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なでしこジャパン、今大会初勝利を目指しスタジアムで最終調整

2023年02月22日

なでしこジャパン、今大会初勝利を目指しスタジアムで最終調整

2月21日(火)、なでしこジャパン(日本女子代表)はテキサス州フリスコのToyota Stadiumで公式練習を行い、SheBelieves Cup第3戦のカナダ女子代表戦に向け最後の調整を終えました。

第1戦のブラジル戦、第2戦のアメリカ戦はともに0-1での敗戦となりましたが、昨年10月から取り組んでいる3バックでの戦い方の浸透が進み、課題と成果の両方を携えながらチームは大会期間を過ごしています。チームとしてのプレーの幅が広がり、攻守においてできることが増えてきている中、結果がついてこない状況にも「ここで勝てないからと気落ちしてしまったら、ワールドカップに向けてもったいない試合になってしまう」と池田太監督と共に前日会見に出席した南萌華選手は前を向きます。練習や試合でのワンプレー、ワンプレーに選手同士で意見を交わし、個々人の考えをチームのものとして昇華しながら、再び試合でトライする過程を経て「チームとして一体感を持って臨んでいきたい」と視線を5ヶ月後に控えるFIFA女子ワールドカップへと送っています。

再び世界の舞台で力強い戦いを見せるためには、平坦な道のりだけを選んでは歩めません。多くのチャンスを創出しながらも4試合得点がない状況に、アタッカー陣はこの日も練習の最後にシュートを打ち込みます。チーム内の議論が深まれば様々な意見が集まりますが、その中で自分たちの進むべき道を見いだせればその足元は強く固まっていくはずです。会見の最後を「チーム全体で思い切ってやれば結果はついてくる」と締めくくった南選手の言葉は、いまチームが掴みかけている手応えを確かなものにするべく、全員が迷いなく前を向くことの重要性を説いています。ワールドカップまでに残された活動の機会は限られる中、まずは来るカナダ女子代表戦で求める成果を得て、チームはもう一回り大きく成長を目指します。

監督・選手コメント

池田太 監督
ここアメリカに来てSheBelieves Cupに参加して2試合、ブラジル戦、アメリカ戦と選手たちは本当にしっかりと戦ってくれています。その中で第3戦のカナダ戦は、成長している部分を勝利に結びつけて、結果を求めてしっかり戦っていきたいです。カナダはダイナミックなサッカーをしてくるチームなので、我々もアグレッシブなサッカーをしたいです。試合の流れと勝負へのこだわりを持ちながら、ワールドカップへの準備として選手の組み合わせを考えて、交代を含めて戦っています。特に3戦目は、組み合わせを考えて戦っていく中で、スタートのメンバーと交代でパワーを出してもらえる選手のバランスも見ながら、ワールドカップに向けた準備段階のひとつとして、ゲームに臨みたいです。
改めてこの大会に参加できたことを嬉しく思っていますし、対戦相手のブラジルは南米チャンピオン、アメリカは前回のワールドカップチャンピオン、明日の相手のカナダはオリンピックチャンピオン、そういった各チャンピオンとのギリギリの戦いの中で選手、チームを成長させていければと思っています。それは全てワールドカップに向けての取り組みですし、そういった意味でも本当に素晴らしい国々と戦えることを嬉しく思っています。

DF #3 南萌華 選手(ASローマ/イタリア)
初戦のブラジル戦、続くアメリカ戦と勝利できていないですが、チームとしては良くなっている手応えを感じながらやってきています。カナダ戦はネガティブになりすぎず、チームとして勝利を目指していきたいです。内容もそうですが、より勝ちにこだわってやっていきたいです。
いまのなでしこにいる選手は日本だけでなく色々な国でプレーする選手が集まっています。私はなでしこを強くするために海外に出たうちの1人だと思っています。みんなそういった気持ちで、日本をはじめ各国でプレーしています。なでしこジャパンとしてたくさん勝利して、強くしていきたい。いまは勝ちがついてきていないですが、チームを勝たせるプレーヤーになっていくためにも、もっと責任感を持ってレベルアップしていきたいです。
今まで3バックにチャレンジしてきた中で迷いがありながらプレーしてきましたが、ブラジル戦、アメリカ戦と迷いなく思い切って自分はプレーできています。DFラインとしてもそうですが、チームとしての共通認識を持てたことで迷いが消えてきました。ここまで2試合とも失点しているので、カナダ戦はDFとして失点しないこと。前線の選手たちは得点できていないことを気負って口にしている選手が多いですが、次の試合も狙ってくれていると思います。チーム全体で思い切ってやれれば結果はついてくると思います。明日のカナダ戦はこの3試合の中で1番いいゲームができればと思っています。

DF #12 乗松瑠華 選手(大宮アルディージャVENTUS)
中2日で試合という中で、いまのところ出場機会が無くて個人的には悔しさが大きいですが、セットプレーでの雰囲気づくりやサブ組の練習で自分ができることを100%でやろうと思って取り組んでいます。チームのためにやることと、自分が少しでもうまくなるためのことを100%でやり続けていたら、結局ゴールは一緒かなと思っています。
今回の試合はこれまでこのチームで戦った試合より、はるかにできることが増えていますし、3バックでのチームとしての戦いができるようになってきたと感じています。前からのプレスがハマってのカウンターや、主導権を握ってボールを動かしながらペナルティエリアに進入できています。その中で相手はチャンス一つで勝負を決めてくる勝負強さがあります。ワールドカップではグループステージでもそうですが、ノックアウトステージになるとその勝負強さがものすごく大事になってくると思います。その勝負強さはまだ自分たちにはないので、まだまだ足りないものがあると感じています。ただその中でも確実に積み重なってきているなと思います。

FW #23 浜野まいか 選手(ハンマルビーIF/スウェーデン)
ブラジル戦、アメリカ戦と、自分のプレーとしてはもう少しボールが来る前に相手を見ておかなければいけなかったですし、迷いながらプレーしてしまっていました。特にアメリカ戦はもっと見ておけば前を向いてプレーできたところが、相手は速い、強いと思い込みすぎていました。ビビってしまってはダメですし、試合に出たのに自分のパフォーマンスを見せられない結果だったので、悔しかったです。カナダ戦に出られたら1試合目、2試合目の悔しさを思いきりぶつけたいです。
代表でのプレーは、誰もできない経験ができる場だと思っていますし、今まで自分がやってきたことに自信を持たなければいけない場だと思います。覚悟を持って戦わないといけないです。これからも選ばれ続けたいですし、世界のトップの中のトップの国と戦うには、ここに入り続けなければと思っています。

2023 SheBelieves Cup

大会期間:2023年2月16日(木)~2月22日(水)
会場:アメリカ/Exploria Stadium、GEODIS Park、Toyota Stadium

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