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それぞれのGKの課題と目標、チャレンジ 〜JFAアカデミー堺 スタッフ通信Vol.18
2021年06月15日
JFAアカデミーでは「常にどんな時でも(日本でも海外でも)ポジティブな態度で何事にも臨み、自信に満ち溢れた立ち居振る舞いのできる人間の育成」というフィロソフィーを掲げ、真のエリートを目指して日々活動しています。
JFAアカデミースタッフ通信では選手たちの日常の様子や、日々の活動を詳しくお伝えしています。今回JFAアカデミー堺のレポートを担当するのは櫛引実GKコーチです。
GK個別のレベルと課題
JFAアカデミー堺でGKコーチをしている櫛引実です。今年で6年目になります。
現在、JFAアカデミー堺にはU-13~U-15まで全34名中3名のGKが在籍しています。
今回は今年のGKの各個人(年代別)の課題と目標をあげ、取り組みを紹介したいと思います。
4月に10期生が入校して早2ヶ月がたちました。昨年同様に新型コロナウイルスの影響でアカデミー活動も制限がありますが、ここまで何とか積み上げています。在籍しているGKは各学年に1名ずつの3名です。基本的には3名、一緒に同じトレーニングを行っています。
3名のGKは学年も違い、サイズも違い、テクニックやフィジカル、試合経験も違います。その為、課題や目標はそれぞれ違います。
まずは3年生のGKについてです。彼女はテクニック、反応速度、試合経験があります。彼女の課題は3年生ではありますが、食事を摂る事、フィジカル(パワーやスピード)、ゲーム終盤での集中力などです。
次に2年生のGKは身長が伸びてきて、フィジカル(パワーやスピード)も上がってきて、GKトレーニングではテクニックが向上してきました。彼女の課題はゲームの中でのテクニックの発揮、攻撃参加(パス&コントロール)、コーチング(サッカー理解)などです。
最後に1年生のGKは入校してまだ2ヶ月程度ですが、FPと並行してGKのトレーニングをしています。彼女はとにかく向上心が高く、努力家です。線もまだ細くサイズも小さめですが、バネや柔軟性、コーディネーションのレベルは高いです。彼女の課題は移動からの構え(ブレる)、キャッチング、ハイボールキャッチを含めた空間認知力、ダイビングキャッチ、コントロール時のボールを触る位置、パススピードなどです。
個別の目標とチャレンジ
4月14日(水)にGKミーティングを行い、GKにとって重要な事や求められるGK像、それに伴ったU-15までに獲得して欲しいもの、今年1年間での各個人の目標とチャレンジしてほしい事を話し合いました。
まずは3年生のGKですが、前述したように課題の克服が挙げられます。食事を摂る事はできる事なので、将来の自分のためにも克服してほしいと思います。そして、これは彼女が次のステージで輝くためのチャレンジですが、ゲームを読む力を身につけるように伝えています。試合に勝つために『今、何をすべきか?』を考え、DFをコントロールし、チームをコントロールして勝利に導けるよう指導しています。決してGKとして大きくない彼女がこの先、第一線で活躍する為には必要なことだと考えています。時間帯、得点差、天候、グラウンド状況、自チームの戦術、戦略、相手チームの情報やベンチの声、交代選手などなど。ピッチ内の監督としてプレーできるように。U-15年代としてはかなり難しいチャレンジではありますが、前向きに取り組んでいます。
次に2年生のGKですが、最近、所属チームでゲームに起用される回数が増え、トレーニングの成果を発揮する場面が増えました。目の前のコーチングやシュートストップ、ブロッキング、パントキックには成長が見えます。しかし、スペースを守るプレーやオフ・ザ・ボールのプレーヤーに対するコーチング(サッカー理解)には課題があり、克服することが目標です。成長のスパートも来ているので、この一年での大きな飛躍を期待しています。
最後に1年生のGKですが、彼女は現在二刀流へのチャレンジをしています。
JFAとしてもU-12年代ではFPとGKの両立は推奨しています。ただ、U-13年代以降は少しずつ専門的(GK)なトレーニングへと変化していくのが通例です。JFAアカデミー堺でも転向した選手はいましたが、はっきりと二刀流をした選手はいなかったので、我々としてもチャレンジになります。その為、週に二回ずつGKとFPのトレーニングをしています。本人も強く希望しているので、少しでも二刀流実現の手助けになればと思います。
チャレンジし続けること
以上のようにJFAアカデミー堺では個の育成に焦点を当てていますが、その中でも今年はチャレンジする事を要求していきます。
『常に(どんな時でも、日本でも海外でも)ポジティブな態度で何事にも臨み、自信に満ち溢れた立ち居振る舞いのできる人間の育成』をJFAアカデミーでは目指しています。
成長のタイミングは個々で違いますが、チャレンジし続ける事で将来の自分の助けになればと思います。彼女たちの夢(目標)の実現のため、皆様の支えは今後とも必要ですので、我々スタッフともども選手のチャレンジを暖かく見守っていただければ幸いです。
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