なでしこジャパン（日本女子代表）の佐々木則夫監督は25日(木)、大阪府のヤンマースタジアム長居で記者会見に臨み、リオデジャネイロオリンピック2016の女子サッカー アジア最終予選に臨むメンバー20人を発表しました。

キャプテンのMF宮間あや選手や、DF岩清水梓選手、FW大野忍選手といった経験豊富な選手がメンバー入りした一方、20歳でチーム最年少のGK山下杏也加選手、FIFA女子ワールドカップやオリンピックの参加経験がないFW横山久美選手、MF中島依美選手といったフレッシュな選手も名を連ねました。

佐々木監督はメンバー発表会見で「今年に入って沖縄合宿を2回と大阪で直前合宿を行ってきたが、特に若手の選手たちが潜在的な要素を出してくれた」と、練習で高いパフォーマンスが見られたことを喜びながら、「FIFA女子ワールドカップ カナダ2015では、1点差での勝利が多かった。これを踏まえ、得点力のあるチームにしていかないといけない。日本開催の最終予選ですから、多くの皆さんの応援を力に変えることができる選手を選んだ」とコメントしています。

「中1日での連戦では、20人が一丸となって戦わなければ、（アジアからオリンピックに出場できる）2枠を勝ち取ることはできない。自分たちの足元をしっかり見ながら、いい準備をしていきたい」と、4日後に迫った最終予選を見据えました。

また、昨年現役を引退した澤穂希さんがつけていたなでしこジャパンの背番号10を今回、FW大儀見優季選手が付けることについて、「他にも10番を付ける資質のある選手はいるが、大儀見選手に打診したところ、女子サッカーの未来のために10番をつけてプレーしていきたいと、力強い言葉で言ってくれた。10番に恥じることのない、彼女らしいプレーを期待している」と話しました。

この日のチームは、前日に紅白戦を実施したこともあり、守備陣と攻撃陣にわかれて軽めに調整。肌寒い陽気でしたが、晴天の下でコンディションを整えながら約1時間で練習を終えました。

最終予選参加チームも続々と日本に入国し、オリンピック出場に向けた熱い戦いが刻一刻と迫ってきています。

監督・選手コメント

佐々木則夫 監督
日本開催のアジア最終予選ですから、多くの皆さんの応援を力に変えることができる選手を選びました。特に初戦のオーストラリア女子代表戦が、勢いをつけるに当たって重要な一戦になることは間違いありません。いいスタートを切りたいと思います。（アジアからオリンピックに出場できる）2枠は簡単なものではありませんので、選手・スタッフともに心して準備をしたいと思います。女子サッカーの未来のために、なでしこジャパンの力をみんなに見てもらい、オリンピックに出場してその先につなげたい。こういった思いをチーム全員が持ちながら戦います。

DF #19 上尾野辺めぐみ 選手（アルビレックス新潟レディース）
最終予選は、チームの総合力で10日間を乗り切ることが大事だと思います。新しいメンバーも含め、さらに団結していきたいです。沖縄県での一次、二次キャンプと比べると、全員のコンディションがだんだん上がってきています。チームとしてもやることが共有できているので、すごくいい状態で毎日の練習に臨んでいます。ここからは最終予選に向け、チームと個人で質を高めていくだけです。一回一回の練習がさらに重要になるので、細かいところまで徹底していきたいと思います。

GK #18 山下杏也加 選手（日テレ・ベレーザ）
アジア予選は初めての経験ですが、メンバーに残った一人として、オリンピック本大会に出られるよう、自分にできることをやっていきたいと思います。先輩たちの取り組みやプレーを間近で見て感じながら、自分もレベルアップしていき、試合に出場することができたら、U-23日本代表のGK櫛引政敏選手（鹿島アントラーズ）のように、流れを引き寄せるプレーができればと思います。最終予選のメンバーに入らなかった村松選手とは、「オリンピック本大会で、絶対に一緒にプレーしよう」と言って別れました。ここまで一緒に戦ってきた仲間がいるので、不安はありません。

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