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FIFA Technical Leadership Diplomaモジュール2を日本で開催

2023年12月15日

FIFA Technical Leadership Diplomaモジュール2を日本で開催

12月4日から9日の期間で、FIFA Technical Leadership Diplomaのモジュール2を高円宮記念JFA夢フィールドをメイン会場として開催しました。

FIFA Technical Leadership Diplomaは、各国のテクニカルリーダーのための「世界的に認められた資格」となることを目指してスタートした取り組みであり、加盟協会内のテクニカルリーダーが直面する特有の課題と機会に対処するための能力を備えるべく、次の5つのコア領域に基づいてセッションが展開されます。

Technical Leadership
High Performance
Coach Education
Amateur Football
Management

今回は、4つのモジュールを約1年半をかけて展開していくコースの中で、ブラジルに次ぐ2つ目のモジュールが日本で実施されたものです。ブラジル、アルゼンチン、クロアチアなど世界各国から選ばれたテクニカルリーダー25名に、FIFAエキスパートチームと、総勢約40名が来日しました。日本からはFIFA Technical Leadership Expertとして小野剛副技術委員長、そして影山雅永ユース育成ダイレクターが参加し、各国のテクニカルダイレクターなどの参加者とともにワークショップやディスカッションを行うほか、日本サッカーやJFAの歴史、選手育成の幅広いパスウェイ、長期ビジョンに立ったナショナルフットボールフィロソフィとしてのJapan’s Wayといったプレゼンテーションを行いました。

また、期間中はコア領域に関するレクチャーやワークショップのほか、日本を学ぶためのセッションとして“Cultural Day”が設けられました。この日は、相撲部屋の稽古視察や、トヨタ自動車様による「カイゼン」をはじめとする企業の取り組みに加え、宮本専務理事や元なでしこキャプテンの澤穂希さんを招いた日本サッカー界のレジェンド・トークなども行われ、日本の文化・伝統に触れながら、これまでの発展を支えてきた要因のヒントを得るためのセッションが展開されました。

「Kaizen」をはじめ「Omotenashi」「WA;和」「MA;間」など、日本の伝統/文化の要素を存分に盛り込んだ内容で設計されており、FIFAが日本で本モジュールを開催する意義を最大限に発揮しようとする姿勢が強く感じられました。

参加者は常にインプットとアウトプットを繰り返す非常にインテンシブな6日間をこなし、最終日となる12月9日には国立競技場で天皇杯決勝を観戦して今回のコースを終了しました。

本プログラムのリーダーであるFIFAのJamie Houchen氏は、今回のモジュールについて次のように語りました。

「日本におけるモジュール2の成功は、この国が卓越した成果をあげるための最高の場所であったことを証明しました。日本独特の文化や伝統、長期的な計画や総合的なクオリティマネジメントに学びの焦点を当てることで、参加者全員が、自分たちとは異なる文化における卓越性とはどのようなものかに目を向けることができました。最も重要なのは、これらの教訓を自分たちの組織に還元するためにどうすればいいのかを真剣に考え、プランを創り上げることができたことです。」

第3モジュールは来年5月にオランダで、最終モジュールは12月にスイスのFIFAヘッドクオーターにて行われます。

参加者コメント

Ali Mwebe テクニカルダイレクター(ウガンダFA)
千葉で開催された第2モジュールは、FIFAテクニカル・リーダーシップ・ディプロマ2023/24の1年半の旅の中で、いつまでも忘れられない思い出になると思います。最高の講師陣が、テクニカル・プロジェクト、マネジメント、リーダーシップ・スキルに関する最高のノウハウを教えてくれました。また、参加者がグループや個人間で交流する機会も増え、サッカーの発展に関する知識を最大限にやり取りすることができました。
日本サッカー協会から参加したリーダーやスタッフは、一流の「おもてなし」の精神で参加者を温かく迎えてくださり、私達の滞在を特別なものにしてくれました。
私達は、特に「カイゼン」(絶え間ない改善による成功)の哲学をはじめ、日本の豊かな文化について多くを学びました。これは、私の国でのサッカーの発展に向けたプロジェクトを実行するにあたり、生活や精神のさらなる充実に向けて即座に応用できるものであると思います。

Mauricio Marques FIFA Expert(FIFA)
日本での経験は、各国からのテクニカルリーダーたちだけでなく、チューターやプレゼンターである私たちにとっても非常に充実したものでした。たとえば、JFAのベストプラクティスを知ることができたことは、またとない学びの機会でした。特に、私の専門分野であるコーチ教育の観点では、今回参加してくれた小野剛氏や影山雅永氏が、テクニカルリーダーたちに自らの経験を惜しみなく話してくれました。これは書物からでは得られない知識であり、受講生やチューターが容易に実生活に生かせるものであったことは間違いなく、コーチエデュケーターとしての専門的なスキルや姿勢を向上させる機会となりました。

Dan Parnell FIFA Expert(FIFA)
今回の訪問では、サービス、チームワーク、包括性、カイゼン、そして絶え間ない改善の追求を通じた卓越性への強いコミットメントを目の当たりにし、日本文化の核となる考え方について深い洞察を得ることができました。尊敬するタケシ(小野剛)さん、カゲ(影山雅永)さん、そして事務局チームを含めた日本サッカー協会は、受講生たちに多様な文化や環境を学ぶ特別な場を提供してくれました。我々に変化をもたらしてくれるであろうこの経験は、各受講生が自己を省みることを促し、世界のサッカー界におけるテクニカルリーダーとしての役割に今回の貴重な教訓をどのように戦略的に統合できるかを考える機会を与えてくれました。日本サッカー協会の皆さまの快いもてなしと、誠実で謙虚な姿勢をもって今回のコースを充実したものにしてくださったことに、心から感謝いたします。

JFAからの参加者コメント

小野剛 FIFAテクニカルリーダーシップエキスパート、JFA副技術委員長(JFA)
今回、世界各国からのテクニカルリーダーたちを招いて、日本においてディプロマコースを開催できたことは大きな喜びであり、また意義深いことだったと思います。FIFAチームが我々の文化・伝統をここまでしっかり入念にリサーチした上で、プログラムに反映させてもらったこと自体大きな驚きでしたが、それに応じる形で各国のリーダーたちが、ベストプラクティスに学びながらもコピー&ペーストに頼らず、独自のディベロップメント・プランを築き上げていく大きなきっかけになっていく姿を見ることができたのは、まさに本モジュールの成功を物語るものだったと思います。
この1週間での学びとともに、世界各国のリーダーたちとの絆は、私たちにとってかけがえのない財産になると信じています。
来日してくれたリーダーたち、FIFAエキスパートチーム、そして運営に携わってくれたJFAスタッフにお礼申し上げます。

影山雅永 ユース育成ダイレクター(JFA)
今回このディプロマコースが日本で開催されること自体が素晴らしいことですが、私自身が他国のリーダーたちとともにメンバーの一員として参加できたことを感謝いたします。日本の文化をリスペクトして頂き、そしてプログラム内容にも反映していくFIFAのスタッフは驚きと感動でしたが、我々日本サッカーに対する各国のテクニカルリーダーたちのリスペクトもまた相当なものでした。彼らに無い我々の強みを生かしながらさらにどのような戦略を持って前進して行くのかを深く考えさせられた一週間でした。
実際は言語の問題、思考回路の問題でアップアップの状態での一週間でしたが、終了した後の疲労感とともに彼らと過ごした濃密な日々への感謝と充実感を感じています。この学びに感謝し日本サッカーに還元していきたいと思います。

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