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2020/2021年度Associate-Pro(A-Pro)コーチ養成講習会がスタート
2020年09月15日
9月14日(月)、女性指導者を対象にAFC-Pro基準の新たなライセンスとして2020年より時限的に開設さた「2020/2021年度Associate-Pro(A-Pro)コーチ養成講習会」が開講しました。
初日のこの日は、田嶋幸三会長、反町康治技術委員長、今井純子女子委員長が現場に駆けつけ、受講生に激励の言葉を贈り、コースがスタートしました。今回のモジュール1は、5日間の集合型研修で、コーチングのプランニングや指導実践等を行います。
本講習会は「WEリーグ所属のチーム及び WEリーグ所属のプロ選手の指導ができる人材を養成すると同時に、世界のサッカー界における女性指導者のリーダーとなる人材を育成する」という目的の下に開設され、このコースを修了しA-Proライセンスを保有した指導者は、2021年秋に開幕予定の女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」で監督として指揮を執ることが可能になります。
このA-Proライセンス講習会は、指導者養成の10年後の姿を先取りしてスタートするもので、従来のような集中型講習会だけでなく、メンターと呼ばれる担当者が受講者の指導現場に出向き、1対1で成長をサポートするメンター指導にも重点を置いて実施されます。
詳しくはJFA公式Webサイトをご覧ください。
https://www.jfa.jp/women/associate_pro/
会長コメント
田嶋幸三 会長
我々は女子の選手数を、100万人の選手のうちの20%(20万人)にすることを目標に、本気で取り組んでいます。アメリカでは、女性の割合が40%、ドイツでも3割が女性です。簡単なことではありませんが、それをやらないと日本のサッカーは生き残れないと思っています。女性の選手や指導者を増やしながら、サッカーファミリーを増やすこと、そして、代表が勝ち続けること、それが我々の任務です。
来年にはWEリーグが開幕します。女性のエンパワーメント、その最大のチャンスを逃してはいけないと思っています。WEリーグができ、女性の社会進出が進んだと将来言われるような女子サッカー界になってほしいと強く願っています。
指導者養成については、20年,30年前と比べるとセオリーは変化していますが、指導において普遍のものもあります。1つは、サッカーを愛しているかどうか。それがなければ、人がついてきません。そして2つ目が、本気かどうか。本気でチームを良くしよう、選手を動かそうと思っているか。本気のふりでは伝わらないんです。本気で良くしたい、強くさせたいという気持ち、これは絶対に変わらないものだと思っています。
ライセンスをとることは、スタートラインです。全員がWEリーグの監督になれるか分かりませんが、それ以外にも多くの指導の道があります。インストラクターとして指導者を指導する立場にもなってもらいたい。JFAも本気で女子サッカーをバックアップします。本気で女子サッカーを盛り上げていきましょう。
技術委員長コメント
反町康治 技術委員長
これから5月までの9ヶ月間、長丁場になるが、新型コロナウイルス感染症の予防につとめ、最後までがんばってください。
今回のコースは集合研修の回数が少なく、また新型コロナ感染症の拡大防止の観点からもコミュニケーションの取りづらい形態をとるなど、イレギュラーな形にならざるを得ませんが、指導の基本は人と人のつながりです。私も昨年までの19年間休まず監督を続けてきました。選手と指導者、指導者同士、指導者と経営層などの人間関係が大切であり、その時に重要になるのが情熱、パッションです。しかしながら、情熱だけでは選手や経営層はついてきません。ロジックが必要です。理路整然に伝え、納得させることができなければ選手は動きません。ロジックとパッションをより高い位置にもっていくこと、そうすることで良い指導者になれると思っています。
先日、永里優季選手が、プロの女性では初めて男子1種チームに加入しました。その際、永里選手は、「サッカー選手としてサッカーを極めたいと思ってプレーしてきたが、自分も社会に目を向けていかないといけない。社会に価値を与えるアスリートでなければならない」と語っていました。まさにその通りだと思います。
皆さんには、スポーツを通じて女性の価値を上げていくことの使命が託されています。来年にはWEリーグがスタートします。女子サッカーの発展を考え、活躍してもらいたいと思っています。
女子委員長コメント
今井純子 女子委員長
多くの受講生に集まっていただき感謝しています。本コースは女性活躍の観点もあります。
実施してよかったと思ってもらえるコースにしたいと思っています。
女性活躍のゴールは、女性が混ざっていることが当たり前にいいことだと思ってもらえること、しかしそれは、最終的な目標であって、女性がしっかりと活躍したプロセスを経た先にしかないことだと思っています。マイノリティの中の最大のマジョリティと言われる女性がしっかりと力を発揮すること、その上で、多様性の良さをみんなが当たり前に納得して、実感してもらえることがゴールだと思いますので、まずは自分達がしっかり、堂々とがんばることが重要です。
指導者養成の講習会は、人前で評価されたりと大変なことも多いですが、普段指導する立場にいるとなかなかアドバイスや意見などをもらう機会も少ないと思いますので、こうした講習会での経験が生きるはずです。集合研修が少なめですが、こういう時間を大事に、お互いを高め合いながら、楽しんでいい時間にしてほしいと思います。
女子サッカーの発展にとっては、大きな契機が必要です。なでしこじゃジャパンが勝つこと、そして、WEリーグの発足。これを立ち上げ、成功させることは、簡単なことではありません。とても大きなチャレンジです。これを成功させて、女子サッカー界、そして日本サッカー全体、女性のスポーツ、そして日本の社会に大きな変化を与える契機にしたいと思います。劇的に女子サッカーを変えたいと思っています。みなさんは、その中心となって取り組む仲間です。一緒に頑張っていきましょう。
受講者コメント
河本菜穂子 さん
今回、A-proライセンス講習会を受講でき仲間と一緒に学べる良い機会を得ることができ、大変嬉しく思っております。集合研修会としてまだ初日が終わっただけですが、スタッフの方々、受講生の人たちとすでに何日も一緒にいたような錯覚になるぐらい充実した一日でした。リラックスできた状態で講義を受けることができ、雰囲気も大変良く、積極的に主体的に良いアイデアを出し合うことができています。明日から指導実践が始まりますが、ありのままの姿でチャレンジしていきたいと考えております。一日一日を大切に過ごしパッションとロジックを持って受講生みなさんと共に成長していきたいです。
三上尚子 さん
このA-proライセンス講習会という新しい取り組みに参加できることを大変嬉しく思っております。このコースの次世代を引っ張るリーダーの育成という考えのもと、来年スタートするWEリーグでの監督もそうですが、指導する選手にとっても選択肢を増やしてあげられる指導者に成長できればと思い本日を迎えました。
また、同じ志を持った仲間たちと一緒に切磋琢磨し、まずこの5日間の研修を頑張りたいと思います。
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