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【Match Report】U-17日本代表 第3戦でコモロに勝利しアルジェリア遠征を優勝で締めくくる
2023年03月31日
アルジェリアの親善大会に参加しているU-17日本代表は3月28日(火)、最終戦のU-17コモロ代表戦に臨みました。第2戦の翌日には在アルジェリア日本大使館にて夕食会を開催して頂きました。慣れないアフリカの環境で約1週間を過ごしてきた選手たちでしたが、久しぶりの日本食と大使館職員やご家族のおもてなしに、リフレッシュすることができた様子でした。
U-17日本代表は最終戦までに1勝1分、開催国のU-17アルジェリア代表と得失点差で並び、同率1位の状況で優勝をかけて臨みました。森山佳郎監督から「優勝を意識すると少しでも得点を多く取りたい状況だが、たくさん点を取って勝ってやろうという気持ちで試合に入ると逆の結果になってしまうことが多い。まずは勝利することに集中しよう」と選手たちを試合に送り出します。
コモロはアフリカの島国ですが、選手は全員フランス国内でプレーし、アフリカ特有の身体能力とフランスサッカーが融合したスタイルの対戦相手になります。試合は相手の素早い出足を前に縦パスが入らず、なかなか良い形を作ることができません。11分には自陣でのパスミスからあわや失点というシーンでしたが、この日キャプテンマークを巻いたGK雨野颯真選手(前橋育英高)の好セーブで失点を許しません。この遠征期間中にトレーニングしたセットプレーからチャンスを作るも得点は奪えず、逆に鋭いカウンターからスピードのある相手FWに抜け出され決定機を作られますが、ここもGK雨野選手の飛び出しで事なきを得ます。
ハーフタイムに3人の選手を交代して攻勢に出ると、交代で入ったばかりの柴田翔太郎選手(川崎フロンターレU-18)の鋭いクロスに高岡伶颯選手(日章学園高)が飛び込み先制。後半早々に試合が動きます。53分にはゴール前でピンチを迎えますが、大石優生選手(三菱養和SCユース)が体を張ったスライディングで防ぎます。しかし53分には相手コーナーキックから失点し1-1の同点とされてしまいます。日本も55分にコーナーキックから逆サイドに流れたボールに再び高岡選手が合わせて2-1とリードを奪うと、その後流れに乗った日本は68分に名和田我空選手(神村学園高)が決めて3-1とします。コモロも反撃を狙いますが、この日ボランチに入った宮川大輝選手(ガンバ大阪ユース)を中心に中盤でうまくゲームを落ち着かせると、相手にペースを渡しません。
73分にはコーナーキックのこぼれ球を拾いクロスを入れると最後はファーサイドで小杉啓太選手(湘南ベルマーレU-18)が合わせて4-1。84分にはGK雨野選手のスローを起点にカウンターを仕掛けると高橋旺良選手(中央学院高)が抜け出すと、鮮やかなループシュートを決めて5-1。その直後の86分にも佐藤龍之介選手(FC東京U-18)のスルーパスに抜け出した道脇豊選手(ロアッソ熊本)が1対1を決めて6-1。今回の遠征が初招集となる選手たちの活躍もあってコモロに6-1と大勝し、2勝1分けの優勝で大会を終えました。
また日本に帰国した30日には、6月のAFC U17アジアカップ(FIFA U-17ワールドカップに向けたアジア最終予選)の組み合わせ抽選が行われ、U-17日本代表はインド、ベトナム、ウズベキスタンと同組になりました。遠征を終え成田空港に帰国したタイミングで抽選結果を知った選手たちも大会に向けてよりいっそう気持ちが高まった様子で、「初戦はウズベキスタン代表。絶対に昨年の借りを返そう(昨年8月のウズベキスタン遠征にて0-3で敗戦)」と遠征を締めくくりました。
国際親善試合 ~アルジェリア遠征~
U-17日本代表 6-1(0-0,6-1) U-17コモロ代表
スターティングメンバー
GK 1 雨野颯真(前橋育英高)
DF 2 吉永夢希(神村学園高)
DF 5 土屋櫂大(川崎フロンターレU-18)
DF 3 本多康太郎(湘南ベルマーレU-18)
DF 4 大石優生(三菱養和SCユース)
MF 6 宮川大輝(ガンバ大阪ユース)
MF 7 望月耕平(横浜F・マリノスユース)
MF 8 矢田龍之介(清水エスパルスユース)
FW 9 名和田我空(神村学園高)
FW 11 高岡伶颯(日章学園高)
FW 15 良知英祥(藤枝東高)
交代
HT DF 5 土屋櫂大 ⇒ DF 16 柴田翔太郎(川崎フロンターレU-18)
HT DF 3 本多康太郎 ⇒ DF 18 小杉啓太(湘南ベルマーレU-18)
HT MF 8 矢田龍之介 ⇒ MF 10 佐藤龍之介(FC東京U-18)
