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東京藝術大学<アート>× 日本サッカー協会<サッカー>「障がいのある方々の困難な体験環境をアートで解決するセンサリールームプロジェクト」【実施概要】
2021年09月14日
日本サッカー協会(JFA)は、JFA社会貢献委員会委員長を務める日比野克彦氏(東京藝術大学美術学部長)のアート×福祉の実践演習プログラム「Diversity on the Arts Project(DOOR)」と連携し、「障がいのある方々の困難な体験環境をアートで解決するセンサリールームプロジェクト」を実施しています。
本プロジェクトは、「センサリールーム」*に求められる課題をアートで解決しようという活動で、日比野氏がディレクターを務める「DOOR」の受講生に加え、同大のDesign Embody研究室(橋本和幸研究室)とJFAが協働して取り組むものです。2018年より行っている東京藝術大学とJFAの連携事業の一環として実施します。
企画・制作したセンサリールームは、12月19日(日)の「天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会 決勝」の会場となる国立競技場に設置され、対象となる来場者に実際に体験していただくことができます。
「障がいのある方々の困難な体験環境をアートで解決するセンサリールームプロジェクト」の詳細は以下となります。次回の演習は9月26日(日)に予定しています。
障がいのある方々の困難な体験環境をアートで解決するセンサリールームプロジェクト
主催:
東京藝術大学「DOOR」、公益財団法人日本サッカー協会
期間:
初回5月29日(土)~10月31日(日)
お披露目:
2021年12月19日(日)/国立競技場
「天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会 決勝」
内容:
東京藝術大学美術学部で実践演習を実施し、センサリールームを制作
大きな音や光、他人の視線、突発的・偶発的な出来事などが苦手な人々の「違い・困りごと」を見つめ、サッカーの試合会場にふさわしいセンサリールームを制作し、実際の試合で設置。それぞれに異なる感覚過敏の特徴や障がいのある方々がスポーツを観戦する際の困難を解決・緩和するための科学的見地・福祉的視野にデザイン性やアートの視点が加わることで、従来のセンサリールームに拘らない「観戦のスタイル」にも一石を投じることを目指す。
製作者:
「DOOR」受講生、Design Embody研究室在籍大学院生・学生
実践演習について
●5月29日(土):
JFAとの関わり、センサリールームおよび発達障がいに関するレクチャー、“センサリールームで実現したいこと”をアイディア出し
●6月12日(土):
アートを通じた課題解決にあたり、参加者たちがそれぞれ廃材を持ち寄って9つのチームに分かれて演習を実施
●7月10日(土):
前回の続き
※7月22日-8月31日:
東京藝術大学大学美術館で行われた展覧会「SDGs×Arts展 十七の的の素には芸術がある。」において制作しているセンサリールームを展示
●9月26日(日):
天皇杯決勝戦でのお披露目に向け作品をブラッシュアップ
●10月31日(日):
天皇杯決勝戦でのお披露目に向け作品をブラッシュアップ
●12月19日(日):
「天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会 決勝」
*センサリールームについて
照度を抑えた照明と大きな音や声などの大音量を遮る遮音が施された部屋で、人混みや大音量を避け、防音ガラス越しにサッカー観戦や映画などを楽しめるスペースのこと。感覚過敏などの特徴のある方々を対象に設置されている。ものの見方や楽しみ方の「方法」が多数派とは異なるだけで、困りごとがない人たちと同様に「観る」「楽しむ」といった思いは一緒である、との考え方を前提に、共生社会の実現を目指している。JFAでは“誰一人取り残さないスポーツ観戦”を目指し、これまでに第100回天皇杯決勝や日本代表戦等でセンサリールームを設置している。
*JFAは2018年から東京藝術大学と芸術およびスポーツを通じた社会貢献活動の推進に関する連携協定を締結しています。東京藝術大学が持つ人的・知的資源と連携してJFAの社会貢献活動を可視化し、社会に発信することを目的に、これまで映像制作等の共同事業を行ってきました。この取り組みは今年で4年目となります。
JFAは、サッカーやスポーツを通じて人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献するという理念に基づき、未来へつなげるさまざまな活動に取り組んでいます。
(参考)サッカーを通じた社会への貢献
http://www.jfa.jp/social_action_programme/
football_contribution/