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前田大然選手(CSマリティモ) ポルトガルの現状とサッカーファミリーへのメッセージ

2020年04月30日

前田大然選手(CSマリティモ) ポルトガルの現状とサッカーファミリーへのメッセージ

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、多くの方が自宅待機をされています。ここでは前田大然選手(CSマリティモ)にポルトガルの現状とサッカーファミリーへのメッセージを聞きました。

※このインタビューは4月15日(水)にウェブ会議システムを利用して行いました。

――前田選手が所属するCSマリティモはポルトガル本土ではなく、マデイラ島に本拠地があります。新型コロナウイルスの影響はいかがでしょうか?(マデイラ島は首都リスボンから南西に約1000km、人口は約26万人)

前田 ポルトガル全体では感染者が増えていますけど、この島は比較的、落ち着いています。とはいえ外出は制限されていて、スーパーマーケットに行ったり、散歩をしたりといった程度しかできないです。外でランニングをしたり、ボールを蹴ったりはできます。

――クラブの現状はいかがでしょうか。

前田 シーズンオフのような形です。リーグ戦が再開されて2019-20シーズンが終わったとしても、すぐに次のシーズンが始まる可能性があるので、今のうちにオフを取っておこう、という感じになっています。

――ご自宅ではトレーニングされているのでしょうか。

前田 チームから与えられる自主トレーニングのメニューがあるので、オンラインで集まってやっています。以前は全員参加でしたが、今はチームがオフの形を取っているので、自由参加となっています。それでも半分以上は参加しています。今日もこのあと11時からあるので参加しますよ。メニューは体幹トレーニングとか、屋内でできる筋力トレーニングです。チームメートとはその時にコミュニケーションを取るぐらいですね。

――ポルトガル語は上達しましたか?

前田 家族がこちらに来る前はけっこう勉強していたんですけど、今は子どもがいるので、どうしても勉強時間が短くなっています。日常会話は、単語を拾いながら相手が何を言っているのかなんとなく理解できる程度になってきました。

――チームメートにはブラジルやアルゼンチンなどポルトガル国外の選手も所属していますが、皆さんマデイラ島に残っているのでしょうか。

前田 飛行機が飛んでいないので、いまは島から出られないんです。もう少ししたら飛び始めるという話もありますが、リーグ戦が再開されると忙しくなるので、僕もしばらく日本には帰れないでしょうね。

――外で思い切りサッカーができない状況ですが、メンタル面はいかがでしょうか。

前田 もちろんサッカーはやりたいですけど、家族と一緒にいる時間が増えたとポジティブに考えています。

――海外での生活で困ることはありますか?

前田 困ることだらけです(苦笑)。ポジティブに考えないとここではやっていけないので、気持ちだけは切らさないようにしています。

――今年、予定されていた東京オリンピックは延期となりました。率直な気持ちを聞かせてください。

前田 状況が状況ですし、さらにパワーアップできるチャンスでもあるので、逆に良かったかな、と思うようにしています。(23歳以下の年齢制限は)そこはあまり気にしていないです。なるようになるし、無理だったら無理、行けるなら行きたい、というスタンスですね。

――最後に、サッカーファミリーへのメッセージをお願いします。

前田 ヨーロッパにいて強く感じるのは、とにかく家にいるのが大事だということ。こちらの人たちは本当に必要最低限の目的でしか外に出ないので、そのぐらいの気持ちを日本の方々にも持ってほしいです。自分の親しい人に感染させてしまうのはつらいので、家にいることを心掛けてください。僕は子どもと遊んだり、ご飯を作ったりしています。日本の皆さんもそういうリラックスできる方法を見つけてこの大変な時期を一緒に乗り越えましょう。

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