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十文字と藤枝順心が決勝進出!2年連続で同じ顔合わせに 第32回全日本高等学校女子サッカー選手権大会準決勝
2024年01月06日
第32回全日本高等学校女子サッカー選手権大会は1月5日(金)、ノエビアスタジアム神戸で準決勝2試合を行いました。
準決勝1
十文字高校 2-0(前半2-0、後半0-0) 柳ヶ浦高校
第1試合では、十文字高校(関東2/東京)と柳ヶ浦高校(九州4/大分)が対戦しました。十文字の選手たちは動きで相手を混乱させ、中でもサイドバックは特徴的でした。左の安西愛選手は高い位置を取り続け、右の受川琴未選手は中盤のあらゆる場所に顔を出しました。その2人が前半、得点に絡みました。25分には深い位置へ抜け出した受川選手のクロスから福島茉莉花選手が決めて先制。その4分後には、逆サイドからの展開を受けた安西選手が相手のハンドを誘うシュートでPKを獲得し、自ら決めてリードを広げました。
後半に入っても押される時間が続いた柳ヶ浦ですが、「点を取らざるを得ない状況になり、ブロックを敷いてカウンターを狙う戦術から、普段通りに」(林和志監督)と戦い方を変えて対抗。終盤の惜しい場面など、前半1本だったシュートを8本までに増やしました。しかし得点には至らず、十文字が2大会連続の決勝進出を果たしました。
準決勝2
藤枝順心高校 1-0(前半0-0、後半1-0) 大阪学芸高校
第2試合では、藤枝順心高校(東海1/静岡)と大阪学芸高校(関西1/大阪)が対戦しました。序盤から藤枝順心がボールを動かして押し込みましたが、大阪学芸は球際の強さで懸命に対抗し、GK宜野座令愛選手も至近距離からのシュートを冷静に抑えるなど我慢を続けます。そうするうちに大阪学芸の個の強さが攻撃でも発揮され、ドリブル突破など反撃の場面もつくり出しました。
インターハイでもPK戦にもつれ込む熱戦を演じた両チームは、互いのプライドを示すように迫力あるプレーを続けました。それでも無得点のまま突入したアディショナルタイムに、ドラマが待っていました。1本の縦パスに抜け出したのは、藤原凛音選手。中村翔監督が「80分過ぎに交代も考えましたが、最後にサイドを変えてみようと」と、左から移っていた右サイドから走り込むと、飛び出したGKより一瞬だけ早くボールに触りワンタッチシュート。この弧を描く決勝点で、藤枝順心が連覇にあと一歩と迫りました。
監督・選手コメント
安西愛 選手(十文字高校)
私は常に高い位置を取って攻撃参加して、たまに中に入ってのゴールへの仲介を意識しています。今日はボールを持ったら1対1になったので、少し外せば自分で打てると感じて、PKを獲得できました。何度か公式戦で蹴っていたので、PKも落ち着いて決められました。準々決勝まではできなかった、ボールを握りながら前進して常にゴールを狙うという自分たちのサッカーを披露できました。決勝は、前回準優勝の借りを返す良い舞台になると思います。
林和志 監督(柳ヶ浦高校)
相手はうまいので、前からガンガン重圧をかけるのではリスクがあると考えました。普段通りに戻した後半はシュートも増えたので、選択に悔いは残りますが、選手たちは最後まで諦めずにゴールを狙ってくれました。まずは2大会連続で敗れていた初戦の突破を目標にしていました。大会の中で成長して、1つどころか3つ階段を上った選手たちを本当に褒めたいです。日本一になれなかったのは成長の余白ととらえ、それぞれ頑張ってほしいです。
藤原凛音 選手(藤枝順心高校)
決勝点の場面では、とりあえず飛び込んだ感じです。87分くらいのCKの場面でPK戦が頭をよぎりましたが、その後は何も考えずプレーしたことで、あそこで思い切って走れたと思います。ここまで全然できていなかった自分の仕事を最低限果たして、チームを決勝に導けてうれしいです。決勝でも、ボールを持って主導権を握れれば、今日のようにチャンスをつくれると思うので、まずはハードワークしたいです。
副島博志 監督(大阪学芸高校)
インターハイに続き、相手も舞台も最高の準決勝で戦えてうれしかったです。今年は粒ぞろいだと楽しみにしていたので、半ば成功であり、半ば失敗という感じです。準備をしてきたつもりですが、全国のトップを倒すにはまだ足りない部分があると感じました。準決勝までもいろいろなスタイルのチームと対戦し、ピッチ上で柔軟な対応ができていました。それが準々決勝までの無失点に表れたし、攻守にわたりよく自分たちを表現できていたと思います。
第32回全日本高等学校女子サッカー選手権大会
大会期間:2023年12月30日(土)~2024年1月7日(日)
会場:三木総合防災公園(兵庫県三木市)、五色台運動公園(兵庫県洲本市)、いぶきの森球技場(兵庫県神戸市)、ノエビアスタジアム神戸(兵庫県神戸市)
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