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SAMURAI BLUE森保監督、ガーナ戦で勝利とチームの積み上げを目指す
2022年06月10日
SAMURAI BLUE(日本代表)は6月9日(木)、キリンカップサッカー2022初戦のガーナ代表を翌日に控えて試合会場のノエビアスタジアム神戸にて公式練習に臨み、森保一監督は「タイトルをかけた戦い。結果を目指し、チームとして積み上げができる試合にしたい」と抱負を述べました。
11月開幕のFIFAワールドカップカタール2022へ向けて、4連戦の強化試合に臨んでいる日本は、2日のパラグアイ代表(4-1)、6日のブラジル代表(0-1)とのキリンチャレンジカップ2022での対戦を経て、6年ぶりに開催される4カ国対抗のキリンカップサッカーに臨みます。
強化試合の前半戦を1勝1敗として、森保監督は「いい形でここまでの2試合をできている」と話し、チームとしてのプレーや選手個々のパフォーマンスのチェックに収穫ありとの手ごたえを示しています。
今回対戦するガーナについては、「個々の技術が高く、ゴールに向かうパワフルなプレーができるチーム」という印象を明かし、その上で、日本のシュート数が4本にとどまったブラジル戦の攻撃面の課題改善を念頭に、「シュート数をもっと増やせるようにガーナ戦でトライしてほしい」と選手たちに求めました。
また、指揮官は「ブラジル戦から選手を替えたい」とも話しており、この2試合とは異なる先発メンバーで新たな組み合わせを試す可能性を示唆しています。
過去4度のアフリカ・ネーションズ・カップ優勝を経験しているガーナは、今年1月に開催された大会では8大会ぶりのグループステージ敗退でしたが、3月末に終了したワールドカップ予選では最終の3回戦でナイジェリアを退けて、2大会ぶり4度目の出場を決めました。
今回のキリンカップにも出場しているチュニジアをはじめ、カメルーン、セネガル、マリ、モロッコとともに臨む本大会ではポルトガル、韓国、ウルグアイと対戦する予定で、現在チーム強化を図っています。直近の試合は6月5日で、アフリカ・カップ・オブ・ネーションズ2023予選で、中央アフリカとのアウェイ戦を1-1で引き分けました。
ガーナ代表のナナ・オットー・アッド監督は、負傷のために主力数名を招集できなかったと明かしましたが、「本大会への時間はあまりない。今回の大会参加も準備のひとつだ。タフになると思うが良い試合をしたい」と話しています。
日本とガーナの対戦はガーナが勝利(2-0)した2018年5月のキリンチャレンジカップでの顔合わせ以来で、通算成績は日本の4勝3敗。最新FIFAランキングでは日本の23位に対して、ガーナは60位です。
チームは快晴のさわやかな気候のなか、夕方から試合会場のノエビアスタジアム神戸にて公式練習に臨みました。報道陣に公開された冒頭15分では、フィールドプレーヤーは吉田麻也選手(サンプドリア)らを先頭にしたランニングや、狭いエリアでのボール回しなどを実施。GK陣は近い距離からのグラウンダーのボールや左右からのクロスボールのキャッチングで動きを確認しました。その後は非公開として最終調整を行いました。
今季Jリーグで現在10ゴールを挙げて得点ランクトップの上田綺世選手(鹿島アントラーズ)は、「良い準備をして、チャンスを貰えたら自分の力を100%発揮したい」と話しています。
キリンカップサッカー2022は10日(金)に開幕。大会初日は、ノエビアスタジアム神戸でチリ代表とチュニジア代表が第1試合(15:15キックオフ)で対戦し、日本代表とガーナ代表は第2試合(18:55キックオフ)します。それぞれの試合結果によって、大阪のパナソニック スタジアム 吹田で行われる14日(火)の試合で勝者は決勝、敗者は3位決定戦へ進みます。
コメント
森保一 SAMURAI BLUE(日本代表)監督
キリンカップサッカーはタイトルをかけた戦いです。明日のガーナ戦に勝って、決勝でも勝ってタイトルを掴み取り、サポーターのみなさんに喜んでいただける結果を出せるように、最善の準備をしてベストを尽くして戦いたいと思います。今回の代表ウィークのここまでの2試合で、チームとして試す部分と選手個々のパフォーマンスを見て試すという部分で良い試合ができています。明日のガーナ戦も結果を目指しながら、チームとして積み上げができるような試合にしたいと思います。
奪ったボールをできるだけ速く攻撃に結び付けること、相手のプレス回避をして、あるいはボールを保持して相手を崩して、ゴールに向かっていくところは、明日の試合でも相手のプレッシャーをかいくぐりながら速攻遅攻ができるように、さらにレベルアップしていきたい。
ブラジル戦ではシュート数が相手の18本に対して日本は4本でした。選手たちにはガーナ戦ではシュート数を増やすことにトライしてほしいと思います。ダイレクトにゴールに直結するプレーをやっていけるようにしたい。サイド攻撃では得点に至ってもおかしくないチャンスを作れていましたが、中央から良い形を作れませんでした。中央から背後を突く起点を作る部分とサイドから攻撃を仕掛ける部分は、チームの戦術的共有認識として持てるように、私が選手たちに働きかけていかなければいけないと思っています。
