月1日(日)にかけて来日。両サッカー協会が近年、ユース育成に力を注いでいることから、JFAアカデミーや大宮アルディージャの協力を得て実現した各プログラムを熱心に受講していました。本研修には日本からの派遣指導者である小原一典カンボジア技術委員長と古賀琢磨ミャンマーアカデミーコーチも参加しました。
【研修内容】
・JFAアカデミー、プリンスリーグ、東海リーグの視察
・JFAアカデミーおよび選手育成のコンセプト受講
・指導実践およびディスカッション
・大宮アルディージャ訪問、クラブのユース育成計画受講、ユースチーム練習視察
・NACK5スタジアム視察、J1リーグ(大宮アルディージャ対清水エスパルス)観戦
参加者コメント
Kim Pheakdey カンボジアアカデミーU-17アシスタントコーチ
研修会を主催したJFAと国際交流基金アジアセンターに感謝しています。日本のユース育成計画にはいくつかポイントがあることを発見しました。①良いビジョン②具体的な計画③正確な行動④明確な構造⑤強い責任感⑥高い道徳感⑦良いコミュニケーションの7つです。今回学んだ知識をカンボジアに持ち帰り、他の指導者たちと共有したいと思います。
San San Thein ミャンマー女子代表コーチ
日本の選手たちはメンタル、態度ともに素晴らしかったです。日本から多くを学び、ミャンマーサッカーのスタンダードを高める必要があります。JFAアカデミー福島と帝人アカデミー富士を見学する機会もあり、女子サッカー発展のヒントを数多く得ることができました。自国に戻って今回の経験を活かします。
小原一典 カンボジア技術委員長
今回、JFAアカデミーの協力を得て、カンボジアとミャンマーのコーチたちが指導実践する機会をいただきました。須藤ダイレクター、中田チーフコーチに指導をいただき、選手たちの様子をしっかり観察すること、プレー回数を確保することを勉強しました。大宮アルディージャではユース育成についてレクチャーを受け、トレーニングを見学しました。試合前にも関わらずスタジアムツアーもさせていただき、Jリーグの熱気を味わうこともできました。カンボジアのコーチたちは、サッカーの施設等環境が整っていること、月謝を払ってクラブやアカデミーに通っていること、また個の育成を考えたユース指導システム、コーチや選手たちの取り組む姿勢に感銘を受けたようです。ミャンマーのコーチ陣との交流もあり、両国サッカーの情報を共有することもできました。研修で学んだことを活かし、引き続きアジアサッカーの発展に貢献していきたいと思います。研修を実現させるにあたって多大なご協力をいただいた国際交流基金アジアセンターをはじめ、すべての関係者の皆様に心から感謝申し上げます。
古賀琢磨 ミャンマー アカデミーコーチ(マンダレー)
JFAアカデミーでは、施設(男女各寮)やトレーニング、2次セレクションの見学、公式試合観戦(U‐18、U‐15)、育成コンセプトのプレゼンテーションから指導実践と、ミャンマーコーチ陣にとって実り多きものになりました。特に指導実践は、指導する選手に合わせたオーガナイズやトレーニングの難度など、コーチとして必要な資質を明らかにし、今後の彼らの指導スタイルを明示してくれた貴重な機会になりました。この経験をミャンマーに持ち帰り、自身の指導に活かすと共に他の指導者たちに良い影響を与えてくれることと思います。大宮アルディージャ訪問も貴重な経験でした。研修最終日は、公式戦直前にも関わらずNACK5スタジアムのツアーを行っていただき、その後は清水エスパルス戦を観戦と、日本のトップレベルのゲームを肌で感じました。研修を通してカンボジアのコーチとも交流し、互いの情報交換も行いました。研修開催にあたり、国際交流基金アジアセンターをはじめ、ご協力いただいたすべての組織、皆様に感謝申し上げます。