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障がい者サッカー

アンプティサッカー(切断障がい)

アンプティサッカー(切断障がい)

アンプティサッカー(切断障がい)(amputee soccer= 切断者サッカー)とは、主に上肢または下肢の切断障がいを持った人々により行われるサッカーです。
従来のような障がい者スポーツに必要とされた専用器具を必要とせず、日常の生活やリハビリ医療目的で使用しているクラッチ(主にロフストランドクラッチ)で競技を行うため、足や手に障がいを持つ人々にとっては最も気軽に楽しめるサッカーです。

アンプティサッカー(切断障がい)

経緯

1980年代にアメリカ人の切断障害者であるドン・ベネット氏が偶然ボールを蹴ることによりこの競技を思いつき、以降アメリカ軍負傷兵のリハビリの一環として採用されたことから一気に普及が進みました。特に経済的に恵まれない国々においても受け入れ易く、特に紛争の多い地域では四肢を欠損した兵士や民間人の身体的リハビリやメンタルヘルスケアにも一役買っています。現在、世界では 40ヶ国以上に普及しています。

国内の普及

日本でのアンプティサッカー(切断障がい)の歴史は比較的浅く、2008年に元アンプティサッカー(切断障がい)ブラジル代表の日系3世エンヒッキ・松茂良・ジアスが来日したことをきっかけに、普及活動が開始されました。その後、義肢装具士らの呼びかけのもと、日本初のアンプティサッカー(切断障がい)クラブFCガサルスが立ち上げられました。2009年には日本アンプティサッカー(切断障がい)協会も設立されました。普及が始まったばかりで国内の競技人口は非常に少ない状況ではありましたが、2010年第8回ワールドカップアルゼンチン大会へ出場しました。
その後同年には神奈川・静岡を拠点とするTSAFCの設立を皮切りとして、2011年には九州地区、2012年には関西・中部地区、続く2013年には広島において中国地区初のチーム、川崎に、さらに2014年には北海道地区、千葉にチームが設立されました。2017年4月現在、日本には全国各地に9つのアンプティサッカー(切断障がい)チームが活動しており、プレーヤーの数も90人を超えるほどになっています。

  • ルール

    人数:7人
    試合時間:25分ハーフ
    ピッチサイズ:国際基準 60m×40m
    ゴールサイズ:5m×2.15m(少年サッカー用ゴール)
    用具:フィールドプレイヤーは2本のクラッチを使用してプレーします。これはアンプティサッカー(切断障がい)専用の特別な器具ではなく、主にロフストランドクラッチと呼ばれる医療用補助器具を使用します。選手達にとってこのクラッチは腕と同じ扱い。プレー中このクラッチで故意にボールを触れると「ハンド」となります。クラッチを軸足にして振り子のように体を揺らしてパスやシュートを行います。
    その他:
    ● フィールドプレーヤーは移動のためにクラッチを使用するが、このクラッチをボール操作に使用することはできない。故意に触れた場合はハンドとなる。
    ● フィールドプレーヤーは転倒した状態でボールを蹴ることはできない。
    ● ゴールエリアなし、オフサイドなし、ゴールキーパー以外は自由交代
    ● スローインではなくキックインとなる。
    ● ゴールキーパーはペナルティエリアから出ることができない。

    クラッチ クラッチ

  • 対象者

    FP:下肢切断者もしくは下肢に障がいのある者
    GK:上肢切断者もしくは上肢に障がいのある者
    クラス分け:なし

    クラッチ クラッチ

国際大会

■ アンプティサッカー(切断障がい)ワールドカップ
日本代表チームは2010年第8回ワールドカップアルゼンチン大会に初出場しました。続いて2012年ロシア大会、そして2014年に開催されたメキシコ大会では、予選グループE組を全勝で突破し、決勝トーナメントでは惜しくもアフリカの強豪アンゴラに0-1で敗れましたが、これまで出場したワールドカップ中では飛躍的な好成績をあげ、日本代表チームの目覚ましい成長に各国より大きな称賛を受けました。

■ AMPFUTBAL CUP 2017
第6回国際アンプティサッカー(切断障がい)トーナメント ポーランド大会
2017年6月にポーランドワルシャワ市で開催された6カ国対抗戦にヨーロッパ以外のチームとして初めて招待され、グループリーグ2位、決勝トーナメントで優勝チームのイングランドに敗れましたが、3位決定戦でアイルランドを破り、第3位を獲得しました。また、大会MVPに日本代表チームの萱島比呂選手が選出され、チームの成績とともに日本のアンプティサッカー(切断障がい)のレベルの高さを示すことができました。

国内大会

■ 日本アンプティサッカー(切断障がい)選手権大会
国内に3チームが設立されたことを受け、2011年12月3日に日本で初めてとなる公式戦「第1回日本アンプティサッカー(切断障がい)選手権大会」が川崎市フロンタウンさぎぬまで開催されました。FCガサルス、TSAFC、FC九州バイラオールの全3チームが参加し、総当り方式で大会が行われ、2勝をあげたFCガサルスが初代日本アンプティサッカー(切断障がい)選手権大会チャンピオンの座に輝きました。2015年からは会場を富士通スタジアム川崎(川崎市)に移し、毎年秋に開催されています。

■ レオピン杯 copa amputee(2014~)
2014年に西日本での普及振興を目的に、大阪にて冠大会として開催されました。2016年の大会からは会場を花博記念公園鶴見緑地球技場に移し、毎年春に開催されています。

データ

【競技人口】100
【指導者ライセンス制度】なし
【審判ライセンス制度】なし
【登録制度】あり(登録者:150名 登録チーム:9チーム)

 出典:公益財団法人日本サッカー協会『障がい者サッカーHANDBOOK』(2017年12月発行)

アンプティサッカー(切断障がい)特定非営利活動法人
日本アンプティサッカー(切断障がい)協会

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