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アカデミー福島女子 JFAアカデミー福島女子の海外遠征 ~JFAアカデミー福島女子 スタッフ通信Vol.5
2018年11月13日
JFAアカデミーでは「常にどんな時でも(日本でも海外でも)ポジティブな態度で何事にも臨み、自信に満ち溢れた立ち居振る舞いのできる人間の育成」というフィロソフィーを掲げ、真のエリートを目指して日々活動しています。
JFAアカデミースタッフ通信では選手たちの日常の様子や、日々の活動を詳しくお伝えしています。今回JFAアカデミー福島女子のレポートを担当するのはGKコーチの加藤竜二です。
以前の海外留学・海外遠征
私は、JFAアカデミー福島女子に就任して4年目になります。就任以前より女子のプログラムとして、毎年海外留学・遠征を行っていました。世界の強豪国に出向きプレーをしトップ・プレーヤーの強さスピードを肌で感じて、体感すること。そして、自分たちの立ち位置現状を確認することを目的としていました。
海外の文化や歴史、生活環境を知る事も遠征の大切な目的の1つです。高校生年代は、海外留学を目的としドイツの3、4チームに受け入れて頂き通訳なしで練習に参加します。最初は、言葉が分からず戸惑う事もありますが英語を使ってスタッフ・選手とコミュニケーションを取りながら参加します。また滞在期間中は、アパートを借り自炊をして、練習場までの道のりを自分達で考えて移動します。アカデミー卒校後、海外でプレーをする事を想定して様々な事にチャレンジします。
中学生年代は、アメリカにチームとして遠征していました。目的は3つ、「海外サッカー経験」、「異文化体験」、「他言語コミュニケーション」です。「海外サッカー経験」においては、ディズニーカップへの参加、U‐15代表トレーニングキャンプ、地区トレセン、MLS女子チームの練習に参加、地元チームとの練習試合などを行いました。「異文化体験」においては、歴史博物館や美術館の見学、NASA観光など様々なアクティビティなどアメリカの文化を直接「観て・知る」ことを目的としました。「他言語コミュニケーション」では、滞在先チームの選手の家にホームステイさせて頂きホストファミリーと英語を使ってコミュニケーションを取り、日本の授業だけではわからないアメリカの生活を知ることを目的としました。
現在の海外遠征
昨年度より海外留学・遠征制度を見直し、U‐18のみ海外遠征を行う事に変更しました。高校生年代で行っていた海外留学は3月初旬から中旬にかけてドイツに行っていましたが、ドイツでは日曜日にリーグ戦があり月曜日が休み。平日は週に多くて3日ほどトレーニングを行い日曜日の公式戦に望みます。アカデミー生が1週間でチーム練習に参加出来るのが多くて3日です。そのためドイツに滞在期間中は、普段に比べてアカデミー生の練習量が確保され無いことが問題でした。
日本では、4月の第2週目にチャレンジリーグが開幕します。海外遠征に行った選手たちは、受け入れ先チームで試合に出場出来ず、練習量も少ないまま帰国していました。帰国してから約2週間後にJFAアカデミー福島が所属するチャレンジリーグが開幕し、コンディションが悪いままチャレンジリーグに参戦。その結果、開幕当初は戦術が噛み合わないことや、選手のパフォーマンスにばらつきがあり怪我をする選手も少なくありませんでした。これらのことを考えると留学制度を廃止して、チームとして海外に遠征しチーム強化を図ることが良いと判断しました。もちろん強化目的の遠征だけではなく海外の文化、生活を知る事や外国人とコミュニケーションをはかる目的は継続しています。
これまでの経験をうけて、2016年度は、スペインに遠征しました。これまでの3つの目的の一つ海外サッカー経験では、バスク地方にあるビルバオを拠点とし5試合を行いました。リーガ・エスパニョーラ1部に所属する「アスレチック・ビルバオ」「レアル・ソシエダ」2部に所属する「ヴィトーリア」そして地元チームと2試合を行いました。試合以外の異文化体験では、リーガ・エスパニョーラ1部に所属するSDエイバル(乾貴士選手所属)とアスレチック・ビルバオの練習見学や、リーガ・エスパニョーラ女子の試合観戦を行いました。そして、異文化体験では、ヴィトーリア旧市街地観光や世界遺産のビスカヤ橋の訪問し、他言語コミュニケーションでは、地元スペインのアスレチック・ビルバオ女子チーム選手との交流会を行いました。
今年は、ニュージーランドへ行き「ニュージーランドU‐20代表」と2試合「ウェリントン・フェニックス」「グレンフィールド・ロバーズ」と対戦しました。海外サッカー経験以外の面では、オークランド市内観光やU‐20代表選手との交流会を行いました。
今後について
なでしこジャパンが、ワールドカップで再び優勝するには個の育成、強化はかかせません。個人スキル、チーム戦術、フィジカル面など世界のサッカーは急速に進んでいます。世界を知るためには、我々が海外に出向き直接世界を見て、肌で感じる事が必要です。そして、強豪国と対戦することにより我々が取り組んできたテクニックがどこまで通用するのか。また、何が課題で今後に取り組んで行かなくてはならないのか。アカデミー福島の役割として、アカデミー選手が各年代の代表に数多く選出され、なでしこジャパンに繋げる必要があります。「世界のなでしこ」であり続けるために、今後も海外遠征を継続していきたいと思います。
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