JFA.jp

JFA.jp

EN

SAMURAIBLUE

ホーム > SAMURAI BLUE > 最新ニュース一覧 > 【SAMURAI BLUEを支えるスタッフ】シェフ 西芳照氏インタビュー

ニュース

【SAMURAI BLUEを支えるスタッフ】シェフ 西芳照氏インタビュー

2022年11月07日

【SAMURAI BLUEを支えるスタッフ】シェフ 西芳照氏インタビュー

SAMURAI BLUE(日本代表)の勝利に向けて選手をサポートするチームスタッフにスポットライトを当てたシリーズ。第2回はシェフの西芳照氏に話を伺いました。

※このインタビューは2022年10月20日にオンラインで実施しました。

第1回はこちら

栄養士とタッグを組んでチームを支えていく

――2004年よりSAMURAI BLUE(日本代表)の専属シェフを務める西芳照さんですが、どのようなきっかけで「料理人」になったのでしょうか。

西 大学受験に失敗して予備校へ通っていたころ、友人に居酒屋の配膳仕事を手伝ってくれないかと頼まれたのがきっかけで、調理場の仕事の方が面白そうだなと思って、そこからやり始めたんです。料理を作る楽しさに目覚めちゃいましたね。

――最初は京懐石料理を学んで都内の店を切り盛りしていたと聞いています。1997年に故郷の福島県でオープンしたJヴィレッジの調理スタッフとして働くようになってサッカーとの接点が生まれます。

西 Jヴィレッジのことをホテルだと思っていましたから、サッカーのナショナルトレーニングセンターだなんて知らなかったんですよ。1999年に総料理長になって、一般のお客さんとアスリート両方の食事を作っていかなければならなくなり、栄養士さんと一緒にアスリート用のメニューを考えていきました。それまでカロリー計算をしたことはほとんどなかったですし、ビタミンB1、カルシウム、鉄分などを摂取するにはどのような料理がいいか、そういうことから始めていきました。

――サッカーとの接点が生まれ、次にSAMURAI BLUEとのつながりができます。

西 アテネオリンピックに向けたアジア最終予選の前半はアラブ首長国連邦で行われましたが、ここでU-23日本代表が集団食中毒になってしまいました。二度とこのようなことがあってはならないということで、私のところに話が来ました。最初の遠征が2004年3月のシンガポール戦でした。ビュッフェスタイルでメニューも決められていたんですが、用意したステーキとパスタを全然食べてもらえなかった。早めに作っておいたので、料理から湯気も出ないし、いわゆるシズル感がない。もちろん安全、安心が最も大切なことですが、栄養面だけじゃなくおいしさも重要。どうやったら食べてもらえるかを考えました。

――その答えが、ステーキやパスタなどを選手の目の前で作るライブクッキングだったということですね。

西 目の前で作ると食欲をそそることができますし、温かいものを温かいうちに食べてもらうことがやっぱり一番ですからね。

――栄養面に気を使う監督も少なくありませんが、森保一監督からはどのような要望がありましたか。

西 特にはありません。森保さんは2018FIFAワールドカップロシアにコーチングスタッフとして参加されていましたから、私の料理やスタンスも全部分かってもらっていますし、「全部任せます」と言ってもらっています。これまでのチームと異なる点が一つあるとすれば、糖質補給の観点から練習後、試合後に甘酒を提供していることです。

――選手個々からリクエストはありますか。

西 吉田麻也選手からは、朝食用にヨーグルト、ケール、ブルーベリー、昼夜はベリー類を頼まれていますし、長友佑都選手からは「1日2回、青魚の料理を出してほしい」と言われています。若い選手では堂安律選手から「ビーツを温野菜で出してほしい」といったリクエストもありました。やはり選手の皆さんはコンディションを気使って、栄養価の高いものを望んでいますね。

――今回のFIFAワールドカップカタール2022では、食事面でどのような準備を進めていますか。

西 9月のドイツ遠征の帰りにドーハに行き、(宿泊するホテルの)レストランを見せてもらいました。調理場のスタッフもたくさんいますし、現地のシェフも協力的なので何の心配もいらないと感じています。食材に関してはほとんど現地で買えるので、発芽玄米や甘酒など向こうでは手に入らないものだけ持っていく予定です。

――ハンバーグやうなぎのかば焼き、カレーライスなどの人気メニューは今回も健在でしょうか。

西 それらを外してしまうと、チームからクレームが来ちゃいます(笑)。ハンバーグや銀だらの西京焼きがあって、試合前日はうなぎのかば焼き、試合が終わったらカレーライス。これでは飽きるんじゃないかと思って、一度ルーティンを崩したら「何で出ないんですか」と、選手たちから怒られまして。良いパフォーマンスを発揮してもらうためにも、きちんとルーティンを守ってやっていきたいと思っています。

――西さんにとって5度目のFIFAワールドカップになります。

西 調理のできる栄養士さんとタッグを組んで、チームを支えていきたいと考えています。私個人としては専属シェフの仕事は今回で最後にしたいな、と。チームの皆さんと同じく私も退路を断って、集大成という気持ちで精いっぱいやりたいと思っています。

FIFAワールドカップカタール2022

大会期間:2022年11月20日(日)~2022年12月18日(日)
グループステージ
第1戦 11月23日(水) 16:00[現地時間] vs ドイツ代表
第2戦 11月27日(日) 13:00[現地時間] vs コスタリカ代表
第3戦 12月1日(木) 22:00[現地時間]  vs スペイン代表

大会情報はこちら

OFFICIAL PARTNER
KIRIN
OFFICIAL SUPPLIER
adidas
SUPPORTING COMPANIES
  • 朝日新聞
  • SAISON CARD
  • 大東建託
  • Family Mart
  • JAPAN AIRLINES
  • au
  • Mizuho
  • MS&AD
  • Toyo Tire Corporation
アーカイブ
  • #つな超えキャンペーン
JFAの理念

サッカーを通じて豊かなスポーツ文化を創造し、
人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献する。

JFAの理念・ビジョン・バリュー