ニュース
過去最高位に並ぶ4位で大会を終える。茂怜羅オズ選手が大会MVPに ~FIFAビーチサッカーワールドカップパラグアイ2019
2019年12月02日
ラモス瑠偉監督率いるビーチサッカー日本代表は12月1日(日)、パラグアイで開催されているFIFAビーチサッカーワールドカップの3位決定戦でロシアと対戦し、4-5の逆転負けを喫して大会を4位に終わり、惜しくも銅メダルを逃しました。
日本の先制点は、チーム最多得点・6点の茂怜羅オズ選手と5点で2番手の赤熊卓弥選手の連係プレーによって生まれました。第1ピリオドの4分、左サイドのルーズボールに茂怜羅選手が猛然とダッシュ。ほぼ同時にボールに触ったロシア選手を吹き飛ばして前進すると、ゴール前の赤熊選手に絶妙のタイミングでパスを送ります。これを赤熊選手が右足ダイレクトで叩き込み、日本が幸先良く先制しました。
その後はロシアの反撃にあって8分の連続失点でリードを許しますが、2失点目の3秒後に赤熊選手が左サイドから走り込んで強烈なヘディングシュートを決めて同点に追いつきました。そして第1ピリオド終了前には茂怜羅選手が相手選手のファウルでFKのチャンスを得ます。力強い助走から右足を強振するとボールはゴール左に突き刺さり、逆転して第1ピリオドを終えます。
迎えた第2ピリオドの23分には日本が追加点を奪いました。相手左サイドで赤熊選手のゴール前への折り返しを大場崇晃選手がゴールに押し込みリードを2点に広げます。ベンチのラモス瑠偉監督も両手でガッツポーズを繰り返しながら、選手と喜びを分かち合いましたが、そのわずか16秒後にロシアに反撃の1点を喫します。左サイドのゼムスコフ選手が、右サイド後方からのクロスに好反応し、空中のボールを右足でジャンピングボレーシュート。これが日本の右サイドネットに決まり、1点差に追い詰めて活気付くロシアの選手たちと対象的に、やや足取りが重くなった日本の選手たち。その差が、第3ピリオドに出ました。
26分、ロシアのマカロフ選手がリフティングをしながらオーバーヘッドシュートを打つと見せかけ、マーカーの大場選手を振り払ってシュートを放ち、ゴール左に叩き込みました。その後は同点に追いついたロシアの攻勢が続き、29分にGK照喜名辰吾選手がファンブルしたところを見逃さず、ゼムスコフ選手のこの日3点目となるゴールで逆転を許すと、これが決勝点となって4-5で試合は終了。日本は過去最高位である2005年の第1回ワールドカップと同じ4位という結果で大会を終えました。
なお、3位決定戦の後に行われた決勝を6-4で制したポルトガルが優勝、イタリアが準優勝という結果となりました。また、大会テクニカルスタディグループが選出するMVPに、日本の茂怜羅オズ選手が選ばれました。
監督・選手コメント
ラモス瑠偉 監督
試合が終わった瞬間、まだまだ世界の壁は高いと思いました。それでも選手たちは本当に良くやってくれました。2点差がついた瞬間、選手たちに「このまま試合が終わってほしい」という気持ちが生まれ、それが緊張感や焦りとなって気持ちを上手にコントロールできませんでした。日本には「勝ち切れない」という課題があります。ビーチサッカーの環境を整備し、世界相手に経験値を高めていくことが必要だと思います。
FP #5 田畑輝樹 選手(ヴィアティン三重BS)
4位は望んでいた結果ではありません。今は何も考えられないです。それほど悔しいです。13年近く日本代表としてプレーし、今回の4位は一番良い結果かも知れませんが、目指しているものは優勝でしたし、せめてメダルを持って日本に帰りたかったです。今日の試合で明確になったのは、日本は「リードしているチームの戦い方が出来なかった」ということです。ゲームコントロールが課題だと思いました。
FP #9 山内悠誠 選手(東京ヴェルディBS)
ベスト4以上の国に勝つことの難しさを感じました。ロシア戦の結果は妥当だと思います。点の取り方、試合運びなどロシアが一枚も二枚も上でした。ラモス監督は、第一に戦う気持ちを大事にしますが、選手個人のビーチサッカー観を尊重してくれます。それがラモス日本だと思います。
FP #10 茂怜羅オズ 選手(東京ヴェルディBS)
ロシア戦は、ラモス監督の戦術として前目のポジションでプレーしました。日本に来たころと比べて強くなり、ベスト4で満足するのではなく、優勝が見えるところまで来ていると感じています。ビーチサッカーは男子の日本代表やフットサルよりも世界一が近いと思っています。今回はベスト4に入りましたが、これからが大事だと思っています。
スケジュール
FIFAビーチサッカーワールドカップパラグアイ2019 | ||
---|---|---|
11月21日(木) | 5-4 | 第1戦 vs ビーチサッカーパラグアイ代表 |
11月22日(金) | TBC | トレーニング |
11月23日(土) | 4-3 | 第2戦 vs ビーチサッカーアメリカ代表 |
11月24日(日) | TBC | トレーニング |
11月25日(月) | 5-3 | 第3戦 vs ビーチサッカースイス代表 |
11月26日(火) | TBC | トレーニング |
11月27日(水) | TBC | トレーニング |
11月28日(木) | 3-2 | 準々決勝 vs ビーチサッカーウルグアイ代表 |
11月29日(金) | TBC | トレーニング |
11月30日(土) | 3-3 1PK2 |
準決勝 vs ビーチサッカーポルトガル代表 |
12月1日(日) | 4-5 | 3位決定戦 vs ビーチサッカーロシア代表 |
※時間はすべて現地時間です。
※スケジュールは、チームのコンディション等により急きょ変更となる場合があります。
FIFAビーチサッカーワールドカップパラグアイ2019
大会期間:2019/11/21(木)~2019/12/1(日)
関連ニュース
- 日本代表 2019/12/01 日本代表、決勝進出ならず。PK戦の末、ポルトガルに惜敗。3位決定戦へ。 ~FIFAビーチサッカーワールドカップパラグアイ2019
- 日本代表 2019/11/29 9大会ぶり2度目の準決勝進出 ~FIFAビーチサッカーワールドカップパラグアイ2019
- 日本代表 2019/11/26 3戦全勝で準々決勝進出を決める ~FIFAビーチサッカーワールドカップパラグアイ2019
- 日本代表 2019/11/24 大会2連勝、茂怜羅の決勝点でアメリカに4-3で勝利 ~FIFAビーチサッカーワールドカップパラグアイ2019
- 日本代表 2019/11/22 大会初戦、ホームのパラグアイに劇的勝利 ~FIFAビーチサッカーワールドカップパラグアイ2019
最新ニュース
- 選手育成 2024/12/26 2024年JFA・Fリーグ特別指定選手に山﨑総徳選手(栃木シティフットサルクラブ)を認定
- 大会・試合 2024/12/26 浦和LとC大阪が決勝進出 高円宮妃杯 JFA 第29回全日本U-15女子サッカー選手権大会準決勝
- 大会・試合 2024/12/26 決勝のカードは浦和vsG大阪に決定 高円宮杯 JFA 第36回全日本U-15サッカー選手権大会準決勝
- 指導者 2024/12/26 2025年度 JFA ゴールキーパーAライセンスコーチ養成講習会 開催要項
- 2024/12/26 【心をひとつに~能登半島復興へ】第1回「僕たちは能登の人々と共に戦う」ツエーゲン金沢・廣井友信クラブキャプテン