本大会のメンバー構成は、このグループ以外にもワールドカップのメンバー入りの可能性のある選手がいると思いますが、基本的には今回活動してくれている選手たちが中心となると言えます。今回招集している選手をできるだけ試して、選手を融合させていくところを見ていきたいですし、ブラジル戦から選手を替えて、スタートで出場機会を得ていない選手にスタートからプレーしてもらえるようにしたいと考えています。
DF #3 谷口彰悟 選手(川崎フロンターレ)
ブラジル戦は球際の強さやずるがしこさ、ファウルをとられないくらいのちょっかいを出す駆け引きとかはイメージした通りでしたし、外から見ていて、選手一人ひとりが同じ絵を持っているのも感じられたので、すごく勉強になりました。出場機会はなかったですが、差の大きさを痛感しました。個人でできることを増やしていかないとならないですし、あれぐらいのプレッシャーの中でもビルドアップを確実に相手陣地へ持っていく作業の精度とその回数を増やさないといけない。できるだけ高い位置でひっかけてショートカウンターを狙うことができるようになれば、強豪相手でも相手を脅かせる試合ができるのではと感じました。ガーナ戦に出場できたら、ゼロで抑えるのが仕事。そこを果たして、ビルドアップでの自分の持ち味は示して、チームに変化をもたらしたいと思っています。
DF #26 伊藤洋輝 選手(VfBシュツットガルト/ドイツ)
ブラジル戦では、あれが世界基準で、すべてにおいて差があると感じました。これから自分たちがどう勝っていくかを考えると、所属チームで一人ひとりがより差を縮めることをもっと考えてやっていかないとならないと思いました。カゼミロ選手やミリタン選手とか対人の強さがあります。同じ守備的な選手としては自分との差をもっと縮めていかないとならないと感じました。三笘選手と南野選手はタイプが違って、三笘選手はドリブルで外から仕掛けるのが一番のストロングですし、南野選手は真ん中でもプレーできます。そこは、自分が左に入ったら、前線のポジショニングやボール状況をみながら、その状況に応じてポジションを変えていければと思っています。試合になるとプレッシャーもかかりますが、もっと状況を読める選手になりたいですし、そのなかで自分の良さでチームに影響を与えられるように、もっと持ち味を出せるようにやっていきたいと思っています。
MF/FW #15 三笘薫 選手(ユニオン・サンジロワーズ/ベルギー)
ブラジル戦を経験して、スピードやフィジカルをつけることはもちろん、判断のスピードを上げることやポジショニングの修正など、相手が格上でもピッチ内で冷静に自分たちが優位にもっていけるように、思考のところは改善できることが多かったのではないかと思っています。途中出場で時間もないなか、もう少しシンプルにプレーしても良かった。周りを見るところが足りなかったと感じました。ガーナはスピードやフィジカルは高いと思いますし、ブラジルの選手よりスピードの速い選手は多くいると思うので、そういう相手とやるのはいい機会です。自分がスピードで勝てない相手にどう打開していくかは鍵になりますし、そういうところを見せていかないといけないと思っています。本大会までの時間で、自分のプレーの幅を広げて相手に怖い存在と認識させるようにプレーすること、シュートやドリブル、クロスのバリエーションと質を上げることが必要だと思っています。
MF/FW #25 上田綺世 選手(鹿島アントラーズ)
ブラジルはレベルの高い相手で、試合の入りのところでピンチもありましたし、相当な強度だったと思います。自分はプレーのチャンスを貰えなかったですが、準備はしていました。強豪との対戦ではメンバー全員の力が必要になる総力戦なので、そういう意味では本戦に可能性を見せたのではないかと思っています。三笘選手や堂安選手もそれぞれ特長ややりたいプレーが違いますが、(一緒にプレーする場合には)互いの特長を引き出せたらいいと思っています。本大会へ向けてメンバー争いという感覚は僕にはありません。自分がチャンスを貰えたら良いパフォーマンスができる準備をして臨みたい。シュートは量を打たないと上達しませんし、意識以上に感覚がプレーに出ます。練習し続けて咄嗟の反射でできるようにならないと成功しないので、その幅を練習で広げていかないとならないと考えています。
ナナ・オットー・アッド ガーナ代表監督
今回、日本で伝統的な大会への参加で、世界のチームとの対戦の機会を得ることができました。我々には良いチャレンジの機会です。日本のブラジル戦も見ましたが、遠藤選手など欧州でプレーしている選手も多く、ブラジル戦も非常によいスコアでした。ワールドカップで同組の韓国と日本とはプレースタイルが違いますが、ディシプリンや仕事への倫理観などは共通していると思うので、組織的な面について学ぶことができればと思っています。日本はハイプレスをかけて運動量も豊富でポジションが流動的で、ボールを持たせると危険です。タフな試合になると思いますが、いい試合を期待しています。
2022年6月10日(金)、6月14日(火)
会場:兵庫県/ノエビアスタジアム神戸、大阪府/パナソニック スタジアム 吹田
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