61分 FW 15 良知英祥 ⇒ MF 13 高崎天史郎(QUON FD)
69分 FW 11 高岡伶颯 ⇒ MF 19 高橋旺良(中央学院高)
79分 FW 9 名和田我空 ⇒ FW 17 道脇豊ロ(ロアッソ熊本)
監督・選手コメント
森山佳郎 監督
U-17日本代表は昨年12月のパラグアイ遠征以来となるアルジェリア遠征を行いました。大会である4カ国対抗トーナメントでは開催国アルジェリアとアフリカの強豪マリ、新興国のコモロと対戦し、2勝1分と見事優勝することが出来ました。
初戦のマリ戦から激しいタフなゲームを演じ逆転勝利。2戦目の開催国アルジェリア戦では相手の爆発的なカウンターの餌食になり一時は0-3と3点のビハインドとなりましたが、終盤怒涛の反撃で何とか3-3に追いつき、最終戦に望みをつなぎました。最終戦では前半は厳しい展開を強いられますが、後半スタートから交代選手の活躍もあり次々と得点を挙げ、終わってみれば6-1で快勝し優勝することができました。
まだまだ局面では球際の弱さやマンツーマン等のプレッシャーやコンタクトを受けた中でのプレーや判断の質など、課題も少なくありませんが、攻守において相手に襲いかかるというコンセプトの中、選手たちはかなり高いレベルでハードワークをしてくれましたし、少なからぬ確かな成長を遂げてくれたと確信しています。
8時間(実際は夜22:00の試合だったこともあり、4時間プラスの時差12時間で行動していました)、丸1日以上の移動を終えると、選手たちは週末のリーグ戦開幕を迎えることになります。心身共にかなりのタフさが要求される状況ですが、アジア最終予選やU-17ワールドカップへ向けて、さらに自分に厳しく成長速度を上げていってほしいと願っています。
この度は大会開催運営や選手の派遣等にご協力頂きました関係各位の方々に心より感謝の気持ちを述べさせていただき、報告に変えさせてもらいたいと思います。本当にありがとうございました。
DF #4 大石優生 選手(三菱養和SCユース)
優勝するには点差をつけて勝つ必要がありましたが、試合前のミーティングで監督から「たくさん点を取ろうと思ったら勝てないからまずは勝とう」と言われていたので前半0-0でしたが、焦ることなくうまく切り替えて後半に入れました。そのおかげで後半開始早々に得点をあげましたが、またすぐにセットプレーから失点してしまいました。ただ交代選手の活躍もあり、立て続けに得点し6-1で勝利する事ができました。チームとしても「1試合ごとに成長する」事がコンセプトのひとつで、そこも達成できたと思います。
個人としての課題が露骨に出た試合でしたが優勝がかかった試合で代表デビューできたことを嬉しく思います。かなり苦しむ時間が多い遠征になりましたが大きく成長できました。アジア最終予選の組み合わせも決まったので、まずはしっかり個人として成長して勝利に貢献できるように日々頑張りたいと思います。協力してくださった方々ありがとうございました。
MF #19 高橋旺良 選手(中央学院高)
初めての代表参加となりましたが、12日間とてもいい経験をすることができました。初めての海外遠征でアフリカの国々と対戦し、環境の違いや、アフリカの選手たちの身体能力を経験できたのはとても良かったと思います。またこうして海外の選手との対戦を通じて、これまで以上に海外のサッカーに興味を持ちました。今後もこの経験を生かして頑張ります。
FW #11 高岡伶颯 選手(日章学園高)
今回の試合は優勝がかかった試合だったので、ボールを追いかけてゴールを決めて自分がチームを勝たせるという意気込みで試合に臨みました。最初はあまりペースをつかむことができず、自分のボールロストも多く、課題だと感じました。もっと貪欲にゴールを狙おうと思い後半に臨むと、サイドからいいクロスが入ってきてうまく足で合わせることができ、1得点を決め、次はコーナーキックに体を投げ出し2得点目を決めることができました。この日2得点を取れたのはよかったですが、もっと改善すべき所も見つかり、前から襲い掛かるプレスを意識して力をつけていきたいと思います。
国際親善試合 ~アルジェリア遠征~
2023年3月22日(水) 22:00 キックオフ予定(日本時間 3月23日(木) 6:00)vs U-17マリ代表
会場:Stade Tchaker(アルジェリア)
2023年3月25日(土) 22:00 キックオフ予定(日本時間 3月26日(日) 6:00)vs U-17アルジェリア代表
会場:Stade 5 Juillet(アルジェリア)
2023年3月28日(火) 22:00 キックオフ予定(日本時間 3月29日(水) 6:00)vs U-17コモロ代表
会場:Stade Tchaker(アルジェリア)