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長野県高森町で「夢の教室」オンライン開催 オリンピアンの中川真依さんが登壇
2021年07月26日
JFAこころのプロジェクトは、7月13日(火)に長野県高森町の高森南小学校で、小学校5年生の2クラスで「夢の教室」オンラインを実施しました。
高森町と日本サッカー協会は、2010年10月18日にJFAこころのプロジェクト『夢の教室』を継続的に実施していく相互協力協定の締結式を行い、協定書を取り交わしました。これまでに43回の授業で約1,300人の子どもたちが、「夢の教室」を受けてきました。
今回の授業では、高飛び込みで2008年北京オリンピックと、2012年ロンドンオリンピックに出場経験を持つ中川真依さんが登壇しました。中川先生は、授業冒頭の「出会いの時間」で映像を使って高飛び込みという競技について説明するところから始め、水面から10mという飛び込み台の高さに子どもたちからは驚きの声があがりました。
「トークの時間」では、中川先生が高校2年生の時に出場した日本選手権で初めて優勝し、その時に夢を持ったことや、競技をはじめたばかりの小・中学生の時とロンドンオリンピック前年のスランプ時に、高飛び込みを辞めたいと思ったこと、なぜ辞めずに続けられたのかについて話してくれました。授業の最後には「自分にはできないと思うことや、人からできないと言われることもあるかもしれない。それでも自分の『可能性』を信じて夢に向かって頑張ってください」と子どもたちにメッセージを送りました。
夢先生コメント
中川真依 さん(元高飛び込み選手)
リモート授業になり、初めは「子どもたちの表情や教室の雰囲気など、画面を通して感じ取る事ができるのか」という不安がありました。しかし、やってみると、画面を通してでも子どもたちの情熱や元気はもちろん伝わってきましたし、こちらも伝えたいという強い気持ちがあれば、子どもたちの心に届いてくれるのだと感じました。以前のように、触れ合いながら交流ができない事はとても残念ですが、私の授業を通して「夢や希望を持ち続けてほしい」「諦めずに歩み続けてほしい」という想いが伝わり、様々な挫折や困難にも恐れず向かっていける勇気を持ってもらえたら嬉しいです。
自治体担当者コメント
清水衆 様(長野県高森町教育委員会事務局)
子どもたちに対して等身大で語りかけてくれる夢先生のお話しに、子どもたちが共感している様子が伺えました。そして「自分で考えて行動すること」「毎日続けていくこと」「あきらめず、好きであり続ける」ことの大切さを肌で感じ、また、その変化を見ることができることに、担当としてやりがいを感じています。今回のオンライン授業については、対面式の「夢の教室」を知っている手前、どうしてもその素晴らしさにはかなわないことは否めません。ですが、子どもたちが真剣に画面の向こうの夢先生の話を聞いている姿を見ると、コロナ禍を理由に安易に中止にしなくてよかったと思いました。
高森町では、夢の教室実施が10年を超えたこともあり、成人式を迎える皆さんに、JFAの皆さんのご協力のもと、当時の夢シートを配布する事業をスタートしました。昨年度は成人式自体が中止であったこともあり、まだ配布はできていませんが、当時の自分たちが描いた夢シートを見てもらうことで、「夢を追い続け挑戦する姿勢」「初心に戻る大切さ」を忘れないでほしいと思っています。続けていくことで、こころのプロジェクトが、世代を飛び越えて全ての世代の夢を支える事業になることを期待しています。
学校の先生コメント
伊藤圭子 先生(高森町立高森南小学校 5年4組)
クイズ形式の自己紹介から明るく和やかな雰囲気で夢の授業は始まりました。子どもたちにとっては知識も少ない高飛び込みについて、映像や写真を使ってお話しして下さり、特に足の指先まで緊張して飛び込むポーズについてその技術の高さを教えてくれました。 競技を始めた小学校時代から挫折や迷いを繰り返しながらも、諦めずに続けてきた事をわかりやすく、カードを提示しながら話して下さいました。どんな分野でもそうですが、トップに立つということは長い時間をかけて、何があっても諦めず、ずっと努力し続けることができることだと感じました。子どもたちも多くの子がこのことを感じていました。クラスの子どもたちも、サッカー・野球・水泳などいろんなことに挑戦し努力しています。同じ小学校時代から頑張って夢をつかんだ経験を聞いたことで、大きな勇気や希望を与えてくれました。こうして世界に通用する一流の人の話を聞くことができる機会はそうそうありません。とてもありがたい企画でした。