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プレミアリーグ出場チームの現状~サンフレッチェ広島F.Cユース・髙田哲也監督インタビュー
2020年07月15日
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、各種大会は中止・延期となっています。その中で、高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ 2020も中止となり、合同リーグへの移行を検討しています。プレミアリーグに出場予定だったチームはどのような活動をしているのか。今回はサンフレッチェ広島F.Cユースの髙田哲也監督に話を聞きました。
※このインタビューは7月7日(火)にウェブ会議システムを利用して行いました。
――今シーズンから広島ユースの新監督となりましたが、チーム立ち上げ時の手応えはいかがでしたか?
髙田 1月6日に新チームを立ち上げ、1月中はトレーニングマッチはせず体作りを中心に行いました。2月の下旬くらいには強豪チームを集めてフェスティバルをしました。思っていたよりも内容も良く、やろうとしていたことができていました。私は2018、19年と広島のジュニアユースの監督をしていましたが、3年生は一緒に活動したことがない選手たちだったので、最初は僕がどんな人なのか探っているような状態でしたが、プレシーズンの中でお互いの理解も深まった。シーズン開幕が楽しみだなと思っていた矢先に新型コロナウイルス感染拡大のためトレーニングができなくなってしまいました。
――チームの活動を停止したのはいつ頃でしょうか?
髙田 2月の終わりくらいから活動を自粛するチームや学校はありましたが、私たちは広島の山奥で、全寮制ということもあり、影響が少ないと判断して練習は継続していました。3月初旬から学校は長期休暇に入りましたが、クラブとも相談して、プロを目指している子たちなので、手洗いやうがいといった感染予防をしっかりと行ったうえで、練習の許可を得られました。それはありがたいことでしたが、一方で他のチームには少し申し訳ないなという気持ちもありました。しかし、4月に新学年が始まってすぐに学校が休校になり、さらに、使用しているグラウンドも使用禁止になったので、4月上旬から5月17日まで活動を休止していました。
――いつ頃練習は再開したのでしょうか?
髙田 関東や関西から来ている選手も親元に帰していましたが、6月1日から学校が再開するということで、高校と安芸高田市の教育委員会の方とも話をして、感染拡大予防のため2週間前の5月16日、17日に寮に戻ってきてもらいました。寮で予防のため、隔離をしながら学校のオンライン授業を受け、空いている時間でグループ別の練習をしました。筋トレルームや寮の横に1面あるフットサルコート、ランニングコースもありますので、3つ4つのグループに分かれてトレーニングを行いました。その後、6月1日から全体練習を再開しました。
――強制的にサッカーを奪われるような状況だったと思いますが、一時解散時に監督から選手にどのようなことを伝えましたか?
髙田 これから成長していく中で我慢は必要なことです。ただし、自分でできることをしないと戻ってきたときに自分が思っているパフォーマンスを出せません。「ここでどれだけ自分を高めることができるか、ここで大きな差が出るんじゃないか」という話をしました。サッカーができない中で、実家に戻ってリフレッシュするのもありですし、その中でサッカーとどう向き合っていくか見つめ直すいいチャンスでもあります。自分の力を付けていくための休みにしてほしいと伝えました。
――合同リーグという形で目標となる舞台が準備されてきていることに関してはいかがでしょうか?
髙田 プリンスリーグの中には入れてもらえるので、そこに向けてしっかりと準備をしたいと思います。あと3年生は進路のところでトップチーム昇格もしくは大学受験が控えています。東京の大学はコロナウイルスの影響で練習参加ができるかどうか分かりませんが、大会に向けてチームと個人の進路を目標に取り組んでいきます。まだクラブユース選手権が開催されるか不透明ですが、とにかく9月初旬からリーグ戦があるので、そこをしっかりやり遂げて3年生がいい形で終われるようにしたいと思います。
――残りのシーズンで選手にどのようなことを期待し、どのように成長を促していこうと考えますか?
髙田 こういうことになって、サッカーができることに感謝しようと言っています。広島だけでなく、関東や関西からプロを目指してこの環境に飛び込んできてくれているので、モチベーションがないということはないと思うんです。チーム力を上げるのはもちろんですが、個人のスキルベースを上げていくことがチームの成長にもつながるし、自分の将来にもつながっていきます。これから暑くなってきて熱中症にも注意が必要ですが、とにかく日々のトレーニングを100%でやることが一番の成長につながると思うので、それは伝えていこうと思います。
また、トップチームも過密スケジュールなので、ユースからの2種登録という話も出てくると思います。実際に先週も今週もトップの練習に参加していて、そこでプロのすごさを肌で感じて来ている選手もいます。そういうところで揉まれていくことで必ず成長できると思います。それがサンフレッチェのいいところだと思うので、どんどん呼んでもらえるようにしていきたいです。大会は少ないですが、プロという大きな夢があるので、地道にコツコツやっていくしかないと思いますし、彼らをサポートできればと考えています。